2013年02月07日

金融取引税:勝利は可能だ(ATTACヨーロッパ)

2013年2月1日

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 EUの経済・財務相理事会が1月22日、金融取引税を承認し、11加盟国の参加する協調強化手続きへと踏み出す決定を下したことを、ATTACヨーロッパのネットワークは歓迎する。
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 今回の決定は、金融取引税を最初から推進してきた運動組織であるATTACにとって勝利である。10年以上に及ぶキャンペーンの成果が現れたのだ。金融取引税という発想については、時には重大な違いを生じながらも、多くの組織が取り組んできた。

 国際組織ATTACは15年前に、世界的な金融取引税の実施を求めるために、世界各地で創設された。我々の見解によれば、この税の第一の目的は、資金を集めることよりも、世界の公共の福祉に資金を回すシステムを形づくることにある。金融取引税は、規制をかけ、再分配を行い、そして金融投機を抑えるための手段となる。

 この措置が採用されたことには大きな象徴的意味があることを強調しておく。我々が提唱した措置に対して、実施は無理だというのが当初の一般的な反応だった。しかし市民たちの揺るがぬ決意をもってすれば、そういう措置を諸国の政府に採らせることが可能であることを我々は示した。もう一つの政策が可能であることを証明した。それは立証済みになったのだ。今日の危機の中で緊縮政策が、効果のない理不尽なものであると立証されたにもかかわらず、避けられないものだと言われているだけに、この点は強調しておきたい。

 緊縮反対運動を展開し、真のオルタナティブを提唱している人々はみな、金融取引税をめぐる事態の進行を目にして、希望をふくらませているに違いない。真のオルタナティブは可能であり、採用されることになるだろう、市民たちが心を決めて、そうなると信じ、そうさせるとの揺るがぬ決意をもって闘っていくならば。

金融取引税を求める闘いは終わっていない

 悪魔は細部に宿る。施行の仕組みや対象地域については何も決まっていない。交渉が始まるのはそれらが決まってからだが、株式と債券の取引の税率が0.1%で考えられているのは上々だ。金融商品全般を対象に、投機ファンドも含めた金融事業者全般への課税が予定されていること、課税地が取引〔事業者?〕の居住国とされる見込みであることも特筆しておく。

 ただし、欧州委員会の現行の草案には重大なヌケがある。デリバティブ商品の税率は0.01%と非常に低いため、投機と価格変動の抑制や防止は限られてしまう。また、1日4兆ユーロもの資金が動き、投機性と価格変動性の激しい外貨取引は、対象外になりそうだ。ATTACヨーロッパはこれらの点について、政策決定者たちに圧力をかけ続けていく。

もういくつかの勝利が必要だ

 今日の危機の深刻さからして、金融取引税だけで問題が解決されるとは考えにくい。金融取引税を通じて相当な資金が得られるにしても、欧州経済圏内の取引を再定義するための他の措置が必要になる。現在のヨーロッパの経済・社会・政治危機にけりを付けるために重要なのは、一つはタックス・ヘイブンの撤廃だ。もう一つは税制全体の改革であり、資本所得に対して労働所得と同等または高率の税率を課す必要がある。

 ATTACヨーロッパのネットワークはヨーロッパ全域の他の社会運動とともに、現行の政策に対する現実的なオルタナティブを提案し、その実現に向けた闘いを続けていく。民主制の揺籃の地であるアテネで6月に、ヨーロッパの社会運動が結集する対抗サミットの取り組みは、その一里塚となるものだ。

http://www.france.attac.org/articles/ttf-des-victoires-sont-possibles-attac-europe
 
 
タグ:金融取引税
posted by attaction at 13:22 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする