2012年01月16日

フランス式トービン税:下劣なハッタリ 2012年1月6日 アタック・フランス声明



原文


 1月6日(金)朝、ゲノ大統領特別補佐官がテレビ局BFMに出演し、フランスはトービン税を2012年末までに導入すると発表した。この政府発表でコケにされたのは、ルルーシュ貿易担当大臣だ。フランスが「単独で法制化するのは無理」、そんなことは「非建設的」で「パリ金融取引市場にとって有害」だとして、上院によるトービン税の採決に同大臣が反対してから、まだ1か月も経っていない。

 サルコジが思い入れたっぷりにトービン税を語り始めて、かれこれ2年になる。カンヌG20での躍進を予告したが、結果は大失敗だった。大統領選の第1回投票を3か月後に控えたいま、彼は(場合によってドイツと協調しつつの)単独決定を主張しているが、御都合主義もいいところだ。なぜならそれは、貧困層を直撃する「福祉目的」付加価値税の発表による支持率低下を緩和することを唯一の目的としているからである。現実性も乏しい。新税の導入にあたっては、普通は財務省が実行可能性調査をまじめに行うものだが、今回トービン税のフランスでの実施に向けて、そのような調査がなされた形跡はない。

 税制改革も、年金改革も、見返りなしの銀行救済も、公共サービスの破壊も、サルコジのやることなすことはみな、彼の統治が金融界のものであることを示している。パリ取引所での株式取引に課せられていた0.3%の証券取引税を、彼は2008年には廃止したではないか。要は、金持ちどもの大統領というイメージを変えようとして、トービン税というシンボルを下劣にももてあそんでいるだけだ。あきれ果てた政治工作だ。市民たちはだまされはしない。

 0.1%の税率のトービン税が、年内にヨーロッパで、デリバティブ商品と(欧州委員会の計画と違って)外貨取引も対象として、導入される可能性はある。目的は、資本流通と投機に強力な歯止めをかけ、貧困問題や気候問題への対策をはじめとする世界的公共財の資金を調達することだ。もちろんフランスが先陣を切ったっていい。だが、それには、メディア受けするハッタリではなく、政治的な意欲が必要だ。

posted by attaction at 21:59 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする