2009年12月01日

12月COP15に向けた社会運動の主張と取り組み (クリストフ・アギトン)

バンコク(9月28日〜10月9日)からコペンハーゲン(12月7〜18日)へ

クリストフ・アギトン
(Christophe Aguiton)


2009年10月10日
Europe Solidaire Sans Frontieres (「ヨーロッパ国境なき連帯」)のウェブより

9月28日から10月9日までバンコクで開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の特別作業部会は、コペンハーゲンCOP15(第15回UNFCCC締約国会議)に向けた積極的なステップを踏み出すことができなかった。

主要な論争は、京都議定書をめぐって、EUが京都議定書の下の特別作業部会(議定書AWG)と気候変動枠組み条約の下の「長期的行動に関する特別作業部会」(条約AWG、米国や他の京都議定書に署名していない諸国を含む)の統合に同意したことをめぐってだった。すべての「発展途上国」を代表する「G77+中国」は、「先進国」(京都議定書付属書Iに含まれる諸国)と「発展途上国」の間の責任の差異をなくし、「先進国」に対する制約を廃止することにつながるいかなる提案にも提案にも反対した。

現在の段階で、コペンハーゲン会議について予想される最もありそうな結末は、新たな合意には至らず、以下の3つの主要な点についてUNFCCCに交渉を委ねるという内容の政治宣言の採択である。つまり、
* 京都議定書付属書I諸国の明確かつ野心的な目標
* 発展途上国の中の主要な国・地域による、温室効果ガス排出増加を抑止するための努力
* 最貧国に対して、気候変動の影響の軽減と適応のための資金の配分と移転のための「受け入れ可能な」メカニズム
についてである。

UNFCCCの交渉では、「市民社会」を代表するさまざまなアクターが、交渉の参加者として認められている。ただし、最終的な署名は政府によって行われる。気候変動にかかわる主要な国際的なNGOであるCAN(クライメート・アクション・ネットワーク)、先住民コーカス、国際労連(ITUC)、女性コーカス、CJN!(クライメート・ジャスティス・ナウ)などのグループが参加していた。これらのグループは、それぞれの関心からロビー活動を試みたり、政府や国家のグループと協力して、自分たちの提案を交渉の中に持ち込もうとした。ATTACは、特にCJN!と共に、このプロセスの中で私たちの主な主張を擁護しようとしてきた。

ATTACフランスは、3つの主要な問題について提案した。

*「先進国」の特別の責任を認めること。これは、環境債務[訳注:「先進国」が「発展途上国」の環境を破壊してきた責任]に関わるすべての問題や、技術の移転(知的所有権ではなく、「共有財産」として)、影響の軽減と緩和のための資金の提供を意味する。

*カーボンオフセット、クリーン開発メカニズムをはじめとするすべての温室効果ガス市場を拒絶すること(この点については、明確な立場を取っていたのはCJN!だけだった)。

*設立されるすべての補償メカニズムから世界銀行とIMFを排除すること。

バンコクのUNFCCCの会場の外では、私たちは戦略会議を開き、30カ国から約90人が参加した。FOE(地球の友)、ビアカンペシナ(農民の道)、ジュビリーサウス、フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス、ATTAC(フランス、日本、トーゴ)などの国際的なネットワークも、この会議に参加した。

このセミナーは、非常に興味深いものだった。参加者のほとんどは社会運動や「グローバル・ジャスティス」運動の活動家で、気候・環境問題と社会問題、社会的公正の問題を結びつけるために努力してきた。これは1990年代末に、それまで主にジュビリー2000などのNGOが取り組んでいたグローバリゼーション批判の1つの領域に、社会運動が参加しはじめたときと少し似ている。

この会議では、コペンハーゲンに向けて次のことを決定した。

*12月12日に、「気候変動ではなくシステムの変革を」(System Change, not Climate Change)というバナーを掲げて大きなデモを組織するために、社会運動団体やクリマフォーラム(Klimaforum)、CJA(クラーメート・ジャスティス・アクション)等に共闘を呼びかける。

*12月13日に、「クリマフォーラム2009」の中で、「クライメートジャスティスとは何か ? バンコクからコペンハーゲン、そして次は?」というテーマで重要な論争を組織する。

*COP15開催期間中に組織される種々の非暴力の行動に参加し、12月16日にはCJAとの共催で「Reclaim the Power(権利を取り戻そう)」アクションを組織する。

*「環境債務に関する民衆法廷」を支援する

コペンハーゲンでの行動の準備

10月16-18日にコペンハーゲンでいくつかの国際的会議が開催された。

最初の会議はCJAの会議だった。CJAはCOP15に向けていくつかの国際会議や12月16日の「Reclaim the Power」アクションを計画しているネットワークである。10月の会議には地球の友、ビアカンペシナ、ジュビリーサウス、フォーカス・オン・ザ・グローバルサウスのほか、ヨーロッパのさまざまなグループ(ドイツ、オランダ、英国、フランス、イタリア)が参加した。デンマークからはKlimax、クライメート・コレクティブなどのグループが参加した。

会議では多くの組織的問題が討論された。1つの政治的問題について、多くの具体的な意見が出された。12月16日の行動の中で何をするのかをめぐってである。この日は各国首脳が集まることが想定されており、会議場のフェンスの近くまで非暴力的な行進を行い、そこで会議場に入っていた活動家たちと合流してピープルズ・アセンブリー(民衆の議会)を開催するというアイデアが出された。

10月18日には、クリマフォーラムや12月12日のデモの主催者等との会合が開かれた。午前中にCJNの代表がクリマフォーラムの運営委員会と会って、ガイドライン(クリマフォーラムの目的と政治的立場)や宣言の起草プロセスについて協議した。

午後にはオープンな集会が開催され、国際的なグループやネットワークに対して、準備のプロセスが説明された。

*食糧について:クライメート・コレクティブが数千食の食事を低価格(約3ユーロ)で提供する。これは市内の各所で利用できる。

*宿泊について:いくつかの選択肢がある。数日にわたって滞在する人たちのための施設(ホテル等)のほかに、12月12-13日の2日間だけ滞在する人たちのために学校やスポーツ施設が確保される。

*クリマフォーラムの会場はコペンハーゲン中央駅の近くの有名なスポーツセンターである。クリマフォーラムでは、次のようなプログラムが準備されている。

・12月7-10日、宣言をまとめるためのいくつかの会議
・各団体の責任の下で行われるいくつかのフォーラムやアクション
・12月13日午後にCJNによって組織される大規模なオープニング集会
・毎日2回、午前11時と午後7時に開催されるブリーフィング(概要説明)。午前は、その日の行動の準備、夕方はその日の会議場内外の動きについての評価の共有化
・文化イベント。12月12日夕のコンサートのほか、映画、劇など

*12月12日のデモについて。デモはデンマーク国会から出発し、ベラ・センター(COP15の会場の近く)で解散
posted by attaction at 04:50 | エコロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする