2009年09月30日

タックスヘイブンは消滅途上? いや、怪しいものだ:ATTACフランスのレポート

ATTACフランスはG20サミット直前に、タックスヘイブン規制に関するレポートを発表した。G20によるタックスヘイブン規制の論議に真っ向から批判を展開し、あるべき規制のモデルを提示している。下がり続ける法人税の名目税率の推移や所得税の限界税率の推移、タックスヘイブン、便宜置籍船、腐敗指数などの世界地図など、資料的価値も高い。


タックスヘイブンは消滅途上? いや、怪しいものだ
ATTACフランス、2009年9月17日
原文PDFファイル

目次:
レポートの要約

租税・司法回避地についての復習

 ・租税・司法回避地をどう定義するか
 ・自明の数値データ
 ・減税競争、資本主義の激戦地
 ・回避地が社会、経済、環境に及ぼす破壊的な影響
G20後:租税・司法回避地は終焉に向かうのか
 ・国家はなぜ租税・司法回避地に対策を取るように見えるのか
 ・ブラックリストの歴史、すなわち、国際社会の失敗の象徴
 ・租税協定:OECDモデルは前進か
ATTACの提案
参考資料

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2009年09月29日

トービン税(やっと)再び浮上:ATTACドイツのコメント

2009年9月15日 トービン税(やっと)再び浮上

原文 

メルケルもまた突然トービン税の支持に乗り出した。いまこそ、G20において主張すべきは主張し、中途半端なものに終わらせてはならないだろう。もっともトービン税は、さらなる規制がぜひとも必要だということからすれば、最初の一歩にすぎないものであろう。

連邦財務大臣ペーア・シュタインブリュッケによれば、アタック設立時の要求を連邦首相アンゲラ・メルケルも主張したということだ。ヨーロッパ各国の政府や議会で金融取引課税への支持者がますます増え、いまや――アタック設立後11年にもなるが――ドイツ政府指導者層にも金融取引課税の考えが浸透することになったのは、アタックやその他さまざまな社会運動からの働きかけがあったからである。

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2009年09月23日

G20-茶番はやめろ!:真のトービン税の実現に向けて

AFPの報道によると、ヨーロッパのattacは、18日からナンテール大学で開かれたattacヨーロッパの会合で、外務大臣のクシュネールが提案をした「トービン税」は不十分であり、本当のトービン税の導入を求めると発表しました。
G20:クシュネールの提案はAttacが望む「本物のトービン税」ではない(AFP報道:フランス語)
真のトービン税の実現に向けて(ATTACフランス:フランス語)

クシュネール外務大臣は、0.005%の率を示唆しています。ATTACは0.5〜1%の通貨取引税を提案しています。ATTACフランスは、クシュネールの提案を、強制力のない、ごくごくわずかの税率であると論評しています。また、ベルギーやフランスなどの議会で、条件付きで可決や採択されたトービン税導入に向けた提案をEUレベルにおいては実施可能な状況であるにも関わらず、それを何年ものあいだ放置してきた欧州各国政府の対応に疑問を呈しています。

9月末に総選挙を控えたドイツでは、財務大臣のシュタインブリック(社民党)が金融取引に課税するという提案を行い、メルケルケル首相(キリスト教民主同盟)がそれに賛同の意を表明したことなどから、ヨーロッパでは、にわかに「トービン税」についての議論が活発化しています。Attacドイツは、15日に声明を発表し、ユーロ圏における通貨取引税の導入はすでに可能であり、さまざまな金融規制の第一歩でしかない、言葉を行動に移すべきだ、などと主張しています。
トービン税の再流行(ATTACドイツ:ドイツ語)

ロイターの報道では、次のように報道されています。

「シュタインブリュック財務相は18日、ピッツバーグ・サミットでが金融市場取引に課税する構想を検討するよう求める方針を示した。独シュピーゲル誌は、米国のコミュニケ草案がこの問題に言及していない、と伝えたが、G20関係筋はロイターに対し『(トービン税が)真剣に協議され、(声明で)言及する計画だ』とし『国際的な金融機関がこれを分析し、結果をG20の財務相に報告することになる可能性が一番高い』と述べている。」
金融サミットに向けた米国、欧州の提案(ロイター)

ATTACフランスは、18日にG20サミットに向けて、「G20:無駄話はやめろ!」を発表し、資本主義のドレスアップではなく、金融資本主義を武装解除する規制の導入を主張し、その具体的政策として、以下の10点を主張しています。

1. グローバルな税を導入する
2. タックス・ヘイブンと戦う
3. 金融イノベーションの法外な行動を封じ込める
4. 資本移動に対する規制を取り戻す
5. 年金資金を金融市場から隔離する
6. 所得制限を設定する。ストックオプションおよびボーナスを廃止する
7. 公的金融の場所(拠点)を創設する
8. 原料に対する投機を禁止する
9. 貧困国の債務を帳消しする。
10.上述した9つの措置を実行して、G20は履行義務を果たし、G20からG192への移行を宣言する。
G20ピッツバーグ:無駄話をやめろ!(attacフランス:フランス語)

ATTACフランスは、9月17日に、投機マネーを規制する手段の一つとしてタックスヘイブンに対する規制が必要であるが、G20サミットで議論されている対策では規制することはできない、として新しいレポートを発表しています。
ピッツバーグG20:タックスヘイブンは消滅途上? いや、怪しいものだ(ATTACフランス:フランス語)


日本でも、新政権を構成する政党も通貨取引税をマニフェストに掲げています。投機マネーを規制し、南と北における貧困を解消する世論を巻き起こす取り組みに向けて、みなさんと議論をしながら動き出したいと思います。

G20は茶番をやめろ! タックスヘイブンを規制し、真のトービン税の実施を!
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2009年09月22日

サルコジ大統領の「トービン税支持」発言にスーザンジョージさんがコメント

G20を前にして、フランスのサルコジ大統領はトービン税を支持するとあちこちで、宣言し、またドイツでもメルケル首相が金融規制をするために、トービン税の導入を呼びかけて、フランス、ドイツ、イギリスの3首相がG20でトービン税の導入を提案すると報じられています。

しかし、あのサルコジがなぜ?・・・というのは、誰でも不思議に思っていると思います。そこで、フランスのスーザン・ジョージさん(リスボン条約反対行動に参加するために、今、アイルランドにいるそうです)に、一体、今、なぜサルコジはこんなことを言い始めたのか、と聞きました。

「理由は、ドイツのメルケルが言い出して、それが流行っているからだ。メルケルは、連立を組んでいる社民党のシュタインマイヤー外相が、トービン税のことを言い出しているので、それに同調しているだけだ。しかし、9月27日の総選挙が終われば、彼女はもう言わないだろう。サルコジはトービン税を実施するには、世界中で適用しなければならない、と言っている。もし彼がユーロ圏内での実施を追求するとしたら、私は本当にびっくりしてしまうだろう。つまり、サルコジは『自分はトービン税に賛成だ』と言うのはタダだと思っているからだ。」

*上記のメッセージの中で、「驚く」という表現は、I WOULD BE very surprisedとして、ほとんどありえないという意味を込めて大文字で、強調されていました。

posted by attaction at 23:56 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

真のトービン税の実現に向けて:ATTACフランスの声明

真のトービン税の実現に向けて

この2年間世界は危機の中に沈没している。これまで規制緩和と金融資本化を積極的に支持してきた数多くの者たちが、今や彼らが作った裂け目をふさごうと、必死で想像力を競っている。フランス、ドイツ、イギリス政府のそうした短期間における態度急変は、今日、資本主義政策が行き詰まりにあることを示している。

最近、フランスのベルナール・クシュネル外相は「開発を支援するために金融取引への自発的貢献」の創設を提案した。

私たちは、これを真剣に検討すべきなのだろうか。そうした貢献の自発的な要素とは、銀行および金融機関が自己規制できるという確信、ならびに金融安定化および社会的調和を作り出す市場の自発的メカニズムへの信頼にかかっている。一方で、金融取引に課税される話にならないほど低い税率(0.005%)は、クシュネル外相によれば、「銀行を再保証する」目的のみを持つものである。

実際、欧州連合の最強国は、通らないと分かっている提案をこれ見よがしに振りがざしてピッツバーグに乗り込むことを考えている。米国は取引の制限にはどれも応じないし、最強国自らが参加する欧州機関はどれも、この名前に値するあらゆる税制を承諾しないことは自明の理だからである。

この意味から、attacは、週末、欧州活動家がパリに集まって会議を開き、改めて、以下を表明した。

-金融の不安定と投機に終止符を打つために、資本移動の厳重管理が不可欠である。

-すべての金融取引に「トービン・タイプ」の税を適用すべきである。税率は十分に高く設定されるべきであり(トービンは0.5〜1.0%の税率を提案した)、かつ、価格変動および金融投機を本当に制止するために、大幅な税率引き上げが可能でなければならない。

-この税の効率性は世界規模での実施にかかっている。しかし、現段階では、経済統合および世界でEUが占める位置を考えると、欧州レベルでの実施が完全に可能であろう。

-この税は、金融が社会を牛耳る現状の改善に向けた一連の整合的な措置 − タックス・ヘイブンの廃止、所得制限、賞与廃止、資金調達を民主的に管理する公的信用拠点(pole public du credit)(訳注:公共の資金調達サービスを行う機関)の設立 − の一つとして位置付けられなければならない。

-最後に、我々は途上国の発展を支援するが、この発展を管理する可能性を途上国に与える方がもっとよいであろう。食料主権、公的債務帳消し、構造調整計画の即時中止、富の再配分、危機、とりわけエコロジーの危機を切り抜けるために知識および技術の無償配布、これらの措置はすべて絶対不可欠である。

ATTACフランス
9月18日、モントルイユ
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2009年06月14日

6/25 国連金融危機総会に関する学習会

...............attac cafe......%%%%%%....................

公正な金融システムの確立のために/国連金融危機総会によせて

 6月24〜26日、ニューヨークの国連本部で、すべての国連加盟国192カ国が参加して、世界経済金融危機およびその開発への影響に関する国連総会(UN Conference on the World Economic and Financial Crisis and its Impact on Development)が開催されます。この総会は、G8やG20などのように一部の豊かな国だけが参加するのではなく、すべての加盟国が参加して開催されます。
 5月半ば、デスコト国連総会議長(元ニカラグア外相)は、この総会に向けて討議のための草案を発表し、各国政府のみならず世界の様々な団体(NGO、社会運動団体、労働組合など)に意見を求めました。
 この草案には、今回の国連総会がブレトンウッズ会議に次ぐ意味のある重要な会議であり、世界的な金融危機に対処するには、根源的な危機を直視して、世界的な影響を緩和し、さらに、貧困と不平等を克服し、持続可能な社会に向けて世界の金融システムを再構築する必要がある、と書かれています。
 オルテガ大統領とともにニカラグアのサンディニスタ革命を担ったデスコト神父は、先進国政府からの批判に臆することなく、既存の金融システムに大鉈をふるおうとしています。

 6月16〜26日、世界の様々な団体(NGO、社会運動団体、労働組合など)は、デスコト議長の呼びかけに応えて、国連本部前に集まり、行動を起こします。今年1月世界社会フォーラム・ベレンの金融セミナーを主催した(attacジャパンも参加)オルタ・グローバリゼーション運動も参加して、セミナー、会議、集会など、公正な金融システムの改革を求めるための行動(「行動の10日間(10 Days of Action)」)が予定されています。

 
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2008年12月13日

マネーゲーム/金融危機のツケを回すな! サヨナラ新自由主義、作り出そうオルタナティブ12.18集会

■日時:12月18日(木)18:30〜21:00(18:00開場)
■場所:高輪福祉会館(地図
(JR山手線・京浜東北線品川駅 西口(高輪口) 徒歩10分)
(京品ホテルを見ながら第一京浜を田町方向に進み、2つ目の歩道橋を過ぎた後、高輪2丁目の信号から100メートル手前の路地を左に曲がる)
■参加費:500円
■主催:12.18集会実行委員会
■呼びかけ賛同団体:ピープルズ・プラン研究所、ATTAC Japan(首都圏)、脱WTO/FTA草の根キャンペーン、すぺーすアライズ、聖コロンバン会、フォーラム平和・人権・環境、日本消費者連盟〔12月1日現在:引き続き賛同団体募集中〕

工場閉鎖で大量解雇 ―― これは対岸の火事ではありません。トヨタ、マツダ、いすずなど、日本の自動車メーカーを筆頭に、来年三月までに3万人の大量解雇が発生する、という厚労省の調査結果が発表されました。今この瞬間にもたくさんの労働者が工場から追い出されています。これは私たちの生活とは全く関係のないマネーゲームによって発生した金融危機が引き起こした事態です。その責任は、この地球を「カジノ」にしてしまった者たちが負わなければなりません。

 しかし拡大する危機を受けて各国政府がとった市場救済策は、マネーゲームを生み出した新自由主義政策を根本から問い直すものではなく、マネーゲームに躍った金融機関を救済し、将来の世代にツケを押し付ける公的資金の注入や中央銀行による一層の金融緩和政策、そして国際通貨基金(IMF)機能の強化などでした。続きを読む
posted by attaction at 00:38 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月28日

金融危機と民主的オルタナティブに関する欧州ATTACの声明

今こそ金融カジノを閉鎖しよう
(The time has come! Let’s shut down the financial casino)


金融危機と民主的オルタナティブに関する欧州ATTACの声明

PDFはこちら

ATTACオーストリア、ATTACデンマーク、ATTACフィンランド、ATTACフランダース、ATTACフランス、ATTACドイツ、ATTACハンガリー、ATTACイタリア、ATTACモロッコ、ATTACノルウエー、ATTACポーランド、ATTACスペイン、ATTACスウェーデン、ATTACスイス

「市場を武装解除せよ!」 このスローガンは、ATTACが1998年に創立されたとき、東アジアにおける金融破綻を背景として掲げられた。その後、私たちは金融市場が引き金となったさまざまな危機を目撃してきた。ロシア、ブラジル、トルコ、アルゼンチンにおける危機、そして2001年における「ニューエコノミー」・バブルの破裂である。

現在、富める世界は危機の真只中にある。その危機は1929年の大恐慌以来、最大のものである。2008年9月のウオールストリートでの株価暴落は、1つの歴史的時代の終焉を画した。最大利益の追求のみを推進力とするシステムである金融資本主義システムが崩壊したのである。それは、それ自身に内在する矛盾の結果として自壊した。金融ショックの波はいまや実体経済へと波及している。米国は景気後退に突入し、EUもその後に続いている。グローバル経済全体がその影響を受けるだろう。

経済活動の収縮は、失業と不平等を増大させるだろう。賃金労働者に「フレキシブル(柔軟)な労働市場」を受け入れさせるための新しい圧力がかけられるだろう。それはさらなる低賃金と社会的保護の切り下げを意味する。富める国々からの全体的な需要の減.は、発展途上国の脆弱な経済を直撃し、貧困を増大させるだろう。ミレニアム開発目標と、世界的な社会・環境にやさしい持続可能な発展という目標は、完全に手が届かなくなるだろう。

金融恐慌と景気後退が、原油・食糧価格の高騰と結びついている。それらの価格の高騰はすでに、いくつかの発展途上国における深刻な社会的危機や食糧暴動を引き起こしている。商品価格と食糧価格の高騰には複合的な原因がある。しかし、これまでの金融危機の場合と同様に、ヘッジファンドやその他の機関投資家による投機が、価格の高騰と不安定の大きな原因となってきた。

現在の危機の引き金は、米国の家計への過剰なサブプライムローンの貸付けと、それに対応する、欠陥の多い証券化手法だった。このようなリスキーなローン[に対する債権]が、証券化を通じて米国や全世界の金融機関や個人に販売された。現在起こっている債務不履行(デフォルト)の波は、投資銀行、商業銀行、ヘッジファンドのような金融機関に重大な影響を及ぼした。今では、金融以外のセクターも大きな影響を受けている。世界の多くの国・地域にとって、2009年の経済・社会・環境についての展望は暗い。続きを読む
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2008年11月20日

世界経済危機:変革のための歴史的な機会

世界経済危機:変革のための歴史的な機会
原文(英語):http://www.cadtm.org/spip.php?article3826

2008年10月23日

はじめに

 2008年10月13−15日、北京で開催されたアジア・ヨーロッパ民衆フォーラムの期間中に、さまざまの運動団体から多くの人々が集まった機会を活用して、トランスナショナル・インスティテュートとフォーカス・オン・ザ・グローバル・サウスは、夜に非公式の会合を呼びかけた。私たちは現在進行している世界経済危機と、それが提供しているチャンスについて検討した。私たちの多くがこの十数年のあいだ構想してきた刺激的かつ実現可能なオルタナティブ(対案)のいくつかを公に提起するためにである。この声明は、私たちが北京で夜に開催した会合において共同で到達した結論を表している。最初の署名者である私たちは、この声明が、根本的に異なる政治的、経済的体制のための基礎として、私たちの運動の組織化の基軸となる提案を練り上げる努力のための1つの貢献となることを期待している。

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金融危機に関するG-20サミット(2008・11・15)についての声明

2008年11月18日
TNI(トランスナショナル・インスティテュート)・世界金融経済危機に関する作業グループ

[この声明は、2008年11月17日、アムステルダムで、TNI・世界金融経済危機に関する作業グループのSusan George、Barry K. Gills、Myriam Vander Stichele、Howard M. Wachtelによって起草された]

原文(英語);http://casinocrash.org/

 選ばれた20の多様な国から成るグループの首脳のワシントンにおける会合は、新しいグローバルな金融体制に関する討論を一歩進めたが、それはごく小さな一歩であり、金融危機から抜け出すだけでなくグローバルな金融・経済システムを根本的に立て直すために緊急に必要とされている巨大な飛躍ではなかった。これほどわずかしか進展しなかったのは何故なのか?

 第1に、グローバルな危機に最大の責任を負っている国を代表しているジョージ・ブッシュが、完全に政策遂行能力を失っている。彼は次期大統領に、何の現実的な行動方針も託すことはできなかった。彼の自由市場への固執は、金融の規制に関しては危険で時代錯誤的なイデオロギーを反映している。そのイデオロギーは、彼がG20を招集する前に行った演説にふんだんに盛り込まれた。この演説で彼は、この90日間の最悪の世界金融危機の原因となった考え方を繰り返したのである。不幸なことに、このような時代錯誤的で信頼を失った考え方が、G20のコミュニケの中に組み込まれた。

 第2に、この会合(「ブレトンウッズU」とも呼ばれることがある)は拙速に開催されたため、(1944年の)ブレトンウッズTとは異なって、その基本的な結論は、米国の立場と英国を除くヨーロッパの立場によって規定される論争の断層を明らかにしただけだった。フランスのニコラス・サルコジが率いるヨーロッパは、1980年代以降、金融が完全にグローバルな現象となり、金と信用が国境を洗い流しており、それによって金融機関は国家が効果的に課税あるいは規制できなくなっている状況を利用できるようになったと批判した。したがってヨーロッパは、新しいグローバルな金融体制の確立を提唱し、国境を越えたグローバルな金融規制機関を確立することから始めて、そのような機関に最高の権限を与えることを主張した。そのような国際機関は現在存在しておらず、確立されなければならず、それこそが当面のG20の中心的なプロジェクトとなるべきだというわけである。ヨーロッパは、バーゼル銀行管理委員会や金融安定化フォーラムなどの既存の国際的規制機関は加盟国が限られており、拘束力のある基準や規則を設けることができず、金融ロビーの強い影響の下にあり、金融危機を予測することにおいてもそれを抑止するために行動することにおいても全く不十分であることが証明されたと指摘した。




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2008年11月11日

【G20対抗アクション】マネーゲームはもうたくさんだ! 救済すべきは銀行じゃない! 人間らしい生活を取り戻そう!

topix.jpg

私たちはワシントンで開催されるG20金融サミットを批判して、私たちのための金融システムの確立を目指し、行動します。

★☆..G20対抗アクション...
マネーゲームはもうたくさんだ!
救済すべきは銀行じゃない!
人間らしい生活を取り戻そう!


日時:11月14日(金)18:30集合、19:00デモ出発
場所:坂本町公園 地図
最寄:地下鉄「茅場町」駅出口12
デモコース:坂本町公園→東京証券取引所→兜町の大手金融機関→日銀→常盤橋公園(予定)

主催:金融サミット対抗アクション実行委員会
呼びかけ賛同団体:ATTAC Japan(首都圏)、すぺーすアライズ、聖コロンバン会、ピープルズ・プラン研究所、脱WTO/FTA草の根キャンペーン(五十音順)
※賛同団体募集中です!

連絡先: ATTAC Japan(首都圏)
東京都文京区白山1-31-9小林ビル3F
Tel:03-3813-6492、Fax:03-5684-5870
e-mail attac-jp☆jca.apc.org(☆を@に変えてください)


−投機マネーを規制し、通貨取引税の導入を!
−景気回復・内需拡大を言うなら賃金上げろ!
−人間らしく生きるために不安定雇用をなくせ!
−公的資金導入より社会保障の拡充を!
−貧困なくせ!
−日雇い派遣を容認する労働者派遣法改悪反対!
−民営化反対!
−軍事費減らせ!
−バラマキでごまかすな!
−20カ国で世界を決めるな!
−金融危機はG8の責任だ!
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2008年11月04日

G20金融サミット(11/15、ワシントン)に向けた緊急声明

 アフリカ・ジュビリー・サウス、米国バンク・インフォメーション・センター、英国ブレトンウッズ・プロジェクト、アイルランド債務と開発連合、フィリピン債務から自由連合、カナダ・ハリファックス・イニシアチブ連合をはじめとする世界の社会運動団体の緊急声明です。国際金融危機への対処をG20だけで決めるのではなく、「国連によって招集された、国際金融・通貨システムとそれを担う諸機関、およびその運営を見直すための会議の開催」を提案しています。ATTAC-Japanもこの呼びかけに賛同しています。

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提案されている国際金融システム改革のための「グローバル・サミット」に関する声明


■背景

この数カ月間、北アメリカとヨーロッパの歴史において最も重大な金融危機の1つが起こっている。この危機に対する対応も歴史的なものだった。地域的および世界的な景気後退を押しとどめ、市場の安定と信頼性を回復するために、「北」の政府は大規模な、前例のない政府介入のプログラムを進めている。銀行国有化、経営危機に陥った金融機関への莫大な支援の注入、金融セクターに対する規制の復活等である。

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2008年10月29日

フランクフルト証券取引所にattacが登場!

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2008年10月25日

ATTACの最初の10年:1998〜2008年

以下は、ATTACインターナショナルがまとめたステートメントです。
設立から10年を迎えて、今後に向けた声明を発表しました。
 この声明は、最初ATTACフランスが作成し、ヨーロッパおよび各国のATTACに意見や修正など、内容的なチェックを求めて、推敲を重ねた上で、完成しました。正訳版を掲載します。

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ATTACの最初の10年 1998〜2008年

ATTACの10周年を祝い、未来を展望するにあたって、将来の世代が私たちの情熱と希望、献身と闘いに対していかなる判断を下すのかはわからない。しかし、国際的なATTAC運動に参加してきた私たち全員にとって、1つの歴史観、過去の時代には想像もできなかった目標、失望、そして勝利を伴った、まったく独創的な事業に身を投じているという感覚から逃れることは難しい。

過去10年間に私たちが達成したこと

おそらく、ATTACの最初の10年から導かれる最大の教訓は、新自由主義的グローバリゼーションを信用しなかった私たちは正しかった、ということだ。金融市場の規制緩和によって、社会的および環境上の惨禍がもたらされ、民主主義が損なわれたことは明らかである。私たちの敵対者は総じて、この10年を拒絶と目を背けることに費やしてきた。明らかな危機を回避する努力を怠り、可能な場合はいつでもそこから利益をむさぼりさえした。それに対して、私たちは迫り来る危機を見すえ、それらを回避する道を提案した。
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2008年10月24日

11/9 attac cafe "Money to the People! Power to the People!" 金融市場のカジノ化を規制せよ!


[日時] 11月9日(日)13:30〜16:30
[場所] 東京しごとセンター(旧シニアワーク)5Fセミナー室
千代田区飯田橋3-10-3(JR、地下鉄飯田橋駅歩6分、
    ホテルエドモント隣)http://www.tokyoshigoto.jp/
[内容] <ビデオ上映>ドキュメント番組から、
    <報告&討論>何が起きているのか/ATTACインターナショナル、ヨーロッパ、フランスが発表したステートメントと行動/投機マネーにどのような規制が考えられるのか/国際通貨取引に課税を
[資料代] 500円(会員は無料)
[主催] ATTACジャパン(首都圏)
    (どなたでも参加できますが、会員以外で参加を希望さ
    れる方は、事前にお申し込み願います。
     メールアドレス attac-jp■jca.apc.org
    (■を@に変えてください)

  +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「大恐慌以来の金融危機」。そんな見出しが新聞や雑誌の紙面を
飾る日が続いています。サブプライムローン問題に端を発する世
界的な金融危機は、日を追うごとに世界的規模で私たちの生活に
波及しています。国際通貨基金(IMF)の推計では世界の金融機関
の損失総額は1兆4,500億ドル(約147兆円)に達するとされていま
す。

来月、危機の震源地であるニューヨークで、緊急に臨時G8サミット(主要先進8カ国会合)が開催されることになりました。先進首脳国(ならびに新興国)が公的資金の投入、強固な市場統制および監
視など、あらゆる手段を講じて市場介入しなければ、この未曾有の
危機を止められないという事態にまで発展しました。これは、まさ
しく「市場に任せればすべて上手くいく」という新自由主義グロー
バリゼーションの誤りを認める事実上の敗北宣言であり、同時にカ
ジノ化した金融市場、ならびにそこで身を滅ぼした金融機関を「世
界経済の成長」、「金融市場の安定化」という名の下に救済すると
いう闘争宣言でもあります。


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2008年10月07日

CTT部会学習会のご案内(12月13日)

CTT部会学習会のご案内

日時:12月13日(土) 17:00〜
場所:白山事務所
テキスト:『金融 vs. 国家』倉都康行(くらつ・やすゆき)著
     ちくま新書 2008年刊
     第1章「金融力の競争時代―金融と国家の位相」
     第2章「国際金融の力学―どのように発展してきたか」
その他:学習会終了後、かるい忘年会を予定。

12月から新しいテキストに入ります。『金融 vs. 国家』倉都康行(くらつ・やすゆき)著は、金融の歴史を簡単に解説し、現代の金融が持つ問題点にまで踏み込んだ本です。難しい課題に対し、わかり易く書かれていてよい本だと思います。師走で忙しい時期とは思いますが、皆様、是非ご参加ください。忘年会のみ参加も大歓迎です。

以下、10月4日に行われたCTT部会学習会の報告と、次回のご案内です。続きを読む
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2008年09月21日

金融支配とすぐに手を切れ ATTAC France 共同議長アリベらのアピール文

金融支配とすぐに手を切れ

ジャック・コサール、ジャン=マリ・アリベ、ドミニク・プリオン
(ATTAC学術評議員)

原文

 1年前にアメリカでサブプライム不動産危機が発生し、大手の銀行・証券にまで及んでこのかた、これをどうやって抑え込むかが論じられてきた。今日のリーマン・ブラザーズとメリル・リンチの破綻から何か示されたことがあるとすれば、それは抑え込みという発想が、もはや二重に無意味になったということだ。

 二つの防波堤が決壊した。第一に、資本のグローバリゼーションによって、アメリカの金融機関だけでなく、世界各地の金融機関が被害をくらっている。担保証券の流通範囲が大きく広がったからだ。第二に、今回の銀行・金融危機は、火消しを試みる多くの専門家の診断もなんのそので、実物経済の境目を飛び越えてしまった。米欧の経済は不況の瀬戸際にある(第二四半期の成長率はフランスがマイナス0.3%、ドイツがマイナス0.5%、ユーロ圏平均がマイナス0.2%)。世界規模で見ても、もはや成長の減速は確実だ。

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2008年08月19日

【論争・国際連帯税】通貨取引開発税の導入で「もうひとつの世界」は可能か?

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日刊ベリタにATTAC Japan(首都圏)通貨取引税部会メンバーの土肥誠さんの論評が掲載されています。以下、日刊ベリタ当該記事リードからの転載です。

ヨーロッパで論議が始まった国際連帯税創設に向け、日本でも具体的な議論が始まっている。08年2月28日には超党派の「国際連帯税創設を求める議員連盟」(注1)が設立され、「開発のための通貨取引税」(通貨取引開発税、Currency Transaction Development Levy; CTDL)を射程に議論が始まり、政府も検討に入っている。こうした動きの背景には、世界を揺るがす投機マネーの規制をめざして通貨取引税の創設を掲げて長年運動してきた世界の社会運動の流れがある。その立場から見て、政府や議会が今検討しようとしている仕組みはどう評価すればいいのか。日本で通貨取引税実現の運動に取り組んでいる市民組織アタック・ジャパン(ATTAC-JAPAN)の土肥誠(大学教員)さんに、寄稿していただいた。土肥さんの提起を皮切りに、さまざまな立場からのご意見をいただき、この問題を深めていきたい。(編集部)(2008/08/19 12:49)

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2008年06月27日

機は熟した、金融市場に対する民主的統制を!--金融危機と民主的オールターナティブについてのATTACの声明(草案)

機は熟した、金融市場に対する民主的統制を!
金融危機と民主的オールターナティブについての
ATTACの声明(草案)

原文(ただし、以下は英文からの翻訳です)
訳:ATTACみたか

「市場を武装解除せよ!」
 ATTACが1998年に創設された時、東南アジアの金融クラッシュの背景となったものに反対して、このスローガンが定式化された。それからしばらくして、われわれは金融市場が引き金となったそれ以外の危機を、ロシア、ブラジル、トルコ、アルゼンチンで目の当たりにし、そして2001年の「ニューエコノミー」バブルの破綻を目撃することになった。

 現在、われわれは再び、ひとつの危機の最中にある。その終りはまだ見えていないのだが、それが1929年の株式市場の大暴落に続く「大恐慌」以来の、最も深刻なものになる可能性がある。この危機の中心をなしているのは、アメリカのサブプライム住宅ローンの破綻と、これを組み込んだ証券化が急増し、アメリカや全世界で金融機関や各個人に売却されたことにある。このローンの債務不履行は、ヘッジファンドや金融機関だけでなく、非金融部門にもすさまじい影響を及ぼしている。もとをたどっていくと、証券化の手続きとそれに対応する「媒体」がこの金融商品設計全体の中で中心的役割を果たしている。実際、これらのメカニズムは、LBO(レバレッジド・バイアウト=企業買収等への投資)やSIV(投資ビークル=低金利資金の有利な運用)など、もっと広範な一連のメカニズムを構成するひとつの要素として理解されなければならない。これらのメカニズムは2002年の後、金融部門での利益の劇的な上昇をもたらしたが、それはまた、世界経済が今日陥っている大規模な金融危機も招いたのである。
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2007年10月18日

【10-21】CTT部会公開学習会--『タックスヘイブン』読書会と「ジャマイカ 楽園の真実」上映

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ATTAC Japan首都圏では、毎月第一日曜日に通貨取引税(CTT)部会を開き、国際金融に関する学習会を行っています。

10月21日のCTT部会は、『タックスヘイブン』の読書会をスタートします。世界各国の経済に大きな影響を持つ一方で、国際金融のブラックホールといわれるタックスヘイブンを、現状、歴史、誰がどのように利用しているのか、そしてオルタ・グローバリゼーションはいかにこのタックスヘイブンの問題にとりくむのか、など、ATTACの運動にとっても重要な示唆をあたえてくれる一冊です。第一回目の今回は「まえがき」「おわりに」「訳者あとがき」をやります。(書評)昨年交流したattacフランスのジュタンさんの報告でもタックスヘイブンに対する取り組みが報告されていました。

また、せっかく読書会の一回目、ということで、IMFをはじめ国際的な貿易と金融に翻弄されてきたジャマイカ共和国の歴史と現状を撮った「ジャマイカ 楽園の真実」も上映します。20日から行われるIMF/世銀総会に対して、世界各地で対抗アクションウィークが行われています。この映画を一緒に見て、国際金融機関と債務問題を話し合えればと思います。

日時 2007年10月21日(日)13:00開場
場所 アカデミー千石(千石図書館二階)
住所 東京都文京区千石1−25−3
交通 都営三田線「千石」駅

第一部 「ジャマイカ 楽園の真実」上映(13:15〜)
第二部 『タックスヘイブン』読書会(15:10〜) 提起:稲垣豊(ATTAC Japan首都圏)

※16:30ごろ終了予定です。終了後、懇親会を予定しています。
※会費は会場費やコピー代の実費をいただきます。200〜300円程度の予定です。
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