2007年06月12日

平和的抗議行動参加者への苛烈な弾圧を非難する--G8発表は、哀れみさえ感じさせる茶番だ

CADTM(第三世界債務廃絶委員会・本部ベルギー、代表はエリック・トゥーサン)のG8コミュニケに対するプレスリリースを翻訳してみましたが、なんだかずいぶん簡単で、最初っから、G8相手にしてもしょうがないと投げてる感じがしないでもない・・。

ご参考までに外務省のホームページに、ハイリゲンダム・サミットの各種文書が掲載されています。

G8首脳会合 (ハイリゲンダム、平成19年6月6日〜8日)

アフリカに関して
アフリカにおける成長と責任 (仮訳:骨子全文(PDF))
G8アフリカ・パートナーシップ合同進捗報告書要約 (仮訳

以下声明文翻訳と原文
CADTM(第三世界債務廃絶運動)プレスリリース

CADTMは平和的抗議行動参加者への苛烈な弾圧を非難する
G8発表は、哀れみさえ感じさせる茶番だ


2007年6月9日

G8発表は、哀れみさえ感じさせる茶番でしかない。かつ、CADTMは平和的抗議行動参加者への苛烈な弾圧を非難する。

毎年毎年、G8は全然実行に移す気もない空約束を発表することで満足し、その一方で、平和的抗議行動参加者に激しい弾圧を加えている。CADTMフランスとベルギーのメンバー9名は、何の根拠もなしに48時間以上拘束された。

アフリカ援助に関して、G8は再び自分たちの懐(ふところ)が痛まないような約束を作り上げた。これは2005年のグレンイーグルスの焼き直し、つまり、2010年までに援助額を倍にするというものだが、最新の実績は惨憺たるものである。OECDと世銀によると、2006年のアフリカへの援助額は、債務救済額を省くと、逆に減ってしまっている。一方で、AIDS、結核、マラリアとの闘いに600億ドルが約束されたが(履行の期限への言及無し)、これはすでに数ヶ月前から言われていたことでなにも新しい約束ではない。今現在、アフリカの保健医療セクターは手痛い後退を被っており、飢えに苦しむ人々の数は常に増え続けている。すでに1970年、豊かな国々は自国のGNIの0.7%を開発援助に振り向けると約束していたことを思い出して欲しい。40年近く経っても、G7の開発援助はわずかGNI比0.26%である。

気候変動に関して、G8は今後の数十年、環境にとって実際は何が緊急に重要かという点から目をそらしつつ、なんとか体面を保つことに腐心した。彼等のできたことと言えば、せいぜい温室ガス排出量の劇的削減の必要性を認めることくらいだったが、これは何の意味も持たない。この8つの国は、途上国の人々が最もその被害を被る温室ガス排出の最大の責任者でありながら、なんの共通の目標も設定することができなかった。

現在のG8サミットは、米国によって引き起こされた軍拡競争の再開という点からも批判されるべきである。世界の軍事費は1990年には1兆ドルであったが、2006年には1兆2千万ドルになった。2007年には1兆5千万ドルになるだろうと言われている。米国一国で毎年5千万ドル以上を軍備に使っている。CADTMは、幅広い軍縮が達成されるべきで、そこに妥協の余地はないと考える。

WTOのドーハラウンドの再開に関して、G8はこれが貧しい国々の発展に不可欠であると主張するが、WTO交渉のロジックは1980年代以降行われてきた構造調整に準拠しており、これは発展途上国の貧しい人々に深刻な被害を及ぼすものである。

その他の議論に関しても、G8は最低限しか約束しないし、その約束さえ果たせないだろう。あるいは誰も信じないような空疎な約束ばかりだ。

CADTMから言わせてもらえば、8人の国家首脳が、市民の行動の自由や平和的に抗議する権利を圧倒的な武力を用いて公権力で侵害しながら、過剰警備の場所に閉じこもって、ありもしない前進を喜び合う姿は哀れでさえある。

CADTMは、G8には正当性はないと考える。世界銀行、IMF、WTO同様、G8は現在、深刻な正当性の危機に直面している。我々CADTMは、すみやかに国連の開発基金に基づき、"南の銀行"のネットワークに統合された代替機関を早急に設立することが必要であると考える。その機関の絶対的最優先事項は基本的人権の保障である。

(訳注:「南の銀行」とはベネズエラ、チャベス大統領の発案で南米6カ国で設立準備が進められている、途上国の真の発展を助けることを目的とした開発金融機関)
posted by attaction at 11:26 | G8/G20 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする