2012年10月11日

銀子が語る世界銀行の深い闇:世界銀行−その隠されたアジェンダ(9/9 attac★Night Cafe その6)

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その2はこちら→ http://attaction.seesaa.net/article/292757244.html
その3はこちら→ http://attaction.seesaa.net/article/292758376.html
その4はこちら→ http://attaction.seesaa.net/article/294611128.html
その5はこちら→ http://attaction.seesaa.net/article/296810813.html

さて、いよいよ現在の課題についてお話したいと思います。気候変動とTPPというふたつのトピックスで見てみましょう。


◆ 気候変動を利用する世界銀行

はじめに、気候変動対策基金についてです。「グリーンエコノミー」という言葉はよく聞きますね。国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の事務局は、2030年までに、毎年、温暖化による環境変化に対応する「適応」政策に280〜670億米ドル、温室効果ガス排出を削減し温室効果ガスの濃度を安定させる「緩和」政策に920〜970 億米ドル必要としています。

世界銀行は、この気候変動対策へもかかわりを持っています。

・京都議定書によるCDM(クリーン開発メカニズム)
政府や民間からの出資により上限1億5,000万ドル規模(当初8,500万ドル)の炭素基金を設立し、世銀がこれを管理しています。世銀は、この基金から途上国・移行経済国(旧ソ連東欧圏)における温暖化対策プロジェクトに投資し、温室効果ガスを削減します。このプロジェクトによって削減された分は、第三者機関による審査・認証を経て、出資者にはお金ではなく「温室効果ガス削減量=炭素クレジット」として返還される仕組みです。これをカーボンオフセットといいます。ここで上げられた収益の2%は適応対策資金に回すことになっています。

・地球環境ファシリティ(GEF)
これには「生物の多様性に関する条約」及び「気候変動枠組条約を実行するための資金メカニズム」を担う役割があります。1994年に正式発足しました。世界銀行、国際連合開発計画(UNDP)、国際連合環境計画(UNEP)の3機関が実施機関で、世界銀行が事務局を担っています。

・気候投資基金(CIF)
これは世銀単独の取り組みです。2008年に設立され、クリーン・テクノロジー基金(途上国での低炭素技術の実験、展開、移転に貢献するプロジェクトやプログラムに対する投資)と戦略気候基金(より広範な対象を柔軟に支援する。たとえば気候変動に対する途上国の抵抗力強化を目指したプログラム)があります。2012年までの暫定措置として位置づけられています。このほか、09年コペンハーゲンでのCOP15で提唱された「緑の気候基金」の枠組みを策定中で、世界銀行が暫定受託機関になっています。

しかし、問題の多い世界銀行が気候変動対策にかかわることに対して、途上国から強烈な反対があります。

◆ 温室効果ガス排出プロジェクトの最大の融資機関

世界銀行は、化石燃料プロジェクトを実施している最大の多国間金融業でもあります。投資額は2010年で44億米ドルに上ります。2010年4月、世界銀行は南アフリカの電力会社Eskom社の石炭火力発電所Medupi発電所(最大電力量4,800MW)建設に対して、37億5000万米ドルの支援を承認しています。ボイラーは6基とも日立の超臨界圧技術(CO2排出量は従来型よりわずか7%削減できるだけ)を採用したものを採用しています。契約金額は約3,200億円。もちろんこれも南アフリカの人々の債務になります。

参考:南アで石炭火力発電プラント用ボイラー設備6基を約3,200億円で受注(2007年11月13日:日立)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/11/1113c.html

これまで散々温暖化を促進させるようなプロジェクトを推進してきた世銀が、今度は温暖化対策のための資金を管理・運営することに、これまで被害を受けてきて、将来も温暖化の一番の被害を受ける途上国の人々が反発するのは当たり前のことです。

◆ 世銀や資金提供者は本当に気候変動のことを心配しているのか

温暖化対策には莫大な費用がかかりますが、現在、国連が主導する地球環境ファシリティ(GEF)などの基金にはなかなか資金が集まっていません。「温暖化対策」マネーは、前述した投資収益が見込まれる世銀の気候投資資金(CIF)に集中しているのです。本来であれば、先進国政府や企業は、自らの責任で引き起こした温暖化現象をすこしでも緩和するために、儲けは二の次で資金を投じなければならないはずです。

しかし、これまで先進国が約束した気候対策のための短期資金(2010年〜2012年)の42%が世界銀行向けに拠出されており、より途上国の意向が反映される国連の地球環境ファシリティ(GEF)には微々たる資金しかあつまっていないのです。国連の基金は無償提供ですが、世銀の資金は無償と融資の両方があります。

途上国の社会運動は、気候変動による環境破壊やそれにともなう人権侵害、あるいは開発資金による債務などを含めて、それらを「気候債務」ととらえ、全額先進国政府や企業が賠償すべきであり、気候対策に必要な資金は無償で先進国が負担すべきであると主張しています。このような考えから、気候変動で儲けようなどという魂胆みえみえの動きには批判的にならざるを得ないのです。

もちろん、世銀のガバナンスの問題もあります。つまりアメリカ一国で約16%の決定権があり、それは拒否権を発動できることを意味しています。それに引き換え、低所得国・中所得国は合わせても39%しか決定権がありません。このような不平等なガバナンスによって運営されている世界銀行が、とりわけ途上国の意志を尊重しなければならない気候変動の問題に大きく関わることへの疑念があります。

◆ 「緑の経済」を「緑の経済成長」にすり替え

世界銀行など国際金融機関は、これまでの経済成長路線を温存させたまま気候変動の問題に関与しようとしています。つまり、気候変動を引き起こした大きな原因の一つである産業革命以降の生産至上主義や先進国のライフスタイルへの反省もないということです。「緑の経済」を「緑で経済成長」にすり替えているのです。

「緑で経済成長」するには、気候をはじめ自然すべてを資本主義経済の成長のための「資源」ととらえて金銭価値に換算しなければなりません。資本主義社会においてそれは自然が投機や金儲けの対象となることを意味します。

2009年12月にコペンハーゲンで行われた気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で気候債務の賠償を訴える社会運動の声を集めた資料『でっとばい3号:エコロジカルデット特集』などに、南からの批判の声が掲載されています。ぜひご覧ください。
『でっとばい3号:エコロジカル・デット特集』(2010年5月発行)

クリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトの問題点などは、FOEなどがパンフレットを作成したり、講演会などの資料を公開していますので、そちらを見てください。

・パンフレット:気候ファイナンス 〜新しい資金の流れは、途上国を救えるか
http://www.foejapan.org/aid/doc/110331.html
・セミナー:気候変動でお金はどう動く?〜COP16の結果を受けて〜
http://www.foejapan.org/aid/doc/evt_110225_report.html

(つづく)
posted by attaction at 14:55 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

9/9 attac★Night Cafe〜銀子が語る世界銀行の深い闇(その5)

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その1はこちら→ http://attaction.seesaa.net/article/291856301.html
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こんにちは。世界銀子です。ゆっくりしてたらIMF世銀総会が始まってしまいましたね。すこし先を急ぎましょう。

◆ 世界銀行の真のアジェンダ(政策)は?

世界銀行が目指す本当のアジェンダ(政策)とはなんでしょうか。それは「ワシントン・コンセンサス」という、構造調整の枠内で忠実に実施されるべき政策の集大成です。

参考:ワシントン・コンセンサスとは?(しんぶん赤旗2006年1月11日)
「『ワシントン・コンセンサス』という言葉は、1989年にアメリカの国際経済研究所(IIE)のウィリアムソンが、最初に用いた言葉です。ラテンアメリカに必要な経済改革として、ワシントンを本拠とするアメリカ政府、IMF(国際通貨基金)、世界銀行などの間で成立した「意見の一致(コンセンサス)」を指します。彼によればその内容は、(1)財政赤字の是正、(2)補助金カットなど財政支出の変更、(3)税制改革、(4)金利の自由化、(5)競争力ある為替レート、(6)貿易の自由化、(7)直接投資の受け入れ促進、(8)国営企業の民営化、(9)規制緩和、(10)所有権法の確立――です。当時、IMFや世銀はこうした考えにもとづく改革を、その国に融資するさいの条件としていました。」
全文はこちら 

世銀の表向きのアジェンダは「成長を通した貧困の削減」です(世銀だけでなく、IMFや米国FRB連邦準備理事会も「完全雇用」を目標に掲げています!)。また「市場」における各アクターの自由な相互作用を謳い、そのために「自由貿易」こそが必要であり、そこでは公権力による干渉を極力排除することを掲げています。

このような表向きのアジェンダを真剣に信じている人はいません。世銀には「秘密のアジェンダ」があるのです。それは「世界に対する米国のリーダーシップを維持すること」「新自由主義的グローバリゼーションを徹底すること」「生産至上主義」「資本主義的文脈の中で最大の利益を上げる」「貧困の再生産・固定」「不平等の拡大」「環境破壊」「富の更なる一極集中」・・・・・・。世銀の歴史を振り返ると、こういった「秘密のアジェンダ」の実例には枚挙にいとまがありません。もちろん「公権力の排除」などもデタラメで、多国籍企業の下請けと化した公権力をつかって「秘密のアジェンダ」を押し付けてきました。世銀はもとより、IMF、WTO(世界貿易機関)などの国際機関は、「ワシントン・コンセンサス」を遂行するために、それぞれの役割を分担して、いわゆる「秘密のアジェンダ」を実施してきたのです。

◆ 世銀グループが張り巡らす蜘蛛の糸

すでに世銀グループを構成する5つの機関のうち、国際復興開発銀行(IBRD)国際開発協会(IDA)は紹介しましたが、ここで残り3機関を紹介しておきます。

国際金融公社(IFC):途上国の民間セクター支援を目的として1956年に設立されました。加盟国は183。IFC自体も世銀の融資プロジェクトに少数株主として参加し、技術協力・問題解決に協力しますが、運営にはかかわりません。原資は市場からの借り入れと加盟国の出資で調達します。日本は1956年に加盟しています。

多数国間投資保証機関 (MIGA):途上国に投資を行う際の非商業リスク(収用、通貨の兌換停止・送金制限、戦争や内乱、契約不履行など)を保証することで、途上国に対する外国直接投資を促進することを目的として1988年に設立されました。

投資紛争解決国際センター(ICSID):1966年設立。国際投資紛争の調停と仲裁を行います。「ICSIDは国際投資紛争の調停と仲裁を行う場を提供することで、外国投資の促進に貢献しています」と自ら述べているように、多国籍企業のための「法の番人」として位置づけられています。ICSIDは近年、多くの批判を受けています。すこし詳しく紹介しましょう。

◆ 利害関係の当事者が裁判官役

たとえば、世銀の融資は水や衛生サービスを民営化するという条件に同意しないと了承されなかったりします。その結果、公営企業は私企業の合弁企業に売り渡されます(その合弁企業には「偶然にも」世銀グループのIFCがパートナーとして参加している)。さて、公共サービスが民営化されると往々にして料金は高騰する一方、サービスの質は低下します。人々がそれに怒って抗議が広がり、住民の怒りを恐れた政府がサービスを実施している多国籍企業との契約を打ち切るとします。そうするとその多国籍企業は、ICSIDに訴え、そこで調停・仲裁が行われます。

しかし「裁判官」のフリをしているICSIDは、実は問題のプロジェクトを進めた世銀グループの一角をなす、紛争の当事者でもあり、「ワシントン・コンセンサス」という憲法に基づく「秘密のアジェンダ」にそって、調停や仲裁を行うので、往々にして多国籍企業に有利な裁定を行うということで、批判されています。ボリビア・コチャバンバの「水戦争」で多国籍企業に有利な裁定を下し、それを不服としたボリビア政府は2007年11月にICSIDから脱退しています。

世銀グループは、この5つの機関を通して、全ての段階をコントロールしているといえるでしょう。つまり、まずIBRDやIDAによる民営化や財政支援など構造調整の実施、次にIFCを通じて市場参入した私企業への投資を促進し、MIGAがそれらの私企業への保証を行い、そして紛争が発生したらICSIDが乗り込んできて「ワシントン・コンセンサス」に基づく紛争解決を押し付ける、というふうにです。

(つづく)

posted by attaction at 14:11 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月28日

銀子が語る世界銀行の深い闇:世界銀行−その隠されたアジェンダ(9/9 attac★Night Cafe その4)

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ペンキを投げつけられたウォルフェンソン総裁(左)、手前右はスロベニアのドゥシャン・マラモル財務大臣(2004年3月、スロベニア首都リュブリャナ)

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こんにちは、世界銀子です。つづきです。

◆ 世銀は「改善」できるのか?

世銀/IMFの活動に対してNGOからはずっと批判があります。

世銀/IMFの融資による開発事業は、自然環境への影響、住民移転の影響、先住民族や文化遺産への影響、気候変動への影響が十分配慮されていない、といった批判です。また融資先の汚職や腐敗については、大規模な採掘事業やインフラ事業等が汚職や腐敗を助長しているという批判もあります。

貧困層や脆弱層の保護を優先すべきだ、という意見もあります。世銀/IMFの融資条件として、予算削減、輸出に偏った産業育成、民営化等が行われる結果、失業者の増大、中小企業の衰退、教育・医療サービス削減などが深刻化している、という批判があります。

国際的なガバナンスについても、意思決定の方法が非民主的であるとか、気候変動交渉を巡っては気候変動の問題はそっちのけで、自国産業の保護を意図した主導権争いが激化しているといった問題が指摘されています。

果たして、このようにさまざまな問題がある世銀の「改善」は可能なのでしょうか。

世銀は1993年にインスペクション・パネルという独立内部調査機関を設立しました。このパネルは、世銀のプロジェクトにより被害を被った私人からの申立を受け付け、世界銀行が策定したルールがプロジェクトにおいて遵守されているか否かを審査します。すこし古いですが2002年の報告書では、93 年に制度ができて以降、パネルに申し立てられたのは25 件、そのうち本調査を勧告したのは12 件に止まっています。その勧告を受け、理事会が調査を承認したのは8 件のみ。そのうち何件かは政策違反が認定され、そのうちのいくつかのプロジェクトが中止になっています。


◆ 「対話路線」の現実

1995年から2005年まで世銀の総裁を務めたウォルフェンソンは「対話路線」を進めたといわれています。以下にそのなかのいくつかの政策を紹介します。

・PRSP(貧困削減戦略ペーパー)
たとえば「債務帳消しで貧困削減を」というグローバル市民運動の要求を受けて、重債務貧困国への債務帳消しのプロセスに「市民社会の参加」を組み入れたPRSP(貧困削減戦略ペーパー)を策定します。しかしこの方法で債務帳消しを受けるには、従来の構造調整とほとんど変わらない政策を実施する必要があることや、「市民社会」の概念のあいまいさなど、問題が指摘されています。

・SPRAI(構造調整参加型評価構想)
世銀は1997年にはSPRAI(構造調整参加型評価構想)イニシアティブを導入しました。これは、「世界銀行とそのパートナーとして選抜された政府が、貧困者、権力のない人々、社会から排除された人々に対する世界銀行プログラムの影響を調査し、世界銀行のプログラムを変更すべきかどうかを判断しようというもの」で、国際的な労働組合を含むいくつかのNGOの要望を受け入れたものでした。しかし、結果が世銀に批判的だったため、2001年8月、世銀はSAPRIから手を引きます。世銀は「SPARIから多くのことを学びました」といういっぽう、SPARIで明らかになった事実を元に融資政策を再検討するということはありませんでした。

・世界ダム委員会(World Commission on Dams : WCD)
世銀プロジェクトによる大型ダムの建設は様々な問題を引き起こし、地域住民や環境団体などが反対の声を上げてきました。1998年、世銀はその声を受けて、国際自然保護連合(IUCN)とともに世界ダム委員会(World Commission on Dams : WCD)を設立しました。WCDでは、大規模ダム開発の効果を総合的かつ独立して世界規模で調査し、そのようなプロジェクトにおいて受容できる国際基準を策定することを目的としています。WCDは2年半かけて膨大な調査を行い、1000に及ぶ環境、社会、経済、技術、組織の各側面ならびに大規模ダムの稼働状況に関する報告を世界中から受けとったのですが、なんと当の世銀がレポートの調査結果を否認したのです。世銀はこう述べています。「WCD委員長が勧める『WCDの26のガイドラインの全面的採用』はしないが、ダムへの投資を考慮する際の参照事項として利用する。」

・鉱物資源採掘プロジェクトへの世界銀行グループの関与に関するレビュー(EIR)
2001年、世銀のプロジェクトが環境破壊や先住民の生活破壊をしているという厳しい勧告が出されました。しかしWCDのとき同様に、2004年8月には世銀はまたもやこのEIRレポートの重要な提言の大部分を無視することに決めました。先に紹介したチャド=カメルーンのパイプライン建設を継続するなど、勧告を無視したプロジェクトの推進がその証拠です。

このように、ウォルフェンソンによる「対話路線」とは、市民社会からの批判に耳を傾けるようなそぶりを見せながら、実際にはその言葉や概念を「ハイジャック」し、都合の悪い部分は無視するというものでした。「貧困削減」「市民参加」「グリーン」など、NGOや市民社会が支持しやすい言葉を並べつつ、実際には従来の政策を継続するものでした。

参考:ウォルフェンソン総裁の紹介(日本語/世銀サイト/PDF)


◆ 内部変革は困難

1999年から2000年にかけてチーフ・エコノミスト兼副総裁だったジョセフ・スティグリッツや世銀の年報「世界開発報告」担当局長だったラビ・カンブールがあいついで辞任しました。これは「内部変革は不可能」という強烈なメッセージとなりました。

「政治に左右されない」という建前とは裏腹に、世銀の運営は非常に政治的であり内政干渉的です。現在、翻訳中の『世界銀行――その終わりなきクーデター』(仮題)は、次のように指摘しています。

「この学識ある国際機関〔世界銀行〕は、『労働者の権利を推進せよ』という要求に対しては『それはどのような政治的要素も考慮に入れないという世銀協定の第4条の第10項に違反するからできかねます』として拒否するが、融資のコンディショナリティを設定する段になると、労働者解雇、労働組合の交渉力の弱体化、賃下げをより容易にするような労働条件の最大限の柔軟化を押し付けるのに何の躊躇も見せない」

(つづく)
posted by attaction at 15:10 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月16日

銀子が語る世界銀行の深い闇〜世界銀行−その隠されたアジェンダ(9/9 attac★Night Cafe その3)


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こんにちは、世界銀子です。つづきです。

◆ 債務危機〜世銀の責任

世界銀行が推奨した外資導入型経済発展によって、借入国では債務が膨張していきます。これについては1960年代から世銀の内外から警鐘が鳴らされていました。しかし70年代に入ると世銀は債務問題には沈黙してしまいます。米国による金利引き上げが債務返済に追い討ちをかけ、世銀の輸出モデルが引き起こした一次産品の生産過多によって途上国の一次産品は価格が下落し、多くの途上国は経済経営が困難になりますが、オイルショックでマネーがあまりに余っていたオイルダラーの融資先として、途上国には引き続きどんどんとお金が貸し付けられていきます。何とか利子だけでも返済させようとして、世銀は80年から構造調整融資を始めますが、82年にメキシコが「返済できないかもしれないよ!」とデフォルト予告。ここにいたりIMF・世銀は現在までつづく本格的な構造調整政策を進めることになります。

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上の折れ線グラフは全途上国の債務の推移です。青い折れ線は残高合計です。緑の折れ線は公的債務、つまり政府・公営企業が海外から借りた債務+政府が保証している債務の合計です。赤い折れ線は途上国内の私企業が海外から借り入れた合計で政府保証はつきませんが、実際には返済困難になると国に責任が転嫁されるのはこれまでの歴史が実証していることです。

このグラフからも、70年代から80年代以降にかけて途上国債務が急増することがわかると思います。

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この棒グラフは、1992年から97年の各国の政府予算の合計のうち、社会サービスと債務返済に支出した割合を表しています。たとえばカメルーンの場合、92年から97年の予算のうち、社会サービスには5%弱しか支出していない一方、債務返済には35%以上支出しています。社会サービスよりも債務返済を優先していたことがよくわかります。

状況はアジアでも同じようにひどく、バングラデッシュは現在、1ドルの無償援助を受け取りながら、1.5ドルを債務返済に回している状況です。

◆ 債務「救済」はいつでも可能

IMF/世銀は「最後の貸し手」といわれ、債権者のなかでは最優先されます。債務に押しつぶされそうになっていた途上国に対して、「あまりに重い債務返済の負担で国がつぶれてしまっては、貸したお金がまるまる返ってこなくなる。全額でなくてもいいから返してもらった方がいいので、ちょっと債務をまけてあげよう」というのが「債務救済」という方法ですが、二国間債務(たとえば日本政府がフィリピンに貸したお金)では、1988年から「債務救済」が実施されてきましたが、1996年には債務額を輸出収入で割ると150%以上になり、国民一人が1日ドル以下で生活する貧しい国を「重債務国」とし、一定の条件のもとで、債務救済をおこなう「HIPCs(ヒピック)イニシアティブ」が実施されます。

しかし、対象国が「重債務国」に限られていること、削減される債務が二国間のものだけで、また削減される額があまりにわずかであること、そして債務救済の条件として課せられるのは依然として厳しい構造調整改革であることなどから、思ったほどには債務に苦しむ国々の状況は好転しませんでした。2005年にはMDRI(多国間債務救済イニシアティブ)をつくり「100%」の帳消しが可能になりますが、債務問題は一向に解決の兆しを見せていません。

・参考:重債務貧困国(HIPC)イニシアチブに基づく債務救済(IMF:日本語)
http://www.imf.org/external/np/exr/facts/jpn/hipcj.htm

このように、金持ち国が作ったルール(HIPICイニチアチブやMDRIなど)による債務の削減は、厳しい審査や構造調整の実施を経てやっとわずかの債務が削減されるにすぎませんが、米国占領下のイラクではブッシュが債務帳消しを提案し、わずか半年で債務削減が実施されました。債務削減が債権国の都合のいいようにきわめて恣意的に実施されていることから、債務削減はじつは経済的な問題やルールの問題ではなくあくまで政治的意思の問題、つまり削減しようと思えば簡単に削減できることがわかります。

(つづく)
 
posted by attaction at 10:36 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

銀子が語る世界銀行の深い闇〜世界銀行−その隠されたアジェンダ(9/9 attac★Night Cafe その2)

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こんにちは。世界銀子です。つづきです。

◆ 硬直した生産至上主義と格差の容認

世銀の考えの根底にはいくつかの基本となる考えがあります。ひとつは、各国の文化・社会の違いを無視した直線的経済発展理論です。つまり、すべての国が欧米と同じ型の発展を同じ段階を踏んでたどるはずだし、またたどるべきというものです。そして次に生産至上主義という考えです。生産の拡大による成長です。そして、それは現実を無視した外資(借り入れ・投資)導入・輸出偏重主義への固執という考えにつながります。

たとえば、世銀が「奇跡の成長」と賞賛する韓国経済ですが、実際には世銀の考えとはまったく違った路線、つまり、強圧的な資本規制を行い、贈与を原資とする輸入代替工業化(輸入依存経済から国内製造への転換)で発展し、自動車を生産・輸出するまでに発展しました。このような発展のケースは世銀の推奨するモデルとは大いに異なっています。そして世銀は韓国の自動車輸出に対して反対の姿勢を示しました。米国の自動車産業と競合するからです。また1997年のアジア通貨危機では、IMFの勧告に従わなかった国ほど早く復興したという事実も忘れるべきではないでしょう。

世銀などに共通するもう一つの考えは、「トリクルダウン効果」です。つまり大企業やリッチマンたちに金が流れると、しずくが滴り落ちるように最終的には貧しい人々にも恩恵が及ぶので、少々の不平等は容認する、というものです。しかし世銀の経済政策によって、富める者はより豊かに、貧しいものはいっそう貧しくなっているという現実からも「トリクルダウン効果」のでたらめは明らかです。

◆ 環境、人権を押しつぶして融資を拡大

つぎに世銀がどのような独裁政権のもとで融資を実施してきたのかを見てみましょう。

1953年 イラン・シャー(国王)による独裁
1957年 グアテマラ軍事政権、ハイチのデュバリエ政権
1961年 韓国の朴正煕(パク・チョンヒ)政権
1964年 ブラジル軍事独裁政権
1965年 コンゴのモブツ政権とインドネシアのスハルト政権
1966年 タイの軍事政権(1966)
1971年 ウガンダ・アミン政権とボリビアのウゴ・バンセル将軍の軍事政権
1972年 フィリピンのフェルディナンド・マルコス政権
1973年 チリのアウグスト・ピノチェトとルワンダのハビャリマナ
1976年 アルゼンチンの軍事政権
1978年 ケニアのアラップ・モイ政権、パキスタンの独裁政権、
1979年 サダム・フセインのクーデター
1980年 トルコの軍事独裁政権

まだまだありますよ〜。

ニカラグアのソモサ政権、ルーマニアのチャウシェスク政権、中国の独裁体制、チャドのデビ政権、チュニジアのベン・アリ、パキスタンのムシャラフ、ペインのフランコ将軍、ポルトガルのサラザール将軍なんかの政権にも融資をしています。闇、深すぎ〜。

あまりにひどいのでつい国連開発計画(UNDP)も報告書で次のように言わざるを得ない。

「民主政権と全体主義政権それぞれの国民一人当たりへのODA額を比較してみると、現実はそのような美辞麗句からはかけ離れていることがわかる。事実、1980年代の米国では、援助供与額と受取国の人権状況は反比例している。多国間ドナー〔つまり世銀のこと:銀子〕も人権状況への配慮などはしないようだ。彼等は心の底では、戒厳令を発令するような政権の方が政治的安定を打ち立て上手な経済運営をするだろうと考え、そのような体制の方が好ましいと思っているようだ。バングラデシュとフィリピンは、戒厳令解除後に世界銀行から受け取る融資割合が減少した。」UNDP人間開発報告書(1994年度版)


◆ 大規模な環境破壊と人権侵害の事例:インドネシア、チャド・カメルーン

人権侵害、環境破壊の大規模インフラ開発への融資はNGOなどから厳しい批判を浴びてきました。ほんの一部を列挙してみましょう。ナムトゥン2水力発電事業(ラオス)、ウィルマートレーディング(インドネシア)、ランコ・アマルカルタック火力発電所(インド)、GMRカマランガ石炭火力発電所(インド)、タウンサ堰改修事業(パキスタン)、左岸排水事業(パキスタン)、バクー・トゥビリシ・ジェイハンパイプライン、チャド・カメルーン石油パイプライン、ブジュガリ水力発電事業(ウガンダ)などです。

インドネシアのスハルト政権下で行われた殖民プロジェクトとチャド・カメルーン間のオイルパイプライン計画に対する世銀の融資を紹介します。

・インドネシア殖民プロジェクト

スハルト政権は、ジャワ島やスマトラ島から強制的に別の島嶼へ移住させる移住プロジェクトを進めてきました。表向きの目的は人口過密の解消ですが、実際にはスハルト政権にとって不都合な人間を排除するために使われました。移住先は「無人の地」とされましたが、実際には先住民が住む地域でした。先住民には土地の登記という概念がなかったことから「無人の地」とされたところにジャワやスマトラから大量の人間が移住させられ、開発による木材伐採、鉱山開発、石油開発が行われました。先住民の許可もなく、回復不可能な開発プロジェクトが行われたのです。
この移住プロジェクトに世銀は特に1974年から89年にかけて大規模な融資を行います。強制的に移住させられた人間は300万人。乱開発による仕事をもとめて「自発的」に同じくらいの人々が移住しました。しかし当然移住先での生活は豊かなものにはならず、移住者の20%以上が自活レベル以下だったといいます。もちろん先住民の人々の生活は回復不可能なまでに破壊されました。

・チャド〜カメルーン間のオイルパイプライン

エクソン・モービル中心のコンソーシアムが運営する、1050Kmにも及ぶサブサハラ最大級のプロジェクトです。世銀が融資して2003年7月より稼働しています。このパイプライン建設がもたらした被害として次の点が指摘されています。
(1)重大な環境破壊が広がった
(2)2002年〜04年のたった2年間でカメルーンの債務返済負担は2倍に急増
(3)チャド政府はプロジェクト収益を武器購入にあて「反政府勢力」弾圧に使う
(4)プロジェクトの収益はフランス・ドイツ・米国の企業に還流している
(5)世銀からカメルーンへの融資の実に80%が技術支援費用という形で世銀に還流している
(6)プロジェクト後に急増した債務の返済に対応するため、森林伐採・熱帯木材輸出を増加させさらなる環境破壊を招いている
とくに最後の森林伐採と木材輸出の増加ですが、世銀の計画では、森林伐採と木材輸出に頼らないためにパイプラインを建設するというのが大義名分だったにも関わらず、結局は悪循環を繰り返しているのです。

(つづく)
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2012年09月13日

オレリー・トゥルヴェ(Attacフランス共同議長からIMFへの立候補を支持してくれた皆さんだけでない皆さんへ(2011年6月13日)

attacフランスのオレリー・トゥルヴェ共同代表がIMF専務理事への立候補を表明してから指名受付期限の2011年6月10日までのわずかの期間に16000人を超す世界各地のサポーターがオレリーさんへの支持を表明しました。オレリーさんは支持者への手紙のなかで南と北に緊縮財政を押し付けてきたIMFおよびラガルド氏を厳しく批判しています。〔attac首都圏〕

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IMFへの立候補を支持してくれた皆さん(だけでない皆さん)へ、
オレリー・トゥルヴェ(Attacフランス共同議長)より


2011年6月13日

IMF専務理事へのオレリー・トゥルヴェの立候補について、ATTACの提案を支持してくださった皆さん、ありがとう!

 私たちの発案は、フランスと世界で大きな反響を呼びました。私たちが望んだのは、IMFはよいもので、クリスティーヌ・ラガルドの立候補はよいことだというムードの打破でした。予想通りというか、銀行の利益を忠実に代表する彼女は、私の立候補をIMF理事会に提示しようとはしませんでした。でも私たちの提案のインパクト、たった数時間で集まった数千筆の支持の署名、世論の反響が証明しています。IMFが30年このかた、南半球にも北半球にも押し付けてきた処方箋に、市民たちはうんざりしているのです。銀行と大資本家の利潤がまんまと回復しているのに、金融界のかわりに危機の費用を負担し、徹底した緊縮プランをくらうことにうんざりしているのです。債務、緊縮、民営化、投機の自由、もうほんとにいいかげんにしてほしい。私たちには現状を脱するための提案がありますが、その信憑性が日ごとに高まっているような状況です。

 IMFの専務理事には私が就くわけではありませんから……、私たちは市民的アクションという形で、IMFの自由主義政策を非難し、まず第一に緊縮プランの停止、公的債務の部分的取消、徹底した規制および金融界による負担、IMFとあらゆる国際的決定機構の民主化を求め続けていくことになります。ヨーロッパでは「怒れる者」がどんどん増え、欧州連合とIMFの指図に対抗して「今こそ、本物の民主制を!」と要求しています。私たちは彼らとともにあります。「ユーロのための協定」に反対する6月19日のアクションもその機会です。11月初めのカンヌG20会合にも対抗して集まりましょう。ニコラ・サルコジはまたもや世界の大物たちの横で格好をつけてみせることでしょう。G20は銀行と金融界と昵懇の間柄です。G20のおかげで、IMFは現在の姿で再起を果たしたのです。それはつまり金融界に仕切られた世界の新たな総裁政府です。IMFの会合が今年フランスで開かれますが、彼らが民衆に背を向けて粛々と決定を下すなんて、そんなことは絶対に許せません。

オレリー・トゥルヴェ

原文 http://local.attac.org/attac87/spip.php?article453&lang=fr
 
posted by attaction at 16:20 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

IMF専務理事に立候補を表明したATTACフランスのオレリー・トゥルヴェ共同議長からラガルド氏への公開書簡

2011年6月、attacフランスの共同議長、オレリー・トゥルヴェさんがIMF専務理事への立候補を表明しました。IMF設立規約では、専務理事への立候補にはIMF総務会メンバー(加盟国の財務大臣等)からの提示が必要になることから、フランス政府を代表するIMF総務会メンバーであったラガルド経済・財務・産業大臣(当時)に以下の書簡を送り、自らを推薦するよう要請しました。当時ラガルド氏は次期IMF専務理事として最有力視されていました。オレリーさんは、金融危機以降にG20で活躍してきたラガルド氏がIMF専務理事になれば、トービン税を求めるオルタグローバリゼーションにとって事態は悪化するだろうと警告していました。ラガルド氏は6月28日のIMF理事会で全会一致で専務理事に選出されました。〔attac首都圏〕



 + + + + +

オレリー・トゥルヴェ、IMFに立候補:ラガルド氏への公開書簡

クリスティーヌ・ラガルド 経済・財務・産業大臣 殿
2011年6月9日

大臣殿

 IMFの専務理事に私が立候補したことを個人的にお知らせしたいと思います。

 この重要な機関は私見によれば今日、所期の使命と設立規約に反して、世界の経済・金融の安定を損なう役割を果たしています。ひたすら資本市場の規制緩和と自由化を求め、債権者の利益保護を第一の目的とする非効率的で不公正な緊縮策を多くの南側諸国に課したIMFは、今ではその有害な権威をヨーロッパで及ぼしています。その被害はハンガリー、ウクライナ、ラトヴィア、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、ポルトガルに加え、近々さらに多数の国に広がることでしょう。

 私が共同議長を務めている団体Attacがまずは提示した私の立候補は、IMFを金融業界と債権者ではなく、実物経済と社会的ニーズに奉仕させることを目的とするものです。また、IMFの任務と行動をめぐる社会的議論を盛り上げることも目指しています。この機関がヨーロッパで果たす役割を広げつつある現在、そうした議論がますます必要不可欠となっているという考えは、私と同じく貴女もきっとお持ちだと思います。

 Attacは支援委員会を立ち上げ、市民からの支持をいただいており、数千筆の署名が多くの国々から殺到しています。でも私には、フランス国家のバックアップを受けて、候補者として世界を遊説して回ることはできません。貴女にお願いしたいことはたった一つです。私の立候補について、支持という形でなくてかまいませんから、IMFの理事会に提示していただけないでしょうか。というのも、ごぞんじのように設立規約によれば、専務理事への立候補には、どなたか総務会メンバーからの提示が必要になるからです。

 もし貴女がそうした行動をとってくだされば、御自分もトップの座を狙っておられる機関に関し、民主的な議論を重視していることをお示しになれます。そうすれば私たちは意見を戦わせる機会をもてるようになります。私自身の意見は、かねて国際市民社会が深めてきた集団的な検討に依拠しています。

 貴女が多元主義と討論を重視する方だと信じております。 

(オルターグローバリスト式の)敬具

オレリー・トゥルヴェ、Attac共同議長

原文ページ http://www.france.attac.org/articles/candidature-fmi-aurelie-trouve-lettre-ouverte-mme-lagarde
 
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2012年09月11日

銀子が語る世界銀行の深い闇:世界銀行−その隠されたアジェンダ(9/9 attac★Night Cafe その1)

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こんにちは。世界銀子です。

世界銀行は「貧困のない世界を目指して、世界各地で国づくりを支援しています」なんて言っていますが、実際には、IMF世銀から「支援」や「援助」として供給されたマネーが再びIMF世銀に還流している、という批判があります。IMF世銀体制がよく分かる「だまし絵」を紹介しておきます(上記)。向かって左側の上にあるのが世界銀行、左側がIMFですね。そこから流れ落ちた「援助」という滝が、じつは流れ流れてまた世銀/IMFに還流している、というものです。納税者も必死に水(税金)を水の流れに注ぎ込んでいるのですが、水の流れは貧しい人々にほとんど届かず、大企業やリッチマンなどが、その水であふれるプール(タックスヘイブン)で税金も払わずに悠々とすごしている、というものです。図の詳しい説明は英語ですが、Social Watchという団体のウェブサイトから見られます。
Impossible Financial Architecture(Social Watch)

◆ 世界銀行の概要

1944年に米ニュー・ハンプシャーのブレトンウッズで開かれた会議で、国際復興開発銀行(IBRD)と国際通貨基金(IMF)の設立協定を起草し、45年に発効に発効したところから始まりました。世界銀行は5つの機関のグループの総称で、一般的にはブレトンウッズ会議で設立が話し合われたこのIBRD、あるいはIBRDと1960年に設立された国際開発協会(IDA)の二つの機関をあわせて「世銀」と言っています。

国際復興開発銀行(IBRD)は、中所得国ならびに市場アクセス可能な低所得国に対して融資を行います。1944年のブレトンウッズ会議を経て、1945年に設立されました。加盟国は187カ国です。日本は1952年に加盟しました。IBRDが融資する資金の原資は、世銀債を発行して金融市場で調達します。金融市場で最大の資金調達者のひとつでもあります。世銀債を買うのは個人および機関投資家です。現在日本は、世銀の資金調達額全体の3分の1以上を支える最も重要な市場の一つになっています。IBRDにはIMFの加盟国のみ参加できるということで、世銀とIMFのつながりの強さをうかがわせます。

次に国際開発協会(IDA)ですが、1960年に最貧国向けに贈与と無利子(手数料のみ)の融資を行うことを目的に設立されました。「第二世銀」とも呼ばれています。170カ国が加盟しています。加盟国の拠出金を原資として、81の最貧国(総人口25億人)に年間約60〜90億ドルの譲許的融資を行っています。日本は設立時から加盟しています。

融資額(承認ベース)ですが、2008年はIBRDが135億ドル、IDAが112億ドルで、前年2007年とほぼ同じ水準ですが、金融危機が本格化した2009年にはIBRDは329億ドル、2010年には442億ドルと急増しています。

世銀の財務構成や融資額などについては世銀のウェブサイト(日本語)に分かりやすい図がありますので紹介しておきます。参考として資金調達についてのページも紹介しておきます。
世界銀行とは
参考:世銀の資金調達について

◆ 不公正な世銀の構成、意思決定システム

187カ国が参加する世銀の最高意思決定機関は総務会(総会)ですが、政策決定や案件承認は25人の理事から構成される理事会が実質的な権限を持っています。投票権は出資比率、つまりどれだけお金を出しているかに比例しており、国連などの一国一票とはことなる非民主的なものだといえます。

2012年9月現在の投票権割合は米国15.55%、日本9.16%、ドイツ4.58%、フランス4.10%、英国4.10%、中国3.28%、インド2.82%、サウジアラビア2.50%、ロシア2.50%、ブラジル1.87%、韓国1.19%などとなっています。

重要事項の改変には85%の得票率が必要なので、15.55%の投票権を持つ米国は事実上唯一の拒否権を持つ国となっています。また米国、日本、ドイツ、英国、フランスの五大出資国は、一国で一人の理事を出すことができます。中国、ロシア、サウジアラビアも影響力の大きさからか、各国でそれぞれ一人の理事を出しています。そのほかの加盟国は、数カ国が組になって一人の理事を出しています。
25人の理事の投票権割合(PDFファイル、一番右側のPERCENT OF TOTAL)

世銀はIMFとともに、国連の専門機関なのですが、他の専門機関が課される国連への義務や協力を極力排除しています。

◆ 歴史に見る世銀の政治偏向

世銀は、協定の第4条10項目で、融資の決定は政治に左右されないと謳っていますが、実際には非常に政治的で内政干渉的にふるまってきたことも事実です。世銀は公式には、1930年代のブロック化による世界経済分断、大恐慌の再発防止のために自由貿易を通じて経済成長と完全雇用を達成すると謳っています。ですが、当初の本当の目的は、第二次大戦で破壊された欧州市場を一刻も早く復興させ、米国製品の輸出先とすることでした。

結果的に、欧州の復興が早く進んだことから、その対象を途上国開発に移行させてきました。現在、世銀プロジェクトはさまざまな分野に多様化していますが、最初の17年間は、教育や社会インフラへの投資は全くなく、通信インフラと発電施設に集中していたことからもそれがうかがい知れます。

米国の影響について改めて確認しておきましょう。

現在、翻訳を進めている『世界銀行 終わりなきクーデター』(原題)の著者、エリック・トゥーサン氏は、同書で次のように述べています。

「概して、世銀グループの方針と政策は米国の利益に沿ったものである。これは各国への配分全般や注意を要する政治問題に関して、特に言えることである。世界銀行の国際的性格、その事業形態、経営陣の強さ、世銀の過重投票制度によって、世銀の方針・実務と、米国の長期的経済・政治目標との一致が広範に確保されてきた。」

「(世銀など)多国間開発銀行は、貿易と資本フローの自由化に基づいた国際システムに途上国をより深く参加させることができた。これは米国の輸出、投資、金融の機会拡大を意味する。」

この本では、影響力を拡大しようとしてレーガン大統領が下院院内総務のローバトミッチェルに充てた書簡も紹介されています。レーガンは次のように述べています。

「世銀はその資金のほとんどを、中所得開発途上国の特定の投資プロジェクト支援に振り向けている。これらのほとんどは(フィリピン、エジプト、パキスタン、トルコ、モロッコ、チュニジア、アルゼンチン、インドネシア、ブラジルのように)米国にとって戦略上、かつ、経済的に重要な国ばかりだ。」

◆ 米国の利害のために

一方、米国に敵対的な国々に対しては徹底して冷徹な対応をとってきたことも世銀の特徴です。ソビエト陣営だったポーランドとチェコスロバキアは早々に世銀を脱退しますが、ソ連と論争・対立関係になったユーゴスラビアに対しては、世銀は資金援助を申し出ます。

米国はカストロ政権のキューバ攻撃を手助けしたニカラグアのソモサ独裁政権には融資しましたが、その独裁政権を打倒したサンディニスタ政権になると融資を中止してしまいます。「グアテマラの春」(1944-54年)の後期に成立したアルベンス政権(1950-54年)は土地改革などの民主的改革を進めましたが、米ユナイテッドフルーツ社の利害と衝突。1955年に米国CIAに雇われた軍人らのクーデターによって転覆された後になってはじめて世銀融資が始められています。

チリでは、選挙で選ばれたアジェンデ人民連合政権時代には、世銀は融資額を急激に減らします。そして米国政府の後押しによるクーデターでアジェンデ政権が打倒された後のピノチェット軍事政権になると、世銀は融資額を急激に伸ばしていきます。ベトナムでは、ベトナム戦争終結までIDA(第二世銀)は、アメリカ政府の盟友であった南ベトナムに融資を続けてきました。北ベトナムによる解放戦争勝利後、世銀はベトナムに対して融資を受ける資格はあると考えましたが、ベトナム戦争に敗北した米国は、世銀に対して強力に圧力をかけてベトナムへの融資を停止してしまいます。

最近の事例では、イラクのフセイン時代につみあがった債務に対して、フセインを打倒した後に、ブッシュはアメリカの占領政策に有利になるようにイラクの債務帳消しを行います。世銀やIMFは債務帳消しを実施した国には融資をしないというルールがあったのですが、ブッシュは世銀に対イラク融資を迫り、それを世銀に了承させました。

また米国の産業と競合するプロジェクトに対する融資には極めて消極的でした。たとえば自動車産業や製油産業にはほとんど融資が行われなかったことからも、米国およびその経済界の強い影響力が伺われます。

◆ 過去の歴代総裁はすべて金融関係の米国市民

これも有名な話ですが、これまでの12人の総裁すべてが米国市民です。米国財務相が推薦した米国人が総裁のポストについてきました。歴代総裁の名前、在任期間、そして前歴は次の通りです。12人のうち9人がウォール街など金融機関関係者なのです。

初代 ユージン・メイアー(1946年6月〜12月):ウォール街の銀行家、ワシントンポスト発行者

2 ジョン・ジェイ・マクロイ(1947年〜1949年)チェイス・ナショナル(後のチェイス・マンハッタン)銀行理事

3 ユージン・ロバート・ブラック(1949年〜1963年)チェイス・マンハッタン銀行副頭取

4 ジョージ・デビッド・ウッズ(1963年〜1968年)ファースト・ボストン・コーポレーション頭取

5 ロバート・マクナマラ(1968年〜1981年)フォード社CEO、米国国防省長官

6 アルデン・ウィンシップ・クローセン(1981年〜1986年)バンク・オブ・アメリカ頭取

7 バーバー・コナブル(1986年〜1991年)上院議員、上院・銀行制度委員会メンバー

8 ルイス・トンプソン・プレストン(1991年〜1995年)JPモルガン社長

9 ジェームズ・ウォルフェンソン(1995年〜2005年)H Schroder銀行、ソロモン・ブラザーズ銀行

10 ポール・ウォルフォウィッツ(2005年〜2007年)米国国防副長官

11 ロバート・ゼーリック(2007年〜2012年)ゴールドマンサックス重役、米国国務副長官、米国通商代表

12 ジム・ヨン・キム(2012年〜現在)医学者、NGO“Partners in Health”共同創立者、ダートマス大学学長

2012年春に第12代目の総裁を選出するときは、オコンジョ・イウェアラ財務相、コロンビアのホセ・アントニオ・オカンポ元財務相など、初めて米国以外の複数候補を交えて行われたのですが、米国政府が推薦する韓国系米国人医学者ジム・ヨン・キム氏が予想通り当選しました。初の民族的マイノリティ出身の総裁という意味では変化はありましたが、「世銀総裁は米国市民」という不文律は続いています。

(つづく)
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2012年02月10日

【アタック・カフェ】TPP学習会

私たちの生活に様々な影響を及ぼす可能性のあるTPPについて、学習会を計画しました。
ATTACの会員でもあり、「TPPに反対する人々の運動」で活躍されている市村忠文さんを講師に、
ハワイAPECの報告、TPPへの参加がもたらす問題点を提起してもらい、みなさんで討論をしたいと思います。多くの皆様の参加呼びかけます。


・ 日時:2月13日(月)18:30〜20:30
・ 講師:市村忠文さん(TPPに反対する人々の運動)
・ 場所:ATTACジャパン事務所
  千代田区神田淡路町1-21-7静和ビル1階A、Tel/Fax:03-3255-5910
(JR御茶ノ水から歩7分、地下鉄新御茶ノ水、小川町から3分)
posted by attaction at 00:48 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月09日

ジェーン・ケルシー:米国の反中国戦略の要としてのTPP

米国のオバマ政権が中国に対する新たな冷戦の戦略を打ち出し、その下で日米同盟に新たな意味付与がされつつあります。

ニュージーランド・オークランド大学教授のジェーン・ケルシーさんはAPEC、WTO、TPPなど一連の通商協定の交渉プロセスをウォッチし続け、常に最新の情報と分析を発信してきました。日本にも何度か来られています。

ジェーン・ケルシーさんの最新のレポートは、昨年11月のホノルルAPEC首脳会合とその前後のTPPをめぐる動きを詳しく報告しており、米国の対中国戦略に焦点を当ててTPPの矛盾を明快に分析し、TPPの破綻を「予言」しています。

長文ですので冒頭部と結論部のみ以下に抜粋しています。

日本語訳全文はこちら→TPP As Lynchpin of US Anti-China Strategy Scoop News_jp.pdfからダウンロードできます。(PDF、467kb)

ぜひ活用してください。


+ + + + +


米国の反中国戦略の要としてのTPP
TPPにとってのホノルルAPEC首脳会談の意味についての考察(抜粋)

ジェーン・ケルシー(オークランド大学法学部教授)
2011年11月21日


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パート1:戦略

提案されているTPPの背後にある本当の狙いが、今月ホノルルで開催されたAPECの会合であからさまになった。私たちは常に、TPPを推進する動機が商業上の利益とはほとんど関係なく、中国の台頭に対抗するためにアジア地域における米国の地政学的・戦略的影響を回復することに深くかかわっていると考えてきた。米国は中国を孤立させ、服従させるための1つの手段として、米国と米国企業の利益に奉仕し、米国と米国企業によって強制される地域規模の法的な体制-TPPの脈絡の中では、結局のところ米国が望むことが受け
入れられるような体制-を確立することを狙っている。

・・・


パート2:戦略の実施

2011年11月にホノルルで開催されたAPEC会合における進展に関連して、私はパート1で、提案されているTPPは米国のヒラリー・クリントン国務長官が「アメリカの太平洋の世紀」と呼ぶものを確保するための戦略の1つの柱であると述べてきた。中国の台頭に米国の「経済的・軍事的能力」によって対抗することが明白に目標として設定されている。TPPはアジア太平洋地域において米国と米国企業の利益に奉仕し、米国と米国企業によって強制される地域規模の法的な体制を確立することによって米国の軍事力の再強化を補完することを意図している-APECの大半の国が「黄金の基準」を確立するこの協定に署名するようになれば、中国はますます孤立し、最終的にはTPPの、米国によって設計された「国際基準」に屈伏するかもしれない。

パート2では、この戦略の実施に関する3つの中心的な問題を取り上げる。現在交渉に参加している米国以外の8カ国は、交渉をまとめるために十分に深く米国の地政学的および商業上の目標を共有しているのだろうか?米国とAPECのそれほど重要でない経済地域との間での「黄金の基準」を確立する協定についての交渉は、他のアジア諸国にとって、中国との対抗関係の可能性を覚悟してでも進めるほど魅力的だろうか?この壮大な計画は2012年(に合意)という目標を達成する可能性があるのだろうか、むしろWTOドーハ・ラウンドや米州FTA、多国間投資協定(MAI)や米国が進めようとしてきた数多くのFTAと同じ道に行き着く可能性の方が大きいのではないか?

・・・このようなさまざまな緊張の中で、TPP交渉が自らの重さで自滅する可能性が高まっている。こうして、交渉に時間をかければかけるほど、困難が軽減されるのではなく、ますます困難になるというグローサーの観察が重みを増している。交渉を密室で大急ぎで行うことによって、最大限のごまかしと最小限の精査で協定を成立させることができる。TPP交渉を取り巻く極端な秘密主義は、WTO、FTAA(米州自由貿易協定)、MAI(多国間投資協定)、ACTA(模造品・海賊版拡散防止条約)をめぐる運動の中で徐々に、困難な闘いを通じて実現されてきた条約文書および背景文書の公開からの後退である。実際、TPPは秘密主義を前代未聞のレベルまで引き上げてきた。参加国の間では、交渉が終結または決裂してから4年を経過するまで、いかなる交渉文書も公開しないという覚書が交わされている。われわれが要求しているにもかかわらず、その覚書すら公開されていない。

論争がより活発に行われ、各国政府およびTPP参加国全体に対して情報公開の要求が一層強まり、より多くの情報が漏えいされ、TPPの意味について、より豊富な情報に基づく分析が行われ、国境を超えた協力が一層強化され、政党に対して態度の明確化を迫る圧力が強まり、影響を受ける多様な社会セクターや地域コミュニティーがますます大規模に運動に参加するようになれば、それに応じてTPPがドーハラウンドやFTAAやMAIや米国の多くのFTAと同じ運命をたどる可能性がますます高まるだろう。バトルロイヤルの舞台は整っている。

posted by attaction at 16:44 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月20日

パシフィックリム社による金採掘をめぐって

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「採掘NO!生活を守ろう!」を掲げ抗議のデモをする住民たち

【ATTAC Japanも署名しました】

エルサルバドル・カバーニャス県でパシフィックリム社(カナダの鉱業会社)が進めようとしている金採掘プロジェクトに関連して、環境問題や住民の健康に対する重大な影響が予想されることから、地元の住民や環境団体の反対運動が広がり(この中で活動家4人が殺害されています)、エルサルバドル政府も採掘許可を拒否してきました。これに対してパシフィックリム社はドミニカ共和国・中央アメリカFTAのISD(投資家国家間紛争)条項を使って、世界銀行の国際投資紛争解決センター(ICSID)にエルサルバドル政府に対して賠償請求を求める訴訟を起こしました。
以下はこの問題に関連して米国のInstitute for Policy Studies(ポリシー・スタディーズ研究所)が呼びかけた署名(公開状)です。ATTAC Japanも署名しました。TPPで問題になっているISD条項の教科書のような事例なので、広く宣伝し、エルサルバドルの人たちと連帯して、この無謀な計画を中止させましょう。

公開状
(宛先)
Robert Zoellick, President, World Bank
Meg Kinnear, Secretary-General, ICSID
V.V. Veeder, Tribunal president
Brigitte Stern, Tribunal member??
Guido Santiago Tawil, Tribunal member

この請願書に署名した私たちは、 ___ 団体以上の市民社会団体を代表しています。私たちは、計画されているシアン化合物の浸出を伴う金採掘プロジェクトを阻止するために民主主義的手続きを通じて活動しているエルサルバドルのコミュニティーに連帯してこれを書いています。このプロジェクトが地域の環境やこの国の重要な河川と水源を毒で汚染する危険は、根拠のある恐れです。

パシフィックリム社は、エルサルバドルの環境許認可手続きに従うのではなく、ドミニカ共和国・中央アメリカ自由貿易協定(DR-CAFTA、米国と中米5カ国とドミニカ共和国が加盟)の下で攻撃をかけてきました。同社はエルサルバドル政府に対して賠償を要求しており、賠償額は数億ドルに上ります。同社はDR-CAFTAの下の裁定を求めるために定められた手続きを悪用し、その子会社をケイマン諸島から米国ネバダ州に移転しました。この係争は世界銀行の国際投資紛争解決センター(ICSID)によって裁定されます。

パシフィックリム社はICSIDと自由貿易協定のISD(投資家国家間紛争)ルールを利用してエルサルバドル国内における採掘と持続可能性な環境をめぐる民主主義的な論争の結果を覆そうとしています。これらの問題はICSIDの仲裁法廷で決定されるべきではありません。パシフィックリム社によるエルサルバドルの内政への干渉の中で、採掘に反対する活動家4人が、このプロジェクトの予定地の中で殺害されています。

私たちは、国内の統治手続きと国家の主権が尊重されるべきであり、この提訴は却下されるべきであるという地元コミュニティーとエルサルバドル政府の要求を支持します。私たちは民主主義の側に立ちます。

原文および署名団体のリスト
12月15日の世界銀行本部前での抗議行動の映像


参考

IPS、12月15日付記事より

12月15日、ワシントンDCの世界銀行本部前で、ICSIDの仲裁法廷に対してパシフィックリム社によるエルサルバドル政府への提訴の却下を求める行動が行われた。
パシフィックリム社はエルサルバドル政府が同社の金鉱山開発許可申請に同意しないことを理由に、7700万ドル以上の賠償を請求している。
全米鉱山労組、FoE、AFT(全米教員連盟)、などが参加。
2002年にパシフィックリム社による探査が開始され、有望であると判明したとき、当時の国民共和連合(ARENA)政権が同社に採掘許可を申請するよう勧めた。
農民や活動家が、環境破壊の危険があると主張し、大きな全国的論争になった。
パシフィックリム社は、環境や健康に被害が内容に最新技術を採用すると主張し、DR-CAFTA(2005年調印)のISD条項に基づいてエルサルバドル政府を提訴した。
Institute for Policy StudiesのJohn Cavanaghさんは「ISD条項は不当で、民主主義に対する攻撃である」と非難した。
行動には約100人が参加、243団体(労組、環境団体など)が署名する公開状を世銀職員やICSIDのメンバーに配布した。
カナダはDR-CAFTAに加盟していないため、同社は2009年に子会社をケイマン諸島から米国ネバダ州に移転。
2009年に政権交代、FMLNが政権。


エルサルバドル:命は金銀よりも重し
JanJanニュース、2008/02/10

エルサルバドル・カバーニャス県でカナダの鉱業会社が進められている金銀鉱石の採掘プロジェクトが住民に健康被害を与える疑いが指摘されている。各方面から反対の声が上がり、政府が出した採掘許可は効力停止になった。
【サンイシドロ(エルサルバドル)IPS=ラウル・グティエレス、2月1日】
エルサルバドル・カバーニャス県で進められている「エルドラド採掘プロジェクト」が住民への健康被害を与えるものだとの疑いが出ている。
エルドラドは面積144平方キロメートルをカバーし、2006年に行われた試掘によると、少なくとも金が120万オンス、銀が740万オンス眠っていることが判明した。このプロジェクトは、カナダの鉱業会社「パシフィック・リム」が首都サンサルバドルから65kmのところにあるサンイシドロ近くで展開しているもので、採掘場として可能性のある国内25ヶ所のうちのひとつである。
しかし、この採掘のために、住民がわずか週に1回しか利用できない水源から1日3万リットルもの水が消費されることがわかった。
さらに、採掘のために必要なシアン化物が住民に健康被害を与える可能性が強く指摘されている。「パシフィック・リム」社自身が行った環境影響評価書を2005年10月に検討した米国の水文地質学者ロバート・モラン氏は、影響を測定するためのデータが不十分だとして評価書を批判している。
パ社は昨年、ラジオや街宣車などを用いた「エコ採掘」(green mining)キャンペーンを鉱山の近隣で展開した。学校の備品や肥料などを配布してまで住民の支持を得ようとしている。パ社の環境アドバイザーであるルイス・トレホ氏は、シアン化物が危険物質であることを認めつつ、体に「同化する」から心配ないとの説を披露している。
しかし、エルドラド・プロジェクトには各方面から反対の声が上がった。昨年5月には、「エルサルバドル司教会議」が反対声明を発した。
こうした活動のために、経済省と環境天然資源省がいったん与えた採掘許可は現在のところ効力停止になっている。
これに対してパ社は、右派の国民和解党(PCN)と謀って、鉱業活動を規制する独立委員会を設置する法案を議会に提出させようとしている。これによって、既存省庁の規制権限を剥奪することが実質的な狙いだ。
カバーニャス県の環境保護活動家であるイレーネ・カスティージョさんとネルソン・ベンチュラさんは「人間の命をわずかな見返りと引き換えにすることはできない」と話す。そんな2人の前には、「命は金(きん)よりも重し」と書かれたポスターが掲げられていた。
翻訳/サマリー=山口響(IPS Japan)

エルサルバドルで採掘反対活動家2人殺害される
Democracy Now!
2009年12月29日(火)

エルサルバドルでまた著名な採掘反対活動家が暗殺されました。1週間で2度目の暗殺です。12月26日、32歳のドラ“アリシア”レシノス・ソルトが自宅近くで射殺され、彼女の子供の一人も負傷しました。ソルトは、カバニャス環境委員会(Cabañas Environment Committee)の主要メンバーで、バンクーバーを拠点とするパシフィック・リム・マイニング・カンパニーが所有する金鉱再開への反対運動を行っていました。
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2011年11月09日

【ギリシャ】EUにおけるクーデター?(スーザン・ジョージ)

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EUにおけるクーデター?
スーザンジョージ
2011年10月
[トランスナショナル研究所のウェブより。原題は"A Coup D'Etat in the European Union?"]

EUの労働者の高望み - よりよい賃金と労働条件、より短い勤労生活と潤沢な退職金、長い休暇や休憩時間 - は抑制しなければならない! もうたくさんだ!

欧州委員会が解決策を持っていることに感謝しよう。もうすぐ新自由主義モデルは逆転不可能になり、この厚かましい成り上がり者たちは永久に黙るしかなくなるだろう。ここが潮時だ。欧州委員会は華麗な立ち回りで、”シックス・パック”(ビールの6本入りケース)と呼ばれる一連の政策をゴリ押ししてきた - ビールがふんだんに酌み交わされるパーティーを示唆する陽気なネーミングだ。この一連の政策はむしろ陰鬱であり、委員会にEU加盟国の国内問題に対する前代未聞の影響力を与えるものである。

2011年9月28日に欧州議会は、委員会の計画 - 各国が自国の予算を決定し、自国の国家債務を管理する権限を徹底的に奪い取る - を僅差で可決した。これからは欧州議会と欧州評議会は(当然のこととして欧州委員会の監督の下で)、最近少し加盟国から注意を払われるようになってきたマーストリヒト条約 - 「安定と成長のための協定」とも呼ばれる - に基づく勧告の遵守を各国政府に強制することができる。2005年以降、この条約はまるで奇異な遺物のように見られてきた。しかし、今ではシックス・パックのおかげで、3%を超える財政赤字やGDPの60%を超える国家債務は容認されないことになった。この人たちが必要としているものは、厳格な規律であり、誤りを犯さないことである。

2012年以降、欧州議会と欧州評議会は各国の国家予算に対して、各国議会が検討する前に、それどころか、各国議会に示される前に、それを精査することになる。もし加盟国が債務を十分な速さで減らさなかったり、予算についてのブリュッセルからの"提案"を拒否した場合、強制措置が始動する。加盟国がさらに抵抗した場合には、罰として、違反の重大度についての判定に基づいてGDPの0.01%、0.02%、あるいは0.05%をEUに預託するか、またはEUに没収される。たとえばフランスはGDPが約1兆9000億ユーロ(2兆6000億ドル)であり、違反を認定された場合に委員会は200〜400億ユーロ、あるいは(GDPの0.05%までエスカレートされた場合には)1000億ユーロの預託または罰金を要求することができる。

これらの恒久的なシックス・パック政策は、欧州委員会のいつもの密やかで効率的な方法に従って、ほとんど何の抵抗もなく、ごくわずかな議論で、市民の参加を実質的に排除して全ての承認手続きを通過した。ヨーロッパの大部分の人々は、何か変化が起こったことを少しも感じることはなく、政府の統治権限に対する露骨な攻撃に全く気付いていない。この法律のおかげで、私たちは全ヨーロッパ、特にユーロ圏における新自由主義の原理の永続的な権力を約束された。そこでは選挙で選ばれた議員が自国の予算を編成する権限を、任命制で誰に対しても責任を負わない人たちによって奪われている。

議員たちは金融政策についての発言権をずっと前に失った。今ではシックス・パックもまた、欧州議会の多数を占める右派のおかげで、しっかりと根拠づけられ、逆転は不可能ではないにしても難しくなる。他の地域においては、加盟国の政府や国民に対するクーデターについての非難の声を聞くことがあるかもしれない。しかし、これまでのところ、「EU戦線異状なし」である。

同時に、委員会は加盟国に対して、新自由主義のシナリオの別の部分も進めるよう圧力をかけている - 労働時間の延長と退職年齢の引き上げ、賃金と社会保障を最低の基準に従って段階的に均等化することを強制する種々の指令を通じてである。このプロセスは多少時間がかかるかも知れないが、シックス・パックによって強化されるだろう。欧州司法裁判所は、特に2つめの目的[賃金と社会保障の段階的に均等化]との関連で、労働者がスウェーデンやフィンランドのような強い労働者保護の法律を持つ国で働く場合でも、基準以下の賃金を受け入れるよう義務付ける少なくとも4つの独立した判決を下すことで自分たちの役割を遂行しつつある。

委員会の独断専行と、加盟国の国民や議会を不必要に混乱させることなく物事を成し遂げる能力には感嘆するしかない。これらの政策とそれを実施するプロセスが一見すると技術的に複雑であるかのように見えることは、物事を密かに進める上で好都合であるが、実際にはこれらの政策は非常に単純である(また、すべての書類の上にドイツの指紋が付いていると付け加えておこう)。一方、新自由主義的な傾向が強いヨーロッパのメディアはブリュッセルの舞台裏で起こっていることを問題にする理由が見当たらず、市民による介入が手遅れになるまで抵抗に蓋をしようとしている。これらのすべては、新自由主義の一層の勝利とヨーロッパ経済の失敗が迫っていることを告げている。いや、失礼、失敗と言っても、90%の人々にとっての失敗に過ぎない。それ以外の人々は大丈夫だ。ご心配なく。マーティン・ウルフが最近の「フィナンシャル・タイムズ」紙で、ヨーロッパの情勢についてタキトゥスを真似て述べたように、「彼らは砂漠を造り、それを安定と呼ぶ」。
posted by attaction at 21:06 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

【緊急シンポジューム】 やっぱりTPPでは生きられない。ー震災に乗じたTPPにNO!


未曾有の地震と津波に加えての原発事故。「原発推進とTPP」を進めてきた財界の構想は破綻しました。野田政権は震災復興を最優先に掲げていました。
 ところが、ここに来て、野田首相は「TPP参加について早期に判断する」としています。11月のハワイでのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に向けて、参加表明が唐突に行われるのではないかと言われています。
 国の食糧基地である被災地の復興とTPPは両立しません。また、TPPは農業だけの問題ではなく、多くの国民にメリットはありません。
 私たちは2月に続いて、再び座談会を計画しました。大いに議論し声を上げていきましょう。

【とき】
10月31日(月)18:30?21:00(開場18:00時)
【ところ】
文京区民センター3階3−A会議室(文京区本郷4-15-14)
都営三田線・大江戸線「春日駅」徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩5分
JR水道橋駅東口徒歩、15分
都バス(都02・都02乙・上69・上60)春日駅徒歩2分

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2011年09月06日

パキスタンの洪水から1年経って  女性たちは生活・生計の再建のために苦闘を続けている

国土の半分以上が水浸しになったパキスタンの洪水から1年が経ちました。
この洪水で被災者が2,000万人、国土の1/5が水浸しという相当な被害にあったにもかかわらず、世界からは、この災害が忘れ去られています。日本の東日本大震災では、世界有数の企業が被災地に関心を示し、スマートグリッド構想など、復興のためにいかにすばらしい技術を提供するかで凌ぎを削っています。でも洪水の水が引いてからずいぶん経つというのに、パキスタンの復興に飛びつくグローバル企業はありません。日本にはビジネスチャンスがたくさんある、でもパキスタンにはない。自然災害は同じだけど、きわめて差別的だ―私たちは、その事実を忘れてはならないように思います。

 以下は、昨年APEC横浜対抗アクションで来日したブシュラ・カリクさんのレポートです。ここには、貧しい女性たちへの彼女のあたたかいまなざしがあります。

 原文:http://www.cadtm.org/English

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パキスタンの洪水から1年経って
 女性たちは生活・生計の再建のために苦闘を続けている  
2011年8月5日   ブシュラ・カーリク記 
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posted by attaction at 18:28 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月06日

attac cafe : TPP(環太平洋経済連携協定)を考える学習会

  突然浮上した日本のTPP参加について、現在、農民団体、消費者団体、農協、および地方自治体など、全国からTPP反対の声があがっています。そこで、TPPとは、何であるのか、参加にどのような意図があるのか、参加した場合の影響など、協定の基本性質、協定の基本的内容をWTOやNAFTAとの比較から検討し、TPPで協議されている24分野について、現場の視点から考察し、討論していきたいと思います。TPPの基本が分かる学習会を目指しています。皆さん、ぜひご参加ください。

日時: 3月12日(土)19:30〜21:30
場所: ATTAC Japan首都圏事務所
(千代田区神田淡路町1-21-7静和ビル1階A、Tel/Fax:03-3255-5910)
発題者:当会運営委員および各分野の当事者
内容:
1. 総論(協定の基本性質および基本的内容)
2. 各論(農業、食料、公共サービス、労働、環境、その他)
連絡先:資料を配布しますので、参加される方はメールでご連絡ください。
ATTAC Japan(首都圏) attac-jp(a)jca.apc.org (a)を@にしてください。
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2010年05月23日

新たな勝利をもたらしたギリシャのゼネスト

Yannis Almpanis(Network for Political and Social Rights)



昨日5月20日、ギリシャでは、再びストライキがあった。これはまさに新たな勝利だった。マーフィン銀行での悲劇や政府の偽情報にもかかかわず、ふたたびアテネの路上は人々で埋め尽くされた。公共交通のストによって、市役所へのアクセスが極めて困難になったにもかかわらず、おそらくデモ参加者は5万人を超えたであろう(警察発表は2万人、労組発表は7万人)。デモは実に平和的なものだった(おそらくこの何十年で最も平和的なものといえるかもしれない)。公共部門ではかなりの労働者がストに参加したが、民間部門は少なかった。

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posted by attaction at 23:05 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月21日

「ギリシャ民衆との連帯」 欧州attacの声明 5/19

greek20100519.jpg

Attac groups across Europe in solidarity with the Greek people. We demand genuine solutions to the euro crisis(原文)

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欧州ATTACネットワークはギリシャ民衆と連帯する
私たちはユーロの危機に対して真の解決策を要求する


我々は民衆主体の解決策のために団結する。つけは金融に払わせよう、民主主義を取り戻そう!
欧州ATTACは、資本主義システムが引き起こした危機に対するつけの支払いを拒否するというギリシャ民衆、ならびに他の南欧諸国の民衆の公正な抵抗を歓迎し、支持する。我々は、EU加盟国政府がユーロ危機への対処として打ち出した誤った解決策を拒否する。
ギリシャをはじめとする欧州諸国の政府は、大多数の民衆に現在の危機のつけを払わせようとしている。欧州委員会、EU加盟国、およびIMFは危機を利用して、公務員給与の大幅引き下げ、年金減額または支給凍結、団体交渉中止、公共支出の大幅削減など、過酷な緊縮財政措置を実施している。加盟国政府の戦略は、欧州社会モデルとして今なお存続しているものすべてを破壊するために、これらの計画を利用することである。欧州全域には、緊縮財政計画の導入以前ですら、不平等が拡大していた。ユーロ圏で最も不平等が広がっていたのは、ギリシャおよびポルトガルであった。
5月11日に加盟国が採択した「ユーロ救済計画」はユーロ危機の根源に一切、手をつけるものではない。問題の解決ではなく、問題の先延ばし以外の何ものでもない。

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posted by attaction at 08:36 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月13日

ギリシャ危機の意味

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CADTM(第三世界債務帳消し運動)のウェブに掲載されている「ギリシャ危機の意味」パスカル・フランチェット(Pascal Franchet)
の日本語訳です。

4月3日付なのでEUの救済計画や5月5日のゼネストよりも前に書かれたものです。

長文のため、PDFで掲載します。転送・転載自由です。

ギリシャ危機の意味(PDFファイル:350kb)
 パスカル・フランチェット
The meaning of the Greek crisis(原文)
 Pascal Franchet
posted by attaction at 11:37 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月10日

ギリシャ民衆に連帯!!

悲劇、民衆の怒りの爆発、弾圧
ギリシャを暗闇の中に押し込めるIMF 

2010年5月7日 Yannis Almpanis (member of the Network for Political and Social Rights)

5月5日、アテネでは1976年以来最大の労働者のデモがあった。都心の道路はすべて、IMF-EU-ギリシャ政府の緊縮財政計画に反対する何十万もの労働者であふれかえった。群集が何人いたか、正確な数を数えるのは不可能だ。何人抗議していたかという正確な数はどうあれ、明らかに、これは、信じられないくらい労働者の力のすごさを示している。また同時に、ギリシャ国内のいくつもの町で、大規模なデモがあった。アテネで何が起きたかについては、ここのビデオを見れば、イメージをつかむことができる。しかし、これは単なる大規模なデモではない。数十年以来、人々の間にあった憤りが頂点に達したことを表したものだ。何千人もの人々は単に抗議しているだけではない。デモはIMF計画に反対する、権力の嘘に反対する、国の未来の暗殺に反対するギリシャの民衆の爆発へと動いている。何時間もデモ参加者は国会の前で警察と衝突した。そこにいたのは、ブラックブロックやラジカルレフト(radical left)だけではない。ギリシャのビデオで見て取れるように、ここのデモ参加者たちは覆面をしていないし、組織化されてもいない。警察は何時間も催涙弾攻撃をしたが、デモを追い払うことはできなかった。

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posted by attaction at 07:35 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月07日

5・5 パリでのギリシャ労働者連帯行動

パリ在住のATTACジャパン会員の方から、ギリシャのストライキ連帯行動の報告と写真が届きましたので、お知らせします。

パリのEU委員会代表部の建物前に約400人以上が集まりました。一時間ほどの集会でしたが、警察もギリシャの警察に連帯したのか、ぐいぐい押してきて、足を踏まれながら「ギリシャの人々に連帯しよう!」とみんなで声を上げました。全体の写真を撮りたかったのですが、警察に囲まれて出たら入れそうもなかったので。しゃべっているのはATTACとSolidairesの代表です。(映像はattacフランスのサイトからみられます。)


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posted by attaction at 05:40 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする