2018年10月12日

#UNIQLOは支払え:インドネシア・ジャバガーミンド労組との交流イベントにおける発言(予定)稿

インドネシア・ジャバガーミンド労組との
交流イベントにおける発言予定稿

稲垣 豊(ATTAC首都圏 運営委員)

インドネシアは成長する世界4番目の人口大国として、近年さらに注目されており、日本とは戦前戦後を通じて、経済的にも日本のエネルギー供給元という強い結びつきがあります。戦前から日本はインドネシアの人々に迷惑をかけてきましたが、いまだにユニクロがワーニさん、テディ委員長はじめJGのみなさんに多大な迷惑をかけています。

わたしたちattacは金融や資本のグローバル化がもたらす弊害に反対し、民衆や労働者のグローバル化=国際連帯を目指していますが、attacの結成にインドネシアは大いに関係しています。

97年にインドネシアはじめアジア各国を襲ったアジア通貨危機は、日米欧の銀行がマネーを一斉に引き上げたことで引き起こされましたが、そのせいでインドネシアやアジアの人々の生活が大変な状況に陥れられたことに責任を感じた市民が、無制限な金融や企業活動に規制をかける運動を始めたのがattac結成につながりました。

インドネシアの経済危機では、それまでスハルト体制を支持してきたIMFは手のひらを返したように「ショック・ドクトリン」を迫り、様々な補助金がカットされ人々の生活は破壊され、ついに人々はスハルト体制を打倒しました。しかしIMFや世界銀行などへの借金の返済は続きました。

日本経済は90年代はじめのバブル崩壊から失われた20年を過ごしてきましたが、近年、成長するアジアの活力を取り込むことで、経済を維持してきました。90年代末のアジア通貨危機を乗り切ったのは、ひとえにワーニさんやテディさんら、現地の労働者たちが真面目に働いたからです。そして成長軌道にのったアジア経済のなかで、ユニクロはじめ日本企業は利益を得てきました。

08年の金融危機で欧米の金融機関がアジアから撤退する中、日本の銀行は日本企業のアジア進出を支援するために、ふたたびアジア地域に展開します。なかでもアジア第三の人口を誇るインドネシアは重点です。日本最大の銀行である三菱UFJは、2012年にベトナム、13年にタイ、16年フィリピンの大手銀行に出資し、昨年末にはインドネシアのダナモン銀行に段階的に出資し、将来は筆頭株主になることで合意しています。同銀行の幹部は「アジア戦略はインドネシアをもって集大成」とすると述べています。

企業だけではありません。いま日本政府は、インドネシア支援を巡って中国と熾烈な争いをしています。その意味では、日本政府はユニクロの問題解決に尽力したほうがいいでしょう。現地の労働者を大切にしない日本企業を放置する日本政府の姿勢をみて、かつてのスハルト独裁体制を経済面で支えた日本の田中首相の訪問で広がった反日暴動という歴史を思い出すのは私だけではないでしょう。

ユニクロは今後5年で海外での売り上げを倍増させる計画で、東南アジア・オセアニア地域では3倍にする予定です。その意味でも、ユニクロはジャバガーミンド労組の訴えに真摯に向かい合い、当事者が納得のいく解決をすべきでしょう。

最後に、ユニクロは「世界をよりよくするために」と言っているそうです。日本政府も中国政府も、私たちが「世界をよりよくするため」のパートナーではなく、対象でしかありません。本当に世界をよりよくするためには、人類の歴史を顧みるまでもなく、皆さんのような労働者のたたかいこそが必要です。そしてそれを支援する国境を越えた労働者市民の連帯こそが必要であり、わたしたちもできる限りのキャンペーン支援を通じて、一日も早くみなさんの争議が解決し、世界がよりよくなるために、これからも応援したいとおもいます。

2018年10月11日

※時間の都合上、実際の発言はごく一部でした。コーディネートのみなさま、通訳の方、ありがとうございました。

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posted by attaction at 16:13 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする