2013年10月17日

新刊!『もうひとつの道はある  スペインで雇用と社会福祉を創出するための提案』

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新刊!
もうひとつの道はある スペインで雇用と社会福祉を創出するための提案 』

ビセンス・ナバロ
ホアン・トーレス・ロペス
アルベルト・ガルソン・エスピノサ 著

吾郷健二
海老原弘子
廣田裕之   訳

ATTAC Japan(首都圏) 編

柘植書房新社 発行
2500円+税、2013年10月

※訳者のひとり、海老原さんのブログ「RAMON BOOK PROJECT」では下記もくじのほか、「日本語版まえがき」および「訳者あとがき」の全文が公開されています。ぜひご覧ください。

◆ もくじ

日本語版へのまえがき

プロローグ(ノーム・チョムスキー)

はじめに

第1章 世界危機の原因

大不況/「緑の芽」という嘘/危機の表層的原因と本質的原因/金融の惨憺な結末/サブプライムローンという詐欺/崩壊/世界経済の危機と副次的な損害/危機の根底にある原因/経済の金融化と銀行の役割/新自由主義/不公平な所得分配と危機/有毒な資本主義

第2章 スペイン経済危機の特殊性
偶然の一致と私たちの特殊性/危機の原因となった生産モデル/行き過ぎの時期、危機の勃発、景気後退

第3章 解決しなければならないこと――より公正で効率的な経済のための課題
破られた約束/同じことを続けて経済状況は悪化/懸案の金融改革、避けられない改革/必要な構造改革/もうひとつの経済、もうひとつの社会関係、もうひとつの人間

第4章 まともな雇用を創出するための条件
失業の原因と雇用創出のための条件/危機における雇用と失業――何に失敗したのか、何を改めなければならないのか?/労働市場の現実は何を教えてくれるのか?/まともな雇用の創出を可能にする条件

第5章 社会支出の不足という障害
競争力の要因としての社会福祉/福祉国家と危機/スペインにおける福祉国家の脆弱さ/スペインの社会的遅れの原因/現在以上の予算で運営される福祉国家は維持できないというのは事実なのか?/社会的権利に対する不十分な支出

第6章 雇用創出と経済回復のためには、賃金の引下げか引上げか?
賃金と競争力/賃金の二つの役割/賃金の引下げか、生産性の向上か?/賃金と市場シェア/競争力の低さは賃金のせいか?/スペインの競争力の低さに対する経営者の責任/すべての国が競争力を持てるわけがない/所得の分配に関する国民協定の必要性/労働賃金と賃金格差の推移/企業の利益――これほどの増加はなんのため?/所得協定と生産モデルの転換/提案の実現性

第7章 経済活動の別のモデルへの融資
公的債務/銀行融資システムの改革/公共部門への融資/赤字の資金調達および公的債務

第8章 もうひとつの欧州、もうひとつの世界
変更不能なものはない/欧州――なぜ、こうなってしまったのか?/欧州のための別の経済プロジェクト/ユーロからの離脱?/新自由主義的グローバリゼーションを超えて

第9章 人間に仕え、自然と調和した経済
深刻な欠陥/人間第一/生産と消費の別の様式、別の価値観/すなわち、私たちは逆の思考方法を学ばなければならないのだ。/これはユートピアなのか?  社会は変えられるのか?/もうひとつの世界は可能である/必要な政治的変革

第10章 115の具体的な提案

訳者あとがき

◆ 著者紹介

ビセンス・ナバロ
 政治学者、経済学者。バルセロナのポンペウ・ファブラ大学の政治学・公共政策学教授。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学でも教えている。28冊の著書があり、各国語に翻訳されている。国際学術誌で最も頻繁に引用されているスペインの5人の社会科学者の一人である。

ホアン・トーレス・ロペス
 セビーリャ大学応用経済学教授。多くの学術論文を執筆しており、20冊以上の著書と多くの共著が好評を得ている。

アルベルト・ガルソン・エスピノサ
 経済学を専攻した統一左翼の国会議員。

◆ 訳者紹介

吾郷健二
 西南学院大学名誉教授。1970年京都大学大学院経済学研究科博士課程終了。経済学博士。西南学院大学で長年、世界経済論、発展途上国経済論を講義。2010年定年退職。著書に『第三世界論への視座』(世界書院、1988年)、『グローバリゼーションと発展途上国』(コモンズ、2003年)、『農産物貿易自由化で発展途上国はどうなるか――地獄へ向かう競争』(明石書店、2010年)、『現代経済学』(共編著、岩波書店、2008年)その他がある。

海老原弘子
 神奈川県出身。2000年秋から1年間滞在したスペインのバルセロナで反グローバリゼーション運動を目の当たりにしたのがきっかけで、スペイン語圏の新自由主義に反対する動きに興味を持つ。2008年からバルセロナ在住で地元企業に勤める傍ら、ブログツイッターで現地の動きを記録・発信中。訳書に「チェのさすらい」(ラモン・チャオ著、トランジスタープレス、2011年)。

廣田裕之
 1976年福岡県生まれ。1999年より地域通貨についての研究を始め、『地域通貨入門――持続可能な社会を目指して』(アルテ、2005)、『シルビ オ・ゲゼル入門――減価する貨幣とは何か』(アルテ、2009)などを刊行。現在、スペイン・バレンシア大学の社会的・協同組合経済大学研究所 (IUDESCOOP)による社会的経済の博士課程に在籍中。

 
posted by attaction at 18:52 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月26日

2013-10-3 attacカフェのお知らせ

10月初めのスペイン・ラホイ首相来日にあわせたattacカフェのお知らせです。

日時 10月3日(木)18:30〜20:30
場所 attac事務所 地図

ラホイ首相が10月1〜3日の日程で来日します。
ラホイ・スペイン首相の来日(外務省)

安倍首相や天皇との会見、投資を呼びかけるビジネスフォーラムでの講演、そして福島訪問などが予定されています。10月3日のビジネスフォーラムではラホイ首相の講演のほかにも「スペインを通じた欧州・中南米など第三市場での事業展開や、国際競争力強化を目指した、労働改革の骨子・成果などをご紹介いたします」とのこと。まったくふざけた話です!
スペイン・ビジネスフォーラム(10月3日・東京)

また10月3日にはスペイン首相訪日イベントの一環として、同国のフェルナンド・マルティ・シャファウセン原子力安全委員会(CSN)委員長を筆頭にスペイン原子力ビジネス界による「スペイン・原子力セミナー」も開催されます。
スペイン・原子力セミナー(10月3日・東京)

attacスペインの『もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案』の日本語版が10月初旬に出版されます。ラホイ政権やそれ以前のスペイン政権が進めてきた新自由主義経済政策の全面批判と「もうひとつの道」の代替案が満載。

金融資本主義の中心であるロンドンのシティで、世界で一番投資しやすい国にするということ以外に「オルタナティブはない」と講演し、NY証券取引所で「日本はいまこそ『買い』です」と訴える予定の安倍首相らが進めるアベノミクスに対抗するグローバルな視点のヒントにもなります。

10月3日のカフェでは本書の7章から10章までの翻訳を担当された廣田裕之(ひろたやすゆき)さんとSkypをつないでお話しを伺います。できたてホヤホヤの本も書店に先駆けて販売します(2500円)。ぜひご参加ください。

★ 廣田裕之(ひろたやすゆき)さん
1976年福岡県生まれ。1999年より地域通貨についての研究を始め、『地域通貨入門――持続可能な社会を目指して』(アルテ、2005)、『シルビオ・ゲゼル入門――減価する貨幣とは何か』(アルテ、2009)などを刊行。現在、スペイン・バレンシア大学の社会的・協同組合経済大学研究所(IUDESCOOP)による社会的経済の博士課程に在籍中。

新刊!『もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案』
著者 ビセンス・ナバロ
   ホアン・トーレス・ロペス
   アルベルト・ガルソン・エスピノサ
訳者 吾郷健二/海老原弘子/廣田裕之
出版 柘植書房新社
価格 2500円+税

目次
日本語版へのまえがき
プロローグ(ノーム・チョムスキー)
はじめに
第1章 世界危機の原因
第2章 スペイン経済危機の特殊性
第3章 解決しなければならないこと――より公正で効率的な経済のための課題
第4章 まともな雇用を創出するための条件
第5章 社会支出の不足という障害
第6章 雇用創出と経済回復のためには、賃金の引下げか引上げか?
第7章 経済活動の別のモデルへの融資
第8章 もうひとつの欧州、もうひとつの世界
第9章 人間に仕え、自然と調和した経済
第10章 115の具体的な提案
訳者あとがき
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2013年09月07日

G20対抗サミットの宣言

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※ATTAC Japanも賛同しました

G20対抗サミットの宣言
2013年9月4日、サンクトペテルブルク

G20サミットを前に、そして米国によるシリア攻撃の危険が高まっている中で、世界のさまざまな地域の社会運動および市民組織が2013年9月3-4日、ロシア・サンクトペテルブルクに集まりました。この対抗サミットはポスト・グローバリゼーション・イニシアティブによって主催され、世界の社会運動から30人余の代表が参加しました。

私たちは、農民、漁民、女性および男性の労働者、先住民、および全世界で「必要なのはシステムの変革だ!」と叫んでいる人々のビジョン(構想)を声にします。

G20はそのような課題に取り組んでこなかったし、世界資本主義を継続的に改革するという課題にさえ取り組んでいません。G20は正統性がなく、民主的でも透明でもありません。

金融危機後の5年間、G20諸国は破綻した新自由主義政策を推進しつづけています。BRICsなどの「新興国」の参加が新自由主義的グローバル化からの転換ではないことは明らかです。それどころか、これらの諸国もまたIMFに資金を提供してきました - 2012年には750億ドル。それは深刻な不況と社会的危機に直面している国に緊縮政策を強制しつづけるためにです。

したがって、私たちはギリシャの人々や、ヨーロッパの周辺部の多くの諸国の人々、そして、言うまでもなく、無益なトロイカの処方箋に負担に苦しんでいる他の多くの人々の闘争に連帯します。一方、危機を作り出した銀行は、ギリシャの公共のインフラの民営化から利益を得ています。

G20からはこれまでと大きく異なることは期待できません。なぜなら、G20は企業が私たちの政府を取り込んだことの表現であり、このプロセスはこの40年間、特にG20が最初の小手先の対策を試みた2008年以降、深く進行してきた。

この期間の間に、超国籍資本の利益のために、広範な免責の機構が設けられたきました。このグローバル経済の機構には、自由貿易協定(FTA)や、二国間投資協定などの国際投資協定、現在の国際的および地域的金融体制、世界銀行、国際通貨基金(IMF)などの機関、国際投資紛争解決センターのような裁判所、世界貿易機関(WTO)などがあります。

これらの機関は現在の危機に責任があり、解体して私たちすべての安全のために再構築する必要があります。しかし、諸国の政府は、その反対に、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)、TAFTA(環大西洋自由貿易協定)などのFTAや、2013年12月のWTO閣僚サミットに向けたバリ合意の実現に固執しています。

この免責の機構は、多国籍企業とそれに取り込まれた国家の共謀によって行われている人々と自然の権利に対する体系的な侵害を包容しています。このような私たちの権利への攻撃に直面して、その影響を受けた地域、労働者、移民、女性、農民、先住民コミュニティ、そして全世界の多くの社会運動が抵抗し、反撃しています。私たちは運動に参加し、資本主義システムに対するオルタナティブを構築しつつあります。最近におけるトルコ、ブラジル、エジプト、コロンビア、南ヨーロッパおよび他の多くの地域で起こっている社会的な運動は、人々が公共とコモンズの民営化(私有化)を受け入れていないという事実を表現しています。

これらの抗議行動に対する政府の対応は予測可能です。どこでも大規模な弾圧と社会運動の犯罪視です。私たちはロシアにおける政治犯や市民社会組織に、また、全世界で弾圧にさらされている多くの活動家に連帯します。

私たちは、私たちの世界経済の中の広大な生産能力が、民主主義的な方法を通じて社会化されるような世界を望みます。その反対に、現在確立されている市場は富を私有化し貧困、抑圧、生態系破壊を社会化しています。私たちは市場と金融のルールよりも人権と民主主義が優先されるべきであることを再確認します。

中東における極度の危険に直面しているこの瞬間に、私たちは外部からの介入がシリアにおける暴力をさらに増大させるのをやめることを要求するという点で団結しています。私たちは特に、米国政府が平和を求めるのではなく爆撃を行うというお決まりのやり方を断念することを要求します。暴力の拡大の脅威がシリアの状況を改善できることはありえません。それはシリアの人々の苦しみを増大させるだけです。

また、シリアへの爆撃は地域全体に一層の不安定と暴力をもたらします。私たちはこの違法な犯罪的な攻撃に対する全世界の人々の反対の意志を共有します。それはアラブ連盟、 UNASUR、アジアのいくつかの国、さ らには英国議会をも含む全世界の人々や政府によって表明されています。G20に集まった世界のリーダーたちが結束して、シリアでの紛争に油を注ぐのをやめることに同意できないとすれば、G20は厳しく批判されなければなりません。

私たちは同様に、米国国家安全保障局や他のG20参加国が行っているPRISMなどの新たな国際的監視システムを拒否します。これはプライバシーに関わる基本的人権の直接の侵害であり、また、民主主義を掘り崩し、今日の世界を支配する企業の権力に反対する表現を抑制するために恐怖の文化を創造しようとする試みです。

G20のエリートたちは世界の金融および通貨システムへのごく些細な改革を実施するために互いの背中を叩くでしょう。しかし、現在の危機は金融危機ではなく、文明の危機です。 2008年9月のバブル崩壊は1つの継 続的なプロセスの表現でした。多くの国の財務省や中央銀行が民間銀行の影響下にあるという不利な力関係の下で、各国政府は大量の資金を投機的な寡占支配者たちに引き渡しました。

そうすることで金融やマクロ経済の指標は人為的に改善されましたが、価格形成の基本的なメカニズムの破壊と構造的な債務不履行の拡大は、非常に激しい覇権争いを引き起こしました。ヨーロッパ大陸部さえ、新たな略奪の対象となりました。失業、福祉国家の解体、そして広範な民営化は新自由主義的政策の下での攻撃の一環であり、その原理の破綻の圧倒的な証拠があるにも関わらず続けられています。

そのような危機の表現として、消費者や学生に課された返済不可能な債務の新たな拡大の波、女性への暴力の一層極端な事例、食品価格の不安定と人々の食糧主権の危機、そして最近における貧困国から富裕国への大量の資本の流出とそれに伴うインドネシア、ブラジル、インド等の国への大きな通貨切り下げ圧力があります。ハゲタカ・ファンドは債務削減の途上にある諸国を略奪しつづけており、彼らのアルゼンチンへの脅迫に対して、今、私たちの連帯が必要とされています。

G20は富裕国と新興国の政権が勝手に選んだ諸国によって構成され、自らをグローバル経済の新しい舵取りグループと称しており、私たちに対して、資本主義に対するオルタナティブは存在しないと信じさせようとしました。彼らは私たちに対して、私たちの破壊された地球が同じ政策を強化することで救出できると信じさせようとしています。しかし、そのような政策は世界を危機と環境破壊の無限の悪循環に追い込んでいます。

私たちはそれとは異なる、より良い未来のための新たな道を必要としています。自然と同様に、私たちのオルタナティブも多様であり、世界、一国、地域などさまざまなレベルで同時に展開しています。それは、大多数の人々が「よく生きる」ことができることを保証するために、生活のさまざまな側面に向けられています。

私たちの政府は、これまでの政策に代えて、すでに提案されているオルタナティブ - それらはオルタナティブなシステムや社会的諸関係に導くことができる - を促進しなければなりません。それらのオルタナティブは、私たちのコモンズ(共有財産)を大企業の支配から取り戻すという理想によって触発されています。活動家たちは、発展と自治的な管理、特にコモンズの建設的な活用に向けた真にグリーンな、真に持続可能な道を構築しつつあります。私たちはクライメート・ジャスティス(公正な気候変動対策)と食糧主権を提案します。それは快楽主義的なライフスタイルや持続不可能な生産と消費の方法を含めたシステムの完全な見直しを必要とします。

私たちはこれらのオルタナティブを構築しつつあるグローバルなキャンペーン、特に以下のキャンペーンに参加することを全世界の人々に呼びかけます。

企業の権力を解体し、企業の免責を廃止するためのグローバル・キャンペーン
クライメート・ジャスティス・ナウ!
WTOを終わりにさせるためのバリでのアクション・ウィーク(12月)
グローバル投資における公正のためのグローバル・ネットワーク
G20 - OWINFS (私たちの世界は売り物ではない)ネットワーク


私たちに必要なのはシステムの変革だ!
 
posted by attaction at 10:04 | G8/G20 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月25日

CTT部会からのお知らせ

秋の学習会に向けて、集まりませんか?

日時:8月12日(月) 18時〜
場所:attac首都圏 事務所
アクセス:http://chizuz.com/map/map134432.html
テーマ:秋の学習会のテキスト選定など
お問合せ:attac-jp[a]jca.apc.org
    ※[a]を@に変えてください

参院選が終わり、99%の人々にとってますます厳しい時代に入ろうとしています。こういう時こそ、足元をしっかり固めて、巻き返しの機会を窺うべきでしょう。

TPPが喫緊のテーマとして報道されるようになってきましたが、アベノミクスのツケが「国債危機(ソブリンリスク)」として迫ってきているし、「消費税増税」は時間の問題です。一方、EUにおける「金融取引税の導入」によって、金融危機に対するその有効性が試されようとしています。

CTT部会として追究すべきテーマは盛りだくさんですが、今回は下記の3冊の書籍を紹介します。異なる視点から別な書籍をお薦めの方も大歓迎です。特に準備はいりません。お気軽にご参加ください。

CTT部会学習会テキスト案

『国債がわかる本 政府保証の金融ビジネスと債務危機』
 山田博文/大月書店/1500+税/149頁/2013.5.31
 ・巨大国債市場が出現、投機市場化し、金融機関、投資家に
  巨額の売買差益を提供し続けている。
 ・租税制度は、国債制度の補完物と化す。
 ・日銀信用に依存した国債発行システムの歴史的変遷にも言及
 ・“日銀の政府への納付金の減少→国の税外収入の減少”に関しては、
   以前稲垣さんがコメントしていた
 ・「債務大国からの脱却」にあまり紙面が割かれていない。

『私たちはなぜ税金を納めるのか  租税の経済思想史』
 諸富徹/新潮選書/1400+税/302頁/2013.5.25
 ・欧米3カ国(英・独・米)の税制度の特徴を歴史的背景をもとに概観。
 ・大局的な視点を提供している
 ・EUの金融取引税の導入には高い評価を与えている。
 ・第5章「世界税制史の一里塚」では金融取引税やトービン税を扱い、
  第6章「近未来の税制」グローバルタックスの可能性にも言及。
  終章では「課税権力は、国境を超えられるか」を提起

『経済ジェノサイド  フリードマンと世界経済の半世紀』
 中山智香子/平凡社新書/840+税/289頁/2013.1.15
 ・ショック・ドクトリン批判。
 ・新自由主義の歴史を原点からたどり、フリードマンの思想が
  力を持ち得た理由や背景を詳しく解き明かす。
 ・アンチネオリベのアンドレ・グンダー・フランクの活動にも
  スポットライトを当てている
 ・経済思想的には、フマニタスとアントロポスの
  対立構造を介して、経済をとらえ直す
 ・アカデミックな内容なので、章毎に映画の紹介をして、
  堅さを緩和しようと工夫
posted by attaction at 13:51 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月16日

★2013-07-27 BAR de ATTAC  「目覚めゆく広場」から続くもう一つの道


 
金融危機に揺れたスペイン。危機の対応策は緊縮財政しかないという支配者たちの攻撃に対して「もう一つの道はある!」と声を上げたattacスペインの論客3人が危機の原因とオルタナティブな道を提示した『もう一つの道はある:雇用と福祉のための提案』(仮題)の日本での出版が進んでいます。北アフリカからウォール街へと広がった広場占拠はスペインでは「5月15日運動」という形で広がり社会全体を揺るがしました。広場占拠を記録した『目覚めゆく広場-15M運動の一年』(日本語字幕45分)を上映し、『もう一つの道はある』のエッセンスを読みます。訳者のエビハラヒロコさんと廣田裕之さんらもスペインからskypで参加します。無料。ただしワンドリンク以上のオーダーをお願いします。

日時 2013年7月27日(土)18:00〜
場所 カフェ・ラバンデリア 地図 メニュー

※『目覚めゆく広場-15M運動の一年』についてはこちら
※エビハラヒロコさんのブログRamon Book Projectはこちら
タグ:15M スペイン
posted by attaction at 06:13 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月30日

6・1アフリカ開発会議(TICAD)カウンターシンポ&デモ

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6・1(土)シンポ&デモ!
誰のためのTICAD(アフリカ開発会議)か?
グローバリゼーションのなかで搾取と排除に抵抗するアフリカとアジアの人々

English info

【ゲスト】
 チャイナ・ングバネさん
  南アフリカ共和国:クワズールー・ナタール大学市民社会センター
  デニス・ブルータス・コミュニティー奨学金プログラムのコーディネーター
【シンポジスト】
・日本のアフリカ外交の問題点
 小倉利丸さん(横浜でTICADを考える会)
・ヨコハマ・コトブキの地域活動から
 近藤昇さん(寿日雇労働者組合)
・ジブラルタルや喜望峰を越えてくる人びとと
 稲葉奈々子さん(NO-VOX「持たざる者」の国際連帯行動)
※会場では英語→日本語の逐次通訳はあります。

日 時:2013年6月1日(土)
    シンポジウム 13:30〜16:30
    横浜市内デモ 17:00〜
場 所:横浜市従会館 4階ホール
    神奈川県横浜市西区宮崎町25
交 通:JR桜木町駅、京浜急行「日ノ出町」駅10分
地 図:http://www.siju.or.jp/hall_info
参加費:500円(申し込み不要)
主 催:横浜でTICADを考える6・1国際シンポジウム実行委員会

★チャイナ・ングバネさん★
1974年、ジンバブエに生まれる。現在は南アフリカ・ダーバンに在住し、クワズル・ナタール大学の市民社会センターで、デニス・ブルータス・コミュニティー奨学金プログラムのコーディネーターを務める。国境なき市民、人道的活動家。ジンバブエなど周辺国から迫害を逃れて、あるいは生活のために南アに移り住む人々が、南アの住民から迫害される「外国人排除」との闘いに尽力。地域コミュニティにおける社会的抵抗と共存に尽力。国境なき開かれたアフリカを夢見ながら、地域の社会正義実現のための運動を組織。2013年3月にダーバンで行われたBRICsサミットに対抗して開かれたカウンター民衆サミット「Brics-from-below civil society summit」でも活躍した。

+ + + + +

 6月1日から3日まで、横浜で行われるアフリカ開発会議(TICAD)にあわせて、シンポジウムとデモをやります!TICADは日本政府の対アフリカ外交が目的の政府間会議です。外務省が作成したTICADのパンフレットのタイトルは「躍動のアフリカと手を携えて」。躍動するアフリカ市場へ日本企業が進出することが大きな目的の一つとなっています。

 そのために「平和・安定」と呼ばれる自衛隊や海上保安官の派遣、「援助」と呼ばれる企業支援、「友好」と呼ばれる非民主的政権との外交が日本政府の対アフリカ外交の基調になっています。

 私たちはTICAD開催を契機に、大企業や軍隊による「成長」や「安定」とは違う関係を考える取組みをおこないます。シンポジウムでは、アフリカ一の「先進国」となった南アフリカにおけるグローバル化と社会的亀裂、そしてそれに直面する社会運動のいまを南アフリカからのゲストに語ってもらいます。

 TICADの会場、みなとみらい地区のパシフィコ横浜は、横浜を象徴する華やかなビジネス・観光地帯の象徴ですが、そのすぐそばには港湾都市ヨコハマの発展を底辺で支えてきた労働者のまち、寿町があります。アフリカだけでなく日本でも貧困や人権の問題は深刻化しています。「躍動のアフリカ」のもうひとつの現実を知り、日本社会の問題をグローバルに理解する一助になることを願っています。

 シンポジウム後には、TICAD会場となっているみなとみらい地区周辺をデモします。TICADで来日しているアフリカの友人たちに、TICADでは聞けないもうひとつの声があることを街頭で訴えます。ぜひ参加を!

横浜でTICADを考える6・1国際シンポジウム実行委員会

※6・1シンポジウムでは賛同金を集めています。
個人1000円、団体3000円です。こちらにもぜひご協力ください!
郵便振替口座:00230−1−37721
加入者名:人権を考える会(通信欄に「TICAD賛同」と明記ください)

その他の情報は、横浜でTICADを考える会のブログへアクセスを
http://ticakov.hatenablog.com/
posted by attaction at 09:43 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

世界社会フォーラム債務問題総会宣言文

世界社会フォーラム債務問題総会宣言文
(2013年29日、チュニス)


債務は、15世紀以降歴史的に、略奪、征服、支配そしてそこに住む人々と伝統を貶め破壊する植民地支配の主要な手段であった。

グローバル・サウスが負う債務の数倍もの額がすでに支払われてきた。この債務支払いを通して、 南に北においても、資本が享受する富、資本が利用する資源と労働力が生み出されてきた。

債務は、債務国のエリートとの共謀の元に、海外からの介入、特に財政政策への介入の口実として利用されている。これによって債務国の主権は侵害され、またその民衆は貧窮化し、彼らの経済的・社会的権利が耐え難いレベルにまで奪われている。

多国籍企業と工業先進国の活動により、気候と生態系のバランスに取り返しのつかない変化が起こっている。これは多国籍企業・工業先進国が負う環境債務である。この環境の激変で人類全体が蒙る被害に対し、これらの国々は賠償義務を負う。

債務漬けに陥らせるメカニズムは、世界中どこにおいても、特に女性の生活状況の更なる悪化を招いている。債務は女性たちの経済的自立を損なわせ、彼女たちの社会的・政治的解放を阻害する主要因となっている。

以上、すべてを踏まえ

私たち、闘士トーマス・サンカラに学び、奴隷制と債務のくびきから人々を解放するために闘う団体、社会運動はここに高らかに宣言する。

アラブ圏ならびにマグレブ圏の民衆の、自分たちの運命を自分たちの手に取り戻し、自分たちの希望をそれぞれの状況に応じて、自由に、かつ尊厳ある形で解き放つための闘いの再燃を支持する。

我々は、世界のいたるところで進んでいる債務のくびきから人々を解放するすべての闘いを強力かつ断固として支持する。

世界中で進んでいる緊縮財政政策を拒絶する。

不公正債務を洗い出し、無条件に帳消しをするための、すべての市民主導の債務監査を支持する。

女性が「債権者」たる社会的債務を考慮に入れた、フェミニスト主導の監査を呼びかける。

すべての債務スワップ、債務転換策を拒絶する。それは不公正債務をロンダリングする手立てであると考える。

我々は、チュニジア、ならびに世界中での債務監査の結果を政策に反映させることに対するすべての圧力、妨害を強く非難する。

借りなどない!支払わない!


宣言文 呼びかけ団体(アルファベット順)
ACET (Auditons les Créances Européennes envers la Tunisie)
CADTM International (Comité pour l’Annulation de la dette du tiers monde)
JUBILE SUD AMERIQUES
LATINDADD
Plataforma Ciudadana por la Auditoría de la Deuda (PACD), Estado español
Popular Campaign to Drop Egypt’s Debt
SUD BPCE

原文
http://cadtm.org/Declaration-of-the-Assembly-on

posted by attaction at 09:35 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月01日

社会運動総会の宣言 - 世界社会フォーラム2013

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社会運動総会の宣言 - 世界社会フォーラム2013
2013年3月29日、チュニジア


私たちは、2013年世界社会フォーラム(WSF)・チュニジアの社会運動総会として、マグレブ・マシュレク(北アフリカ・中東)の人々の人類の文明の建設への重要な貢献を確認するためにここに集った。私たちは、抑圧された人々にとっての脱植民地化が、私たち、世界の社会運動にとって、依然として最重要の課題であることを確認する。

WSFのプロセスの中で、社会運動総会は私たちが多様性にもとづいて結集し、資本主義、家父長制、人種差別やあらゆる形態の差別・抑圧に対する共通の闘いを作り出し、共通の政策課題を練りあげる場である。私たちは、共同の活動の中で一定の進歩をもたらした共通の歴史的経験を、特にラテンアメリカにおいて持っている - その中で私たちは新自由主義の結託を阻止し、自然への心からの敬意にもとづく公正な発展のためのいくつかのオルタナティブ(代替案)を生み出すことができた。

すべての大陸の人々は、力を合わせて、経済発展や政治的安定という幻想的な約束の背後に隠れている資本の支配に反対して闘っている。

今、私たちは岐路にある。反動的・保守的勢力は、2年前にマグレブ・マシュレクにおいて大衆的蜂起によって開始されたプロセス - それは独裁政権の打倒と、人々に押し付けられてきた新自由主義のシステムへの挑戦を促進した - を終わらせようとしている。この大衆的蜂起は世界のすべての大陸に広がり、「怒れる者たち」の運動や公共の場所の占拠(オキュパイ)の運動を鼓吹した。

世界中の人々が資本主義の重大な危機の深まりの影響に苦しんでおり、その中で資本主義の代理人たち(銀行、多国籍企業、メディア複合企業、国際機関、新自由主義に加担している各国政府)は、内政干渉的・新植民地的政策を導入することによって自分たちの利益を増進することを目指している。

戦争や軍事占領と共に、新自由主義的な自由貿易協定や「緊縮政策」は、公共財を私有化し、公共サービスを民営化し、賃金と権利の水準を下げ、失業を増加させ、女性にケア労働の過重な負担を負わせ、自然を破壊する「包括的経済政策」(経済パッケージ)として表現されている。このような政策は、より金持ちの「北」の諸国をより強烈に襲っており、ギリシャ、キプロス、ポルトガル、イタリア、アイルランド、スペインのような国で、移住の増加、強制的移住、立ち退き、負債、社会的不平等を拡大している。

彼らは保守主義と、女性の身体・生活への支配を再び強化している。さらに、彼らは環境危機や食糧危機への解決策として「グリーン経済」を押しつけようとしているが、それは問題を悪化させるだけでなく、生命と自然の商品化、私有化、金融化につながる。

私たちは人々の反乱への弾圧の強化や社会運動のリーダーの暗殺、そして私たちの闘争と私たちの提案を犯罪扱いすることを糾弾する。

私たちは、人々がこの体制的危機のツケを支払いつづけるべきではないこと、そして資本主義体制の中にはいかなる解決策もないことを主張する。ここチュニスにおいて、私たちは資本主義に対する私たちの闘争を導くための共通の戦略を作り上げるために結集するという約束を再確認する。そのために私たち、世界の社会運動団体は以下の闘いを進める:

- 多国籍企業と金融システム(IMF、世銀、WTO)に反対する

彼らは資本主義体制の主要な代理人であり、生命、公共サービス、そして水、空気、土地、種子、鉱物資源などの共有財を私有化・民営化し、戦争と人権侵害を促進している。多国籍企業は資源採掘優先というやり方を繰り返し、生命と自然を危険にさらし、私たちの土地を強奪し、遺伝子組み換え種子や食品を開発し、人々から食糧に関する主権を取り上げ、生物多様性を破壊している。

私たちは、今日、人々への支配、抑圧、経済・金融による絞めつけのためのグローバルな手段となっている不正で不当な債務の帳消しのために闘う。私たちは国家や多国籍企業によって押し付けられる自由貿易協定を拒否するとともに、もう1つのグローバリゼーションを築くこと可能であることを確認する。それは人々から生まれ、人々によって実現されるグローバリゼーションであり、連帯と、すべての人々の移動の自由を基礎とするものである。

- 気候における公正(クライメート・ジャスティス)と食糧主権を目指す

なぜなら、地球規模の気候変動は資本主義の生産、流通、消費システムの産物だからである。多国籍企業、国際金融機関と、それらに奉仕している政府は温室効果ガスを減らすことを望んでいない。私たちは「グリーン経済」を非難し、バイオ燃料、遺伝子組み換え作物、REDD(森林減少・劣化に由来する排出の削減)のような炭素市場メカニズムなどの、気候危機に対する偽りの解決策を拒否する。それらは困窮化した人々を進歩という偽りの約束で誘惑する一方で、それらの人々が何千年ものあいだ生活してきた森林や居住地域を私有化し、商品化する。

私たちは食糧主権を擁護し、食糧および気候の危機に対する真の解決策である持続可能な小農民による農業 - すべての耕す人たちに土地の使用権を保証することを含む - を支持する。このために私たちは、土地強奪を阻止し、現地の農民の闘争を支援するための大衆動員を呼びかける。

- 女性に対する暴力に反対する

軍によって占領地において頻繁に行われている女性に対する暴力だけではなく、社会的な闘争に参加していることに対する処罰として行われる暴力に対しても闘う必要がある。また、私たちは、家庭内暴力や性的暴力に対して闘う。このような暴力は、女性が対象または商品として見られており、女性が自分の身体と心に対する決定権を持つことが認められていないことに原因がある。私たちは女性と少年・少女の人身売買に反対して闘う。私たちは性に関する多様性、ジェンダーの自己決定権を擁護し、すべての同性愛嫌悪や性差別主義的な暴力に反対する。

- 平和のための闘いと、戦争、植民地主義、占領、生活する地域の軍事化に反対する闘い

私たちは、人権擁護や原理主義との闘いという名目によって軍事占領 - ハイチ、リビア、マリ、シリアなど - を正当化する偽りの議論を非難する。私たちはパレスチナ、西サハラ、クルディスタンなどにおける人々の主権と民族自決権を擁護する。

私たちは、紛争を扇り、自然資源を支配および強奪し、(いくつかの国では)独裁体制を助長するような外国の軍事基地の設置を非難する。

私たちは、労働組合、社会運動、アソシエーション(市民団体)やその他の形態の平和的抵抗の組織の自由のために闘争する。イスラエルに対するBDS(ボイコット、投資の撤退、制裁)やNATOとの闘い、すべての核兵器を禁止するための闘いのように、人々の間の連帯という私たちのツールを強化しよう。

- マスメディアの民主化とオルタナティブ・メディアの確立

これは資本主義の論理を打ち負かすために不可欠である。

社会運動総会は、私たちの闘争の歴史と、街頭における人々の力に勇気づけられて、すべての人々に世界規模で調整された日付(後日決定される)のグローバル・アクション・デーに行動を組織し、発展させることを呼びかける。

世界の社会運動は、資本主義体制を打ち砕くために、グローバルな統一に向かって前進しよう!

ノーモア搾取、ノーモア家父長制、ノーモア・レイシズム(人種差別主義)、ノーモア植民地主義! 革命万歳! 人々の闘争、万歳。
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2013年03月10日

【3・30学習会】北アフリカ革命 もうひとつの世界への模索

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北アフリカ革命 もうひとつの世界への模索
〜 横浜でTICADを考える会 第2回学習会 〜


日時 : 3月30日(土)13:30〜16:30(開場13:15)
場所 : 波止場会館 4階 大会議室
交通 : みなとみらい線「日本大通り」駅5分、JR「関内」駅15分
地図 : http://www.hatoba.jp/access.html
参加費: 500円

・北アフリカ革命と日本・アフリカ関係
 高林敏之さん:西サハラ問題研究室主宰

・独裁と新自由主義からもうひとつの世界へ:チュニジア民衆の闘い
 山中達也さん:明治大学商学部助手

・ジャスミン香る世界社会フォーラムから (中継予定)
 小倉利丸さん:横浜でTICADを考える会


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 横浜でTICADを考える会の第二回目のテーマは「北アフリカ革命」です。2011年1月、北アフリカのチュニジアで独裁政権が打倒されたいわゆる「ジャスミン革命」は、その後、北アフリカから中東に拡大し、現在もシリアでは熾烈な争いがつついています。

 2013年3月末にチュニジアで世界社会フォーラム(WSF)が開催されます。WSFは前回のセネガルのダカールの際にも「チュニジア革命との連帯」を掲げており、抑圧と新自由主義にかわるもうひとつの世界を目指す民衆蜂起を支援するという理由から、今回のチュニジアでの開催を決めました。

 北アフリカから東アフリカにかけての情勢は日本とも無縁ではありません。中東の対岸に位置する東アフリカのジブチでは、ソマリア沖の海賊対策を名目に2009年3月から自衛隊が派遣されています。2011年6月には自衛隊史上はじめて、海外恒久施設の基地が米軍基地に隣接するジブチ国際空港内に建設されました。

 北アフリカには「アフリカ最後の植民地」といわれるサハラ・アラブ民主共和国(西サハラ)問題があります。西サハラは1976年から隣国モロッコの軍事的支配下にあります。日本政府は西サハラを国家として承認せず、TICADにも招待していません。日本の国連常任理事会入りを支持するモロッコへの配慮からです。

 北アフリカ革命を、日本とアフリカの関係から考えます。お話は、長く西サハラ問題に携わってきた高林敏行さん、2006〜09年までチュニジアに留学されていた山中達也さんです。WSFチュニジアに参加中の小倉利丸さんと中継を予定しています。

◆ 横浜でTICADを考える会、できました ◆

6月1日から3日まで横浜で「アフリカ開発会議(TICAD)」が開かれます。TICADとは、Tokyo International Conference on African Developmentの略称で、アフリカの開発をテーマとする国際会議。

1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行等と共同で開催し、5年に1度、首脳級会合を東京で行ってきました。2008年の第4回目(TICAD IV)からは横浜市で開催されており、5回目の今回(TICAD V)も横浜で開催されます。

TICAD Vに向けた横浜市のキャッチフレーズは「アフリカ、ともに成長するパートナーへ。」です。TICADには「民間セクター」と称して日本の民間企業が大きく関与しており、政府と企業が一体となってアフリカ進出を促進する基盤をつくることによって、アフリカ自身も成長するという考えが根底にあります。日本企業活動の安全を守るための「テロ対策」についても話し合われています。

わたしたち「横浜でTICADを考える会」は5年前のTICAD IVの際に民間企業が主導するアフリカ開発とは違う視点から学習会を開催しました。今回も引き続き連続学習会などを開催します。5月には第3回学習会、そしてTICAD本番の6月1日には集会とデモを企画しています。ぜひご参加を!

ブログ http://ticakov.hatenablog.com/
e-mail ticakov@gmail.com
posted by attaction at 17:22 | 世界社会フォーラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米国の400団体の連邦議会への書簡

米国の市民団体パブリック・シティズンや、多くの労働組合、環境団体が現在のTPP交渉を批判し、市民のための貿易・通商政策と民主主義的な交渉プロセスを要求する書簡を連邦議会の各議員に送りました。

米国でも広範な批判の声が上がっていること、TPPが関税の問題ではなく民主主義そのものの問題であることを多くの人に知ってもらうために、各方面に転送していただければうれしいです。

原文(英語)http://www.citizenstrade.org/ctc/wp-content/uploads/2013/03/CivilSocietyLetteronFastTrackandTPP_030413.pdf

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米国の400団体の連邦議会への書簡
2013年3月4日


連邦議員各位

米国の通商交渉担当者が今年10月までにアジア太平洋地域の新しい、高水準の貿易投資協定を締結しようとしており、また、EUとの同様の協定を検討しているとき、われわれは、合計1500万人余の会員・組合員および支持者を代表して、21世紀の通商協定についての、そして過去における米国の貿易政策を公正で持続可能なグローバル経済の建設を促進する手段へと転換させるために必要な議会の監視的役割についてのわれわれの期待を伝えたい。

われわれは、TPPが3月にシンガポールで第16次の交渉に入るにもかかわらず、米国の交渉担当者がいまだに、彼らが米国市民の名において提案している内容を米国市民に知らせるのを拒否しているということに困惑している。交渉が妥結し、協定が締結された後まで、提案だけでなく合意されたテキストまで非公開とすることは民主主義の原則に反している。この点で、TPPはこれまでのいくつかの通商交渉と比べても、より不透明である。たとえば、2001年に米国は他の33の国と共に米州自由貿易地域(FTAA)協定の草案を公表したし、WTOの草案のテキストもしばしば公表されている。

TPPやEU・米国間の協定、あるいは他の貿易協定が実際に米国市民と全世界の人々の生活を改善できるためには、下記の問題に対処しなければならない。

・ 人権と労働権を優先すること。これまでの通商政策のあまりに多くのものが投資家の権利の保護に偏っており、強制労働や児童労働、スウェットショップ(搾取工場)的な労働条件、政治的暴力、環境汚染、先住民族の主権の侵害、政府による言論、集会、移動の自由や独立的労働組合を結成する権利、団体交渉の権利への抑圧などの問題を無視するか、覆い隠してきた。いかなる通商協定においても、それが労働条件の「底辺に向けた競走」や環境破壊の流れを反転させるのに寄与することを意図しているのであれば、人権と労働権を正面の中央に据えなければならない。

・ 各国の発展目標と、その実現のための調達政策を尊重すること。通商協定は各国政府が各国の発展や環境上および社会的な目標を優先して歳出を決定することを妨げてはならない。貿易協定の調達に関する条項は、従来の「国産品優先」策と、原産国における賃金、環境、スウェットショップの利用、人権、永年にわたる不平等の克服に向けた政策に対する考慮を維持しなければならない。

. 企業を政府と同等の地位に引き上げる。通商協定は個別の企業や投資家に、国内司法制度に拘束されない紛争解決機関を通じて国内の法律や規則、裁判所の決定に異議を唱えることによって協定の条件を執行させる特別の権限を付与するべきでない。3人の民間セクターの弁護士から成る紛争処理パネルに、企業がある国の法律が彼らの期待する将来の利益を脅かすと訴えた場合に、国家財政からの無制限の賠償を命じる権限を与えるような投資家・国家間紛争処理メカニズムは排除しなければならない。政府が公共の利益に適う規制を実施できることを保証するために、国際投資に関するルールを改定して、投資、収用、待遇の最低基準などの用語をより厳格に定義するべきである。

Citizens Trade Campaign(市民の貿易キャンペーン)は、通商政策における社会的および環境をめぐる公正を追求する目的で結集した労働、環境、宗教、家族農業、消費者の諸団体の連合であり、以下のことを要求する。

・ 食糧主権を守ること。貿易協定は、政府が農民や他の食品労働者が公正な報酬を受け取り、消費者が安全で低価格の食品にアクセスできることを保証する政策を導入する権限を尊重しなければならない。同様に、諸国民はダンピングやその他の、農民を土地から引き離すような不公正な貿易慣行から事項を守ることができなければならない。

・ 低価格の医薬品にアクセスできること。低価格のジェネリック医薬品へのアクセスを維持することは、米国における医療コストを引き下げるため、また、世界中の人命を救うために決定的に重要である。通商協定は医薬品特許の期間を延長する手段ではない。米国の政策は医薬品へのアクセスに関してドーハで設定された基準を明確に支持するべきである。

・ 為替操作を阻止すること。通商協定は米国および他の政府が通商を歪める為替操作を規制するための措置を取ることができるようにする規定を含むべきである。通商協定はまた、ルールを遵守する国が協定の恩恵を得られるようにするために、厳格な原産国ルールを含むべきである。

・ 強力な金融規制と公共サービスを可能にすること。通商協定は銀行、保険会社、ヘッジファンドおよびその他の金融機関の規制においては、制限を引き上げるのではなく引き下げるべきである。通商協定のサービス条項は、それらの協定のいかなる条項も民間および公共のサービスの規制緩和や民営化を要求しているものと解釈してはならないことを明確かつ具体的に記述した文言を含むべきである。

・ 消費者保護および環境基準を改善すること。同様に、通商協定は環境、食品、製品の安全、消費者の知る権利に関する措置においては、制限を引き上げるのではなく引き下げるべきである。

われわれは、TPPや他の通商協定がこれらの高い基準を実現しようとするのであれば、公衆や議会によるより広範な監視が必要であると考える。オバマ政権に通商上の政策決定に関する何らかの特別の権限を付与する前に、政府に対してTPPのテキストを公開することを要求されたい。

われわれは、議会が憲法によって委嘱されている対外通商を監督する権限を、ファーストトラック(大統領貿易促進権限)のような時代遅れで異常な手続きを通じて行政機関に委任するのではなく、米国の通商協定に関わる交渉と承認のプロセスに次のような新しいやり方を導入することを要求する。

・ 米国通商代表部が、すべての関心を有する利害関係者と協議し、通商協定の影響を受ける事項についての管轄権限を持つすべての委員会の公聴会に出席し、想定されている各相手国が提供する具体的な雇用創出や輸出拡大の機会と、協定が人権・労働権、環境、食糧主権、医薬品へのアクセス、為替操作、関係国間の貿易収支に及ぼす影響についての広範かつ公開のアセスメント(評価)を提供するよう求める。

・ このような拡張された参加プロセスをTPP交渉において可能な限り速やかに開始する。

・ 議会において設定された交渉目標が最終的な合意において実際に達成されていることを確認するための客観的なプロセスを確立する。

・ 政府が協定に署名し、米国がその条件に拘束されるようになる前に、議会の過半数による議決によって、その協定が公衆の利益に適うものであり、議会が設定した交渉目標が達成されていることが承認されなければならないようにすること。

・ このような強力な監視と大衆の参加を通じてのみ、われわれはすべての人々のためになる通商政策についての新しい国内的および国際的なコンセンサス(合意)を形成することができる。

敬具

市民の貿易キャンペーン

賛同団体
(略)
タグ:TPP
posted by attaction at 17:12 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする