2016年06月08日

スペインから見た地中海の危機

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以下は、2016年05月16日にアカデミー音羽で開催されたシンポジウム「G7サミット反対! 搾取も戦争もないもうひとつの世界は可能」に参加したバルセロナ在住の海老原弘子さんによるスピーチの冒頭です。


❝本日、地中海の移民に関してお話ししようと思ったのは、この問題がもう一つの世界は可能だというスローガンを掲げた90年代末からの反グローバリゼーション運動の、欧州における大きな柱の一つだったからです。

欧州の反グローバリゼーション運動には統一通貨ユーロへの反対と不法移民の合法化という二つの柱がありました。あれから10年以上が経過した現在、統一通貨による市場統合であるユーロ圏の問題がユーロ危機となり、不法移民を生み出すシステム、シェンゲン圏の問題が地中海の危機となって、欧州を根底から揺るがしているのは、とても示唆的なことだと思います。

不法移民の問題が柱となった背景の一つが、サパティスタのマルコス副司令官が1997年8月にル・ムンド・ディプロマティクへ寄稿した「第4次世界大戦が始まった」です。❞


スピーチの全文は海老原さん主宰の「Ramon Book Project」に掲載されています。


posted by attaction at 09:24 | G8/G20 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月02日

EWGならびにユーログループに対してギリシャ債務帳消しを求める書簡 EWGならびにユーログループへ、ギリシャ債務帳消しを求める書簡

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市民社会グループからEWGならびにユーログループへ、ギリシャ債務帳消しを求める書簡
2016年5月19日


原文

ユーログループ[EU財務大臣グループ]ならびにユーログループワーキンググループ[同副大臣グループ]参加者各位

昨秋、我々のうちのいくつかの組織が、ヨーロッパ15カ国53団体ならびに10万の個人署名を集め、ギリシャ債務帳消しを求める請願を提出いたしました。その請願ではさらに、強制的緊縮政策の撤廃と、債務危機を早急、公正かつ人権を尊重した形で解決する新たな制度の、世界規模での導入も要請しています。

ゆえに我々は、ギリシャ債務問題がようやくユーログループ会合の議案に含まれたことを喜ばしく思います。が、同時に、直近(5月9日)の会合で提出された草案には、深い懸念を抱いています。

提案されている債務のリプロファイリング(リスケ対象期間内に決済期日の到来する債権のみをリスケの対象とする:訳注)では、ギリシャ債務問題を迅速かつ維持可能な形で解決するには不十分です。いわゆる“コンティンジェンシー・メカニズム(緊急時対応メカニズム。経済目標が達成できないという確証が得られ次第、議会審議を経ずに即座に開始される:訳注)”は、、民主的な決定手続きを無視しており、また、ギリシャが何らかの経済ショックに見舞われた場合、同国をどん底の状況に引き落とす危険性があります。

さらに、三方面から考案された様々なリプロファイング提案(支払期日延期を含む)は、ギリシャ債務危機の真の解決をはるか遠い未来に引き延ばすものです。解決の遅れは、この問題に関与する誰の利益にもならないとわれわれは信じます。それどころか、政治的配慮から解決がぐずぐずと引き延ばされ、挙句に「あまりに少なく、あまりに遅い」債務再編しかなされなかった、という事態が再び繰り返されることになりかねません。このような政治的配慮による対策の遅れは、すでにギリシャで、そして世界中の他の債務危機において、多大の損害を引き起こしてきました。

1980年代の途上国債務危機は、加重債務にリプロファイリングで対処する政策が、債務国を維持不能な債務の重圧の下に押し込め続け、何十年も開発の機会を失わせることを立証しています。加重債務の解決と経済成長の再開をもたらすのは、現実に債務削減しかありませんでした。これは現在のギリシャにも十分当てはまります。われわれは再び声を大にして、ギリシャ債務の大幅な削減を要求します。

しかし、債務問題解決の負担を欧州の納税者が負わねばらないないとすると、それは大変遺憾なことです。これは明らかに、元々は商業(私的)債務であったものを、公的資金で銀行を救済することによって、公的支出にすり替えた結果、生じたものです。いくつかの研究(最新のものはベルリンのthe European School of Management and Technologyによる)は、トロイカの貸付の95%が、欧州内外の古い債務の返済と銀行救済に使われたことを示しています。このように使われた費用の返済責任をギリシャ市民に要求することは不当です。

しかし同時にわれわれは、ギリシャ債務危機の解決は、欧州の納税者と公的予算への負担を最小にする形で行われるべきだという数カ国の財務大臣と同意見でもあります。よってわれわれは、欧州各金融機関への弁済ならびに債務帳消しにかかる費用は、救済融資の恩恵を被った銀行に負担させるべきだという主張を再度、強力に訴えたいと思います。

EWG(ヨーロッパワーキンググループ)は、この措置のための法的技術的提案の策定を即座に開始すべきです。
われわれは、民主主義の尊重、一致と団結、そしてすべての人の人権の尊重というEUの基本的理念を反映したギリシャ債務危機解決策を、EWGが策定し、ユーログループが承認するであろうことを深く信頼しています。


敬具

Attac Finland
Attac Ireland
Both Ends
Bretton Woods Project
CADTM - Committee for the Abolition of illegitimate Debts
Centre national de coopération au développement CNCD-11.11.11
Debt and Development Coalition Ireland
Ecologistas en Acción
Ekumenická Akademie
Enabanda, Erlassjahr.de – Entwicklung braucht Entschuldung
Eurodad - European Network on Debt and Development
European Information Human Rights Centre
Jubilee Debt Campaign UK
Společenství Práce a Solidarity
War on Want
Zukunftskonvent
 
 
posted by attaction at 16:20 | 貿易、債務、貧困 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする