2003年06月24日

Q10:金融取引税にはどんな反対論があるのですか?

多くの反対論は、金融市場こそが需要と供給の均衡を実現すると頭から信じています。いわく:

・今日の金融市場の取引額が巨大化しているのは、大きな流動性が必要であるからだ。資産価格を 均衡点に収斂させる(価格の発見)ためには値動きの幅が必要だということだ。

・短期取引の大部分はヘッジ取引で、リスク配分を改善する。例えば、3カ月後に100万ドルの支払を控えたフランスのコーヒー輸入業者が、ドル高ヘッジのためにドルを先物で買っておく(3カ月後に支払うドル建ての代金を今から決めておく)。そうすることで、ユーロでの支払額が確定し、為替リスクを負わずに済むようになる。

・投機は価格の発見やリスクの配分に至るために不可欠だ。迅速かつ円滑に資産価格をその均衡点へと収斂させることから、主に市場を安定化させる働きをするものだ。

・金融取引税等によって取引コストが増大すれば、流動性が低下してしまうため、資産価格の短期的なボラティリティが起こりやすくなってしまう。

・トレーダーや投機ファンドや銀行は、銀行手数料を上げて顧客に、そして賃金削減と雇用削減の圧力をさらにかけて賃金労働者全般に、税負担を転嫁するだろう。

・金融取引税の導入はとりわけ国際取引を対象とする場合は難しい。それに関係者たちは必ず、この税を回避する手段を見つけることだろう。


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posted by attaction at 14:40 | 通貨取引税(トービン税)、金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする