
【8・18attacウェビナー】
妖怪が世界を徘徊している ――― コロナ危機という妖怪が
おはなし 森田成也さん
『共産党宣言』(光文社古典新訳文庫)訳者
日 時 :8月18日(火)19:00〜21:00
参加費 :500円
主 催 :ATTAC Japan(首都圏)
申し込み:attac-jp@jca.apc.org (8/17までにご連絡ください)
※JitsiMeetを使ったウェビナーになります。パソコン、スマホからの参加になります。事務局から折り返しのメールで参加費の振込先、参加方法などをご連絡します。
妖怪が世界を徘徊している ――― コロナ危機という妖怪が。
このコロナ危機は資本主義の二つの大国をはじめ世界中に襲いかかり、いまも危機を拡大しています。
グローバル化がもたらした世界規模の開発や交通や流通を通じてコロナは拡散しましたが、このような形でグローバル経済がストップするとは誰が予想できたでしょうか。コロナ危機はさまざまな矛盾を明らかにしました。利潤最優先の経済システムは自然と命の尊厳と対立すること、労働者が働かなければ経済がストップすること、資本主義の活動が気候変動を悪化させてきたこと、労働力を再生産するホーム(家庭)がシェルターにも監獄にもなること……。
日本政府の「コロナ対策と経済回復の両輪」という無茶ぶりを横目に、世界では「グリーンリカバリー(緑の回復)」や「ビルドバックベター(より良い復興)」が叫ばれています。不名誉な化石賞を受賞した日本政府と経済界ですらコロナ危機をきっかけに顕在化した化石燃料への依存からの転換に踏み出しています。
新自由主義グローバリゼーションに抗うattac運動が始まってから20年以上が経過しました。「反グローバリゼーション運動」と呼ばれたこの運動は「もうひとつの世界は可能だ!」というスローガンを掲げる「オルタ(別な)グローバリゼーション運動」を目指してきました。
しかしウィルスという古くて新しい「妖怪」の登場によって、人種や人権、環境問題における「排外的反グローバリゼーション」がさらに変異して生命と尊厳をも排除する「スーパーウィルス」という、とんでもない「妖怪」となって世界を徘徊しています。世界的金融緩和で危機は先送りされているだけで、コロナ後には経済停滞の巨大なツケを人々に押し付ける動きが加速するでしょう。
いまこそ、鉄鎖以外に失うもののない、世界を獲得しようとした元祖「妖怪」の出番です。命を犠牲して経済回復を図るソーシャル・ディスタンスに対して、まったく異なった価値に基づいたソーシャリズム・ディスタンスが必要です。
資本主義グローバーリゼ―ションを解き明かし、その後の世界を震撼させた『共産党宣言』(1848年)。その新訳を今年2月に光文社古典新訳文庫から出版された森田成也さんを迎えてお話を聞きます。
◎『共産党宣言』マルクス・エンゲルス著、森田成也訳、光文社古典新訳文庫
https://www.kotensinyaku.jp/books/book319/