2017年08月29日

【香港】一帯一路&BRICSに関するピープルズ・フォーラム

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【一帯一路&BRICSに関するピープルズ・フォーラム】
People's Forum on One Belt One Road and BRICS

今回のフォーラムにはアジア各地の社会運動活動家と研究者が香港に集まり、香港のスピーカーや参加者と経験および研究の交流を行います(英語通訳あり)

【ヘビー級の豪華ゲスト(入国の安全を考え一部は匿名です)
1. 南アフリカのマンデラ政権時代の経済顧問
2. 香港バプテスト教会大学の鄭韋教授
3. アジアの社会運動活動家や著名な研究者
4. 本土研究社の陳剣青
5. 工傷(労災)権益協会の陳錦康
6. 労働運動研究者の區龍宇
7. 馬寶寶ファームの卓佳佳
8. 香港職工盟工會(HKCTU)の幹事

【9月2日】BRICsの矛盾、民衆による統制が重要となる
時間:午後1時から夜10時30分
場所:黄大仙聖雲先小堂(黄大仙正?街102號)
交通:黄大仙港鐵站D2出口
内容:午後1時から5時 一帯一路とBRICsの紹介
   夜7時半から10時 アジア各国と「一帯一路」の状況について
 
【9月3日】資本の拡張が各国にもたらす影響 一帯一路の得失
時間:午前9時30分から午後1時30分
場所:The Good Lab 小劇場 (西九龍通州街500號星匯居L1)
交通:港鐵長沙灣站B出口8分鐘,南昌站A出口步行10分鐘
内容:中国から香港への投資について

【事前の申し込みが必要です。申し込みはこちらから: https://goo.gl/7Uxt2n

共催団体
アジアモニタリングリソースセンター(AMRC)
香港天主教正義和平委員會
無國界社運
職工盟(HKCTU)
労工教育及服務網絡
全球化監察
街坊工友服務處
タグ:一帯一路
posted by attaction at 09:27 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月22日

中国の自然環境と住民にとって一帯一路は何を意味するのか

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中国の自然環境と住民にとって一帯一路は何を意味するのか

ロビン・リー
中文 英文

一帯一路は中国の海外における政治経済の影響力を大幅に引き上げる外向型発展戦略であるが、それはまた国内にも大きな影響をもたらす。前稿(こちらhttp://attaction.seesaa.net/article/452765275.html)のように、一帯一路の目的のひとつが生産能力の過剰を解決するなどの国内問題であるという面があるが、他方で、中国企業による海外投資の利潤回収だけが、この戦略の成否を判断する基準となるともいえる。一帯一路の計画によれば、この戦略はさらなる貿易と投資の機会をもたらすのであり、国内の繁栄の発展を促すものとされている。確かに一帯一路は中国のすべての省と自治区(以下、省区)の発展と改革を支持する意図を持っているのである(原注1)。

この計画では、それぞれの省と自治区は、それぞれ独自の役割を果たすとされている。多くの省区ではそれに対応する地方開発計画が制定されている。顕著なのは新疆ウィグル自治区と福建省である。両者の地理的位置によって「核心地区」に認定されている。新疆は中央アジア、南アジア、西アジアに対する「西側の窓口」と中国西部の金融中心とされた。福建省は海のシルクロードにとっても重要な位置づけであり、物流、運輸、海運業のさらなる発展を期待されている。重慶(直轄市)、陝西省、四川省、雲南省の西部地区は新疆とあわせて、インフラと都市化計画を重点的に発展させ、国際貿易の機会を拡大する。甘粛省、寧夏省は新疆とともに良好な自然環境と農業資源を有していることから、それらの産業の発展を目指している。福建省、広東省、江蘇省、浙江省などの東部の沿海省は、金融や専門サービス、航空物流、ハイエンド製造業、eビジネス、医療保険、バイオテクノロジーなどのハイテク産業の発展が期待されている(原注2)。

中国各地の発展の不均衡ゆえに、一帯一路の一部のプロジェクトは発展途上地区の開発を進めることを目的としている。この目的も極めて重要視されている。というのも中国共産党の支配の正当性と中国社会の安定は、かなりの程度において経済成長と就業形態の安定に依拠しているからである。しかし近年、経済成長の鈍化の圧力がこれらの安定を脅かしている。

新疆は以上のような発展途上の状況にある。前述のように、一帯一路と中国−パキスタン経済回廊の政府の計画によって経済効果がもたらされる可能性がある。しかし他方で、中国政府はウィグル人を厳しい統制下におき、抵抗には弾圧で応えており、それにくわえて他の地区から多くの移民を新疆に送り民族同化をおこなっている。このような政策によって新疆は極めて不安定な地区になっている。

「ウィグル人権プロジェクト」という団体が発表したレポートは、一帯一路およびそれが新疆にもたらす影響を報告している。レポートでは、中央政府がこれまでインフラ建設、投資、移民を奨励した発展戦略―たとえば大西北開発(1992年)、西部大開発(2000年)、新疆工作フォーラム(2010、2014年)―は、ウィグル人の経済状況を改善しなかっただけでなく、その分散化が促進され、さらにはウィグル人が開発計画の策定に関与する権利を奪われていたとされている。このレポートでは、一帯一路とそれまでの国家主導の発展モデルは継承関係にあるので、ウィグル人の文化的アイデンティティを阻害し、同化と周辺化がさらに加速され、投資利益もウィグル人が公平に享受できないだろうと分析している(原注3)。レポートでは、新疆研究と中国の台頭を研究しているマイケル・クラークの分析を紹介している。

「2008年以降、ウィグル人とチベット人の中国統治者に対する抵抗はさらに激化しており、それがこの地域の経済発展と現代化の進展をさらに加速させる必要を北京に迫っている。なぜならこれがかれらを現代中国に融合させる主要な手段だからである」(原注4)

漢人の研究者の王力雄は、著書『私の西域、あなたの東トルキスタン』で、上記の批判者が提起した問題を指摘している。つまり中国政府は新疆のいわゆる現代化計画において、ウィグル人が政策決定の過程に参加する権限を保障しておらず、少数民族にとっての本当の権利も享受できてないという指摘である(原注5)。

一帯一路は比較的新しい政策であることから、現在のところ全面的評価を下すことは困難である。しかし中国の過去数十年の開発の結果は次の疑問を提起させずにはおかない。大多数の中国人が一帯一路の成果を享受し、本当の意義での有効性を獲得することが、果たして本当に可能なのか、という疑問である。1980年代以前は、中国の経済的不均衡の程度は大きくなかった。改革開放以降、経済的不均衡は拡大しはじめ、現在は世界でもっとも格差の大きな国家のひとつとなっている。2000年以降、中国政府はジニ係数[格差指数]の公式発表を停止した。しかしいくつかの統計では2012年のジニ係数は0.73、あるいはそれ以上の数値を示している。これは人口のなかで最も豊かな1%の人間が、全国の富の三分の一を保有していることを意味している(原注6)。

また急速な経済成長と開発によって、自然破壊と環境汚染が中国における深刻な問題になっており、民衆の健康に深刻な影響を及ぼしている。大気を例にとれば、大量の燃料用石炭と工業生産、自動車の排気ガスが増加し、中国の多くの大都市でスモッグが発生している。とくに北方でそれは深刻である。南京大学環境学院が2016年に発表した研究では、中国の市民の死亡原因の三分の一近くがスモッグと関連があるという(原注7)。別な報道では、中国の地下水の60%以上がすでに汚染されているという。原因の大半は工場からの排水と化学品による汚染だという。グリーンピースの指摘では、中国では3.2億人が清潔な水を得ることができていない(原注8)

中国政府がこの発展の方向性を近い将来に変更するという兆候はみられない。一帯一路は、海外投資によって国外の生態系と住民に悪影響を及ぼすだけでなく、中国国内においても、これまでの開発戦略と同様に、エリートの利益と共産党支配の擁護を目標の主眼に置いていることから、庶民と環境への影響が劇的に好転することはないだろう。


原注(英語版とは若干の差異がある:訳注)
[1] One Belt One Road: A role for UK companies in developing China’s new initiative, China-Britain Business Council.
[2] One Belt One Road: China-Britain Business Council and 2015 OBOR action plan http://en.ndrc.gov.cn/newsrelease/201503/t20150330_669367.html.
[3] End of the Road: One Belt, One Road and the Cumulative Economic Marginalization of the Uyghurs, Uyghur Human Rights Project, March 2017.
[4] Ibid p20 and Understanding China’s Eurasian Pivot, Michael Clarke, 10th September 2015, The Diplomat: www.thediplomat.com/2015/09/understanding-chinas-eurasian-pivot/.
[5]《我的西域,你的東土》, 大塊文化,台北,2007年。
[6] 北大報告:中國1%家庭佔有全國三分之一以上財產,人民網
2014年7月26日, http://news.163.com/14/0726/05/A22CNRP90001124J.html
[7] Smog linked to a third of deaths in China, study finds. Alice Yan. 22nd December 2016. South China Morning Post. http://www.scmp.com/news/china/society/article/2056553/smog-linked-third-deaths-china-more-deadly-smoking-study-finds.
[8] World Water Day: 10 facts you ought to know. Ma Tianjie. 22nd March 2013. Greenpeace. http://www.greenpeace.org/eastasia/news/blog/world-water-day-10-facts-you-ought-to-know/blog/44439/.
タグ:一帯一路
posted by attaction at 16:40 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月16日

中国の一帯一路がグローバル化2.0なのか? それは自然環境にどのような影響をあたえるのか

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中国の一帯一路がグローバル化2.0なのか? 
それは自然環境にどのような影響をあたえるのか


ロビン・リー
中文 英文

 中国が2013年末に初めて「一帯一路」発展戦略を提起して以来、より多くの国際的注目を受け、ますます多くの国々が中国とのあいだで関連する連携協定を締結している(原注1)。「グローバリゼーション2.0」と称されるこの提起の趣旨は「シルクロード経済ベルト」(一帯)と「海のシルクロード」(一路)の建設を通じて、アジア、アフリカ、ヨーロッパのあいだで連携、貿易、インフラ建設のネットワークを発展させるというものである。これによって世界経済に大きな影響を及ぼすとともに、中国の国際的な政治と経済の利益をさらに拡大するものになるだろう。多くの政府と企業がこの政策を歓迎しているようにみうけられる。というのも彼ら自身にもチャンスをもたらすと考えられているからだ。彼らは、政治エリートと資本が最大限の利益を獲得できように、それに対応する戦略を策定した。だがこの政策が民衆と我々の生活世界に対して与える影響については、より厳しい分析と判断が必要である。なかでも中国が「一帯一路」を通じて推進するグローバリゼーションが自然環境にとってどのような意味を持つのかは、極めて注目すべき分野の一つである。

「一帯一路」に関する政府文書や声明は、いずれも気候変動対策と環境保護の必要性が指摘されており、この戦略を実施する際にはエコ建築と投資が環境の及ぼす影響に配慮することを約束している。さらに中国は「一帯一路」を通じて、他の途上国の持続可能な発展の実施能力の向上支援も可能になると論じる評論家もいる。いずれにしても、政府の声明において、いかに環境の持続性を確保しながら投資プロジェクトを実施するのかという明確な政策指導は基本的には示されていない。実際には、現有のプロジェクトの実施状況および今後発生する可能性のある影響を詳細に分析すれば、「一帯一路」が自然環境に対して深刻な影響を構成し、自然環境の後退、汚染、自然資源の枯渇をもたらす可能性があり、さらには「一帯一路」の沿線諸国の人口構成に不利な影響を与えることになるかもしれない。

中国国家発展・改革委員会が2015年に公表した「シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの共同建設の展望と行動を推進する」のなかで、風力エネルギーと太陽光エネルギーなどのクリーンで再生可能なエネルギーへの投資と協力を推進することを約束しているが、同時に「石炭、石油、天然ガス、金属鉱物、その他の従来のエネルギー資源の調査と開発」の協力についても強化する、とされている(原注2)。

石炭投資についていえば、中国はすでに多くの海外投資プロジェクトに参加している。地球環境研究所(Global Environment Institute)の統計によると、2001年から2016年までに、中国は「一帯一路」諸国域内の240の石炭火力発電プロジェクトに参加しており、そのうちインド、インドネシア、モンゴル、ベトナム、トルコの五カ国のプロジェクトへの参加が最も多くなっている(原注3)。パキスタンの石炭火力発電への投資はさらに注目するに値する別のケースである。それは中国−パキスタン経済回廊の一部であり、中国はこの投資に数十億ドルを投じており、そのうちガシム港電力発電所は中国が海外で行う石炭火力発電投資のうちでも最大の投資額である。つまり、世界中が気候災害に直面し、炭素密集型エネルギーの使用をただちに減少させなければならないにもかかわらず、「一帯一路」は海外での化石燃料の使用を引き続き拡大させるのである。それゆえこの戦略は環境の持続可能な発展という約束と相反することになる。

また、中国のクリーンエネルギーと再生可能エネルギーにかんする約束も、いま以上に原子力発電――このエネルギーは環境と人類の安全にとってのリスクとなっている――を使用することを含んだものである。原子力発電を拡大させている中国は、安全基準の低さに批判が集まっている。中国の水力発電投資においても環境リスクをもたらす。大規模ダムは自然環境を破壊し、生物多様性に大きな影響を及ぼす。また巨大ダム建設によってその地を追われる住民への社会的影響については言うに及ばずである。中国は国内外ですでに多くのダムプロジェクトに参加している。2010年までに49カ国の200余りのプロジェクトにかかわっており、その多くが世界でも最大規模の水力発電所である(原注4)。そのうちのいくつかのプロジェクトについては、多くの懸念が示されている。三峡ダムプロジェクトを例にとれば、このプロジェクトでは2300万人の住民が移転し、環境や住民の生活用水にも悪影響を与えた。国外では、カンボジアのメコン流域の大型ダムプロジェクトにおいても、人類と自然環境にとって脅威を与えており、十分な環境評価が行われることなく、プロジェクトが開始された(原注5)。

新シルクロード経済帯と海のシルクロードが通過する地域の多くは、自然環境が脆弱であり、資源も非常に希少であることから、気候変動と人類の活動にとってもさらに悪化が懸念される。一部の地域では住民の移転が問題になっているが、新しいプロジェクトによって沿線の多くの地区に人口が集中することで、さらなる自然環境の破壊が懸念されている。このような脆弱性は、一帯一路戦略がもたらす懸念の一因となっており、環境の持続可能性にもとづいて「一帯一路」投資を行うのであれば、この種の脆弱性にたいする厳しい分析と評価が必要となろう(原注6)。たとえばタンザニアのバガモヨでは、アフリカ最大の港湾建設の計画があるが、周辺地域では絶滅に瀕するマングローブと地元住民の漁場があり、住民の生計への影響や敏感な環境条件が存在している(原注7)。またロシアでは、環境団体が中国資本によるザバイカエリでの潜在的な影響を指摘している。この投資プロジェクトはアマジャル林−パルプ一体化プロジェクト(原注8)とポクロフカ−ログノフ港湾プロジェクトと関連しており、どちらも黒竜江省の「一帯一路」の重要な構成部分とされている。正確な環境影響評価を欠いたまま、プロジェクトに関連して伐採とダム建設が始まっているが、これは資源の枯渇と現地の豊富な生物多様性を破壊する可能性がある(原注9)。

実際、環境の汚染と破壊の問題は中国資本による海外投資プロジェクトに対する信頼を喪失させているのかもしれない。中国が「世界の工場」となるにつれて、アフリカは自然資源の原産地として中国にとってますます重要になっている。というのも中国国内だけでは石油、天然ガス、鉱物、木材などの資源を十分に提供することができないからである。中国企業はときには現地の腐敗役人と結託し、環境破壊を行い、現地の環境法に違反しているという指摘もなされている。たとえば中国石油化工工業が2005年にガボンで石油埋蔵調査をした際にガボンの国定自然公園と熱帯雨林を広範囲に汚染した事件は、多くの非難を巻き起こした(原注10)。

注目すべきは、中国政府は中国海外企業が海外投資プロジェクトの多くで真剣な環境影響評価を行っておらず不評であることを受けて対策に乗り出したことである。しかし中国商務部と環境保護部が2013年に共同で公表した「対外投資協力における環境保護ガイダンス」は法的強制力がなく、海外経営をおこなう中国企業に対する拘束力に乏しい。これは投資受け入れ国側に環境基準を制定させて(多くの諸国で環境基準は緩い)、企業それぞれに各自の企業の社会的責任(CSR)、もしくはアジア開発銀行などの融資機関(原注11)の基準を順守させることを期待している、ということを意味する(しかしこれらの基準では環境は守れないだろう)。

さらに注目すべきは、「一帯一路」の目標のひとつ、鉄鋼やセメントなど、中国の高汚染産業の過剰生産能力を国外に吸収させるという目標である。しかしこれは国内の過剰生産力をさらに激化させることになるかもしれない。なぜなら海外市場の開拓によって、これらの業界では生産量を削減しなくなるかもしれないからだ。中国の地方政府も、国内の汚染を減少させる代わりに地方政府の収入も減少することになるので、生産を減少させたくないと考えている。中国は国内の過剰生産能力を吸収するために、海外で鳴り物入りの箱物インフラ・プロジェクトへの投資をおこなうことで、さらなる環境リスクを作り出すかもしれない。中国国家発展銀行と中国の商業銀行は、すでに「一帯一路」関連諸国のプロジェクトに対して数十億ドルの融資を行っている。しかしこれらの銀行は資源配分の効率化と過剰投資に関する記録においては不評を重ねている。中国国家発展・改革委員会の研究レポートによると、1997年以来、これらの金融機関の非効率投資の累計は66.9兆人民元に達しており、計画に従って実現した投資プロジェクトは60%に満たないという(原注12)。それゆえ、もしこの状況が進展すれば、「一帯一路」の投資プロジェクトの一部では、投資プロジェクトは不必要あるいは十分に活用されない可能性があり、それは世界の資源とエネルギーを浪費することになるだろう。

中国は過去において海外での環境保護にかんして不名誉な実績を記録してきたが、「一帯一路」においても明確な約束と執行メカニズムを欠いており、加えて投資と発展戦略の一部において本質的に環境に対して有害なものもある。それゆえ「一帯一路」が環境に及ぼす影響に懸念を表明することには十分な理由があるのである。中国は環境保護ではなく経済成長を優先して考慮してきたことから、自らも深刻な環境的後退に直面している。そして今また、途上国を利用して自然資源に対するみずからの需要を満たしはじめつつあるが、実際のところそれは自国の問題と環境コストの一部を他国に移転することに他ならない。このような発展経路を歩んだのは中国が最初ではないが(北米と欧州はこの歩みの長い歴史を持っている)、いかなる国家にあってもこの種の搾取的な方法を継続する理由も口実もない。我々の世界は気候の危機に直面しており、人類のある種の活動はすでに地球環境に破壊的な影響を与えており、それは人類の未来にとっても脅威となっている。われわれは公然たる透明性の努力を通じて、生態系を修復・保護し、未来の世代に居住可能な地球を残さなければならない。これは世界各国の政府と民衆が早急に取り組まなければならないことである。だが「一帯一路」はこの取り組みと相反する戦略なのである。


原注1 2017年5月現在、68の国と国際機関が関連する協定を締結している。

原注2 《願景与行動》http://www.ndrc.gov.cn/gzdt/201503/t20150328_669091.html

原注3 China’s Belt and Road Initiative Still Pushing Coal, Feng Hao, 12th May 2017, https://www.chinadialogue.net/article/show/single/en/9785-China-s-Belt-and-Road-Initiative-still-pushing-coal.

原注4 Hydropower: Environmental Disaster or Climate Saver? China Water Risk, 6th July 2010, http://chinawaterrisk.org/resources/analysis-reviews/hydropower-environmental-disaster-or-climate-saver/.

原注5 China Dams the World: The Environmental and Social Impact of Chinese Dams, Frauke Urban and Johan Nordensvard. 30th January 2014. E-International Relations.

原注6 一部の研究者は、プロジェクト実施前であっても、ベースラインを測定し、モニタリングを行う必要があるとしている。詳細はBuilding a new and sustainable ‘Silk Road Economic Belt’, Li, Qian, Howard and Wu. 2015.
を参照。

原注7 http://thediplomat.com/2015/12/the-port-of-bagamoyo-a-test-for-chinas-new-maritime-silk-road-in-africa/.

原注8 このプロジェクトの中国語資料はこちら。
https://www.banktrack.org/download/summary_chinese_and_english_of_the_dodgy_deal_information/170428_amazar_chineseenglish_summary.pdf。(中国語訳者注)

原注9 Environmentalists warn Shenzhen stock exchange about risks of Amazar “Belt and Road” project in Russia. 12th May 2017, http://www.transrivers.org/2017/1922/

原注10 China’s environmental footprint in Africa, Ian Taylor, February 2007, China Dialogue, https://www.chinadialogue.net/article/show/single/en/741-China-s-environmental-footprint-in-Africa

原注11 《商務部環境保護部関於印発“対外投資合作環境保護指南”的通知》。 2013年2月28日,中華人民共和国商務部。

原注12 ‘One Belt’ infrastructure investments seen as helping to use up some industrial over-capacity, Eric Ng, 2nd November 2015, South China Morning Post. http://www.scmp.com/business/article/1874895/one-belt-infrastructure-investments-seen-helping-use-some-industrial-over

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