2022年05月08日

5・21講演会〜気候正義と気候危機〜深草亜悠美さん(国際環境NGO FoE Japan)

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講演会〜気候正義と気候危機〜
深草亜悠美さん(国際環境NGO FoE Japan)


ATTAC Japan首都圏 2022年度総会講演会

日 時:21日(土)14時30分〜16時30分
場 所:文京シビックセンター4F 「シルバーホール」
    (都営地下鉄春日駅/メトロ後楽園駅)
講 師:深草亜悠美さん(国際環境NGO FoE Japan)
参加費:500円(会員無料)※リモート参加あり(要申込)。
申し込み:attac-jp@jca.apc.org
(担当者から折り返し返信します)

※13時から14時までは総会(会員のみ)です

昨年発表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第6次評価報告は「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑いがない」と断定しました。そしてこの間アフリカや中東をはじめとして、異常気象、旱魃などにより土地を追われる気候難民が大量に発生し、その数は2050年までに12億人に達するのではないかと予測されています。この気候危機を食い止めるため、人為的CO2排出量を2050年までにゼロにする気候変動対策が各国で策定されてきていますが、その実現には相当の困難が予想されます。

今回は昨年のCOP26に参加されたFoEの深草亜悠美さんに、「カーボンニュートラル」「ネットゼロ(実質ゼロ)」といった、あくまで現在の経済システムの延長線の中でこの問題の解決を図ろうとする、最近の流れを批判的に解説していただき、その中で、わたしたち市民社会がこの地球的課題をどのようにとらえ、どのように行動すべきなのかを考えていきたいと思います。

みなさまのご参加をお待ちしております。
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2022年03月22日

仏Solidaires労組:ウクライナ労働組合救援輸送隊へのカンパの訴え

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国際連帯 
ウクライナ労働組合救援輸送隊へのカンパの訴え
フランス Solidaires(連帯労組)国際部 ※
PDFファイル

●ウクライナの労働者を支援する労働者救援輸送隊へのカンパ
フランスの「連帯」労組連合は、ウクライナに向けた労働組合救援輸送部隊に参加する。それは、フランスと他の諸国や別の労働組合組織との共同でなされる。

●なぜ労働組合救援輸送隊なのか?
われわれは労働組員であり、全ての労働者をも守ることが使命である。とりわけ、その出身地や国籍がどうであれ、われわれはそれを守る。

●なぜウクライナなのか?
われわれの連帯はいかなる時であれ常に国際的な連帯である。なぜなら、われわれが知っているように、戦時においてその犠牲になるのは民衆、すなわち、働く人々だからであり、またそうした事態がここフランスでも将来に起きる可能性があるからでもある。われわれはこの国際的連帯を他の多くの機会においても表明してきた。今日、ウクライナは軍事的に侵略されているのだ。

●誰に向けた救援輸送隊なのか?
われわれは、ウクライナの労働組合と労働者のためにカンパを集め、これらの人々に必要な物資を購入する。現時点ではわれわれは物資を集めない。それは現地の労働組合の要求に応えて対応していく。集まったカンパは現地の組合に渡される。輸送に伴う費用は「連帯」労組の基金から提供される。われわれは労働組合としての接触を自然に見出すことができるだろうし、ウクライナの労働者とわれわれとの間であればわれわれそうすることができる。受け取った額の見返りに、われわれは、そうした活動と人々の出会いについて報告していく。

●どのように行うのか?
数多くの連帯活動に参加してきた「労働組合救援輸送隊」という団体がわれわれのカンパを提供する。労働組合の支部、組合員、労働者は「労働組合輸送隊」に小切手を送ることができる。あるいは「連帯」労組、Solidaires, 31 rue de lagrnge aux belles, 75010 Paris に送金するか、「労働組合輸送隊」の口座、Convoi syndical: 2796496A020 La Banque postale、に振り込むこともできる。

※訳注
Solidaires(ソリデール)は民営化に反対して結成された独立系労組SUD (スッド = Solidaires連帯、Unitaires統一、 Démocratiques民主の頭文字)の各産別がつくる労組連合組織。アピールの原文はこちら

attac首都圏で実際にカンパ集めを呼びかけているわけではありませんが、民営化反対の取り組みなどでつながりのあったSolidairesの呼びかけを紹介しました。今後どのように効果的に支援できるかなどを検討したうえで改めて呼びかけを発したいと思います。

ウクライナやロシアの反戦運動などの関連情報はattac関西グループのブログにも掲載されています。
posted by attaction at 14:03 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月18日

【2021年10月23日】コロナパンデミックと公共サービス民営化(attac首都圏総会講演)

※2021年10月23日にattac首都圏の総会が行われ、総会講演として、都立病院の看護師さんらでつくる労働組合、都庁職病院支部の大利英昭さんにお話しいただきました。


コロナパンデミックと公共サービス民営化
都庁職病院支部書記長 大利英昭さん


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 東京の5波のピークはおおよそ8月10日頃にありました。感染者数は2週間前の人流を反映します。8月10日の2週間前、東京では五輪が強行されていました。小池都知事は五輪が感染拡大に影響していないと強弁しましたが、データからは五輪が5波に強い影響を与えたことがわかります。

 日本で多くのコロナ患者を受け入れてきたのは公立・公的病院です。ところが日本の医療は中小民間病院が多く公立・公的病院は2割ほどしかありません。5波の経験を踏まえたら、この公立・公的病院を拡充するべきなのですが、現政権はこれらの病院を削減するという真逆の政策をとっています。小池都政による、東京のコロナ病床の3割、2,000床を支えた都立・公社病院の地方独立行政法人化は、この政府の動きと一体のものです。

 公共サービス基本法第3条基本理念には、公共サービスは基本的人権保障という考えが欠落しています。公共サービスは商品ではなく権利です。この考えが基本にないと、効率化など新自由主義の攻撃に対抗できません。

 気候危機が進行する中、今までの社会の在り方を見直す必要があります。医療や教育といったケア産業を中心の社会を展望する必要があります

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※講演はINTERNET ARCHIVEで公開しています。
 こちらから視聴ください。



【attac首都圏2021年度総会】
※記念講演の前にコロナで延期されていた総会を開催しました。
2021.10.23(土) 13時半〜15時、ピープルズ・プラン研究所
参加者合計:18人(リアル参加11人、リモート参加7人)

◆総会議案から

〇 東京オリパラ (京極紀子)
「オリンピック災害おことわり連絡会」の一翼を担って、ここ数年間精力的に活動をしてきたが、強行開催されてしまった。パリやロスの活動家との連携は今後とも継続していきたい。テロ対策を口実にした新たな警備システムの導入や秘密保護法・共謀罪等の法的整備といった負の遺産に対しても、引き続き注意を払っていきたい。

〇 金融(飛鳥山昇)
気候変更を金儲けのチャンスととらえ、日本が前のめりに取り組んでいるのが、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)である。TCFDは、G20の要請を受けて金融安定理事会(FSB)が2015年に設立。第1回目のTCFDサミットは、2019年に東京で開か、経済産業省や日経が旗振り役をつとめた。金融支配を強化する仕掛けの一つであり、注目していきたい。

〇 CTT部会(金融カフェ)(砂押克至)
ここのところほぼ休業状態だったが、年末からは再開したい。気候危機関連、10月初めに公表されたパンドラ文書などのタックスヘイブン、あるいは中期的なものとしては、2023年のG7日本開催なども視野に入れて学習していく。

〇 公共サービス研究会(京極紀子)
一年半以上にわたって続くコロナ禍で、公共サービスの重要性を改めて実感。「非効率だから集約化」として削減してきたそのつけを、市民が自分の命で払わされるという理不尽なことが起こった。今こそ、公共サービスの重要性を考え直し、公共を取り戻さなければならない。

〇 中国研究会(桑原巽)
2〜3か月に1度のペースでの開催、参加者の議論や希望を踏まえて以降の内容を検討して進行。2020年8月に開始し、これまでに6回実施している。次回は、12月か年明けの1月に、『中国農漁村の歴史を歩く』(太田出、京都大学学術出版会)を取り上げる。

〇 監視社会問題(小倉利丸)メッセージ
今年に入って、政府の監視社会対策が急展開。デジタル庁は、マイナンバーを軸に官民一体となった個人情報の収集と活用による監視社会化の新たな基盤になる可能性がある。コロナ対策では、接触者アプリからワクチン・パスポートまで、人々の行動や人間関係を追跡把握する仕組みの普及を狙った。オリンピックでは、GPSによる来日外国人監視、生体認証による入場者管理等。来年は、警察の中に「サイバー局」が設置される。危機意識を広く共有しなくてはならない。

〇 会員・運営委員会、その他(小塚太)
・会員数130(128個人、2団体)・・・2021.9.30現在、今年度入会は2名
・2020年度総会は、8/2。運営委員の改選で、稲垣・京極・小塚・砂押が改選された。運営委員会、団体賛同・参加、活動報告、次年度への課題・とりくみ、attac japan 首都圏ホームページブログ更新等が報告された。

〇 会費納入のお願い 〜 会計報告(京極紀子)
・いつもながら厳しい状況が報告された。何とか事務所家賃に足りる程度。

◆会員から

〇 福岡(やまなみくまたろう)
九州電力本社ビル前に、福島原発事故直後の2011年4月から現在まで、10年以上もテントを張って、脱原発を主張してきている青柳信行さん。彼の10年間の活動記録が書籍になった。その活動は、国内だけでなく、韓国やドイツの国際会議で講演を依頼されるほど。福岡のシンボルとして、活動家に大いに勇気を与えている。

〇 宮城県(日野正美)
女川原発の再稼働差し止め裁判の報告。2019年11月、石巻市民17名とともに、宮城県知事・石巻市長を相手取り、「実効性のない避難計画のもとで再稼働に同意するな」と同意差止仮処分申立てを行うも、仙台地裁では退けられ。仙台高裁では棄却(2020年10月)。その理由が、「住民らに危険を及ぼすのは東北電力の再稼働であり、知事・市長らの同意ではない」だったため、現在は、東北電力を相手取り、差止訴訟を仙台地裁に提訴して、裁判闘争中。(数分では説明しきれない内容だったので,別途機会を設けては、という意見あり)

〇 格差社会のなかでの反資本主義とフェミニズム(堀江有里)
ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括性)。従業員一人ひとりの個性を尊重するという掛け声のもと、実際は、企業利益の追求のために、女性や性的マイノリティは利用され、犠牲にされている。アルッザらの『99%のためのフェミニズム宣言』は、日本のフェミニズムが欠いていた視点を明確に分析し、抵抗への視点を提供している。※今後、オンラインで、フェミニズム関連の学習会を実施していきたい、と提案。

〇 尾澤さんの早期釈放を勝ち取ろう(国富建治)
尾澤さんは、今年5月10日、韓国地労委の話し合い勧告を本社(埼玉県新座市)に求めたところ、サンケン電気と埼玉県警によって、でっち上げ逮捕され、「暴行」と「威力業務妨害」で起訴された。いまだに拘留はつづいており、保釈請求は却下された(9/7)。週2回程度、本社前スタンディングなどの抗議行動を続けていて。早期釈放を求める署名活動も始めたので、是非ご協力ください。 

〇 このほか、リモート参加者からは、沖縄(辺野古の近況や、沖縄主要選挙区の情勢など)や栃木(政治情勢等)の報告が寄せられた。

◆ 今年度の、今後の取り組み(稲垣豊)
来年4月の総会までの年度内取り組みとして、以下のような案が提示された。
・COP26が11月上旬に開催こともあり、気候危機に関する学習会を年内に実施。
・月1回程度のペースで、素材は、新聞記事の切り抜きや週刊誌の記事などでもよく、さほど準備しなくても参加できるような、30分〜1時間程度の集まりを持ちたい。
・中国研究会は、1月か2月に実施したい。
・『ポピュリズムとファシズム』(トラヴェルソ著、湯川順夫訳、作品社)に関しては、湯川さんの体調が回復するまで延期としたい。
・堀江さん提案のフェミニズム学習会は、1〜2回程度、実施したい。
・小倉さん講座は、「監視社会&反資本主義」的な内容で、年度内に1回は実施したい。

● その後、決算・予算が承認され、総会は無事終了しました。
posted by attaction at 20:44 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月08日

(12・20)監視社会にNO!リモート学習会@小倉利丸

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監視社会にNO!リモート学習会@小倉利丸
12月20日(月)19:00〜21:00

@ttac首都圏リモート講座

デジタル庁が発足してマイナンバーの本格的な普及にはずみがつきそうな気配があり、これに加えて、来年には警察庁がサイバー局を設置を予定しています。またコロナ感染対策としてワクチンパスポートを導入する動きがあります。オリンピックのレガシーとしてJR東は全ての駅と車両に顔認証監視カメラの設置を続けています。自衛隊もまた今年になってサイバー防護隊を設置しました。IT産業は監視・軍事産業としての性格を一段と強めています。こうした事態を深刻に受けとめつつ、今回は、あまり日本では注目されていないグローバル資本主義のなかの監視反対の運動をいくつか紹介しながら、私たちにとっての反監視運動の問題意識をどのように組み立てるか、皆さんと考えてみたいと思います。
以下のようなトピックのなかからいくつか取り上げる予定です。

・世界中で起きているインターネット遮断との闘い
・Googleの検索順位操作との闘い
・ニューロコンピュータvsニューロライツ
・政府と監視軍事企業を包囲する民衆の運動
・警察データベースが生み出す差別との闘い
・テック労働者たち
・内部告発者たち

申込み:attac-jp@jca.apc.org

参加費:500円
郵便振替口座:00150-9-251494 「アタック・ジャパン」
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2021年12月02日

【12・9】避難計画を焦点に、再稼働NO!女川原発再稼働差止訴訟@リモート報告会

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attacカフェ@リモート
避難計画を焦点に、再稼働NO!
女川原発再稼働差止訴訟@リモート報告会


お話し 日野正美さん(原告・石巻在住)


・日時 12月9日(木)19時〜21時
・形式 JitsiMeetを使ったリモート形式(無料・カンパ歓迎)
・主催 attac首都圏 
・申込 attac-jp@jca.apc.org(受付後の返信をご確認ください)

未曽有の災害に襲われた宮城県・女川町。あれから10年が経過し、東北電力は奇跡的に難を逃れた女川原発の再稼働をあきらめていません。

再稼働に必要な避難計画に実効性がない中、地元住民らが宮城県知事と石巻市長を相手に「地元同意」差止めの仮処分を申立て。

しかし仙台地裁と高裁は昨年7月に「人格権を侵害するおそれは、東北電力が再稼働することで生ずる危険性であり、地元同意ではない」と棄却決定を出し、石巻市民の訴えを退けました。

石巻市民は「それでは再稼働そのものを差し止めよう」ということで、今年5月に東北電力を相手に「再稼働差し止め訴訟」を起こしました。

今年3月には、深層防護1〜4層(原発敷地内の防護)があったとしても5層(避難計画)がしっかりしていなければ「運転はダメ」と水戸地裁が東海第二原発の再稼働差止めの判決を出したばかり。

原発の専門的な論戦ではなく、住民の生活に身近な避難計画を争点したことで、自分ごととして原発を考えるきっかけになる裁判へ。

女川も、2022年再稼働に向けて「安全対策工事」が進められており、再稼働をめぐる攻防は最終局面を迎えています。

今年7月に出された政府のエネルギー基本政策の素案でも、原発電源の大幅な増加が盛り込まれ、先日終了したCOP26でも官民あげて原発推進が叫ばれる事態になっています。「温暖化に原発」は「火に油」でしかなく、原発ビジネスの延命に過ぎません。

今回は、石巻在住で女川原発再稼働差し止め訴訟の原告、日野正美さんにリモートでお話を聞きます。

住民の健康と命、そして持続可能な自然環境を守り、再稼働を止める判決をもぎ取るための女川原発再稼働差止訴訟にご支援と注目を!

■ATTAC Japan(首都圏)http://attaction.seesaa.net/
 東京都千代田区神田淡路町1-21-7静和ビル1階A
 スペース御茶ノ水・気付 attac-jp@jca.apc.org
■振込先:郵便振替口座00150-9-251494
 加入者:「アタック・ジャパン」
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2020年10月11日

【ATTAC Café】気候変動リモート連続講座:エコロジー社会主義 気候破局へのラディカルな挑戦

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【ATTAC Café】気候変動リモート連続講座 
エコロジー社会主義 気候破局へのラディカルな挑戦

お話:寺本 勉さん(ATTAC関西グループ会員)
   『市民蜂起 ウォール街占拠前夜のウィスコンシン2011』、
   『台頭する中国その強靭性と脆弱性』、
   『アラブ革命の展望を考える「アラブの春」の後の中東はどこへ』
    など共訳

新型コロナウイルスのパンデミックの渦中でも、地球温暖化による気候危機や環境破壊を通じた生態系破壊は全世界で進行しています。これに対するオルタナティブとして、「エコロジー社会主義」が提起され、関心を集めつつあります。そうした中、今夏ATTAC関西グループ会員の寺本勉さんが『エコロジー社会主義 気候破局へのラディカルな挑戦』を翻訳出版されました。著者のミシェル・レヴィーは、2001年に「国際エコ社会主義者宣言」を出すなど、長年にわたって気候危機・生態系危機の解決策として、「エコロジー社会主義」について発信してきた方です。

今回、『エコロジー社会主義 気候破局へのラディカルな挑戦』をテキストにして、訳者の寺本さんからお話を聞きます。リモート連続講座として3回に分けておこないます。テキストを読んでいない方の参加も歓迎します。

テキスト:
『エコロジー社会主義 気候破局へのラディカルな挑戦』(柘植書房新社)
 https://tsugeshobo.com/modules/books/index.php?lid=125

●各回のお話内容とテキストの該当する章  
 第1回 10月26日(月) エコロジー社会主義の前提〜気候危機とコロナ危機
             序章(訳注9を含む)、訳者あとがき
 第2回 12月21日(月) エコロジー社会主義とは何か
             第1〜3章
 第3回  2月15日(月)  エコロジー社会主義をめぐる論点〜実現への道程
             第4〜6章

●日時    10/26(月)、12/21(月)、2/15(月) 各回とも19時〜21時
●開催方法  JitsiMeetによるオンライン講座
●実施方法  20分のお話〜10分休憩〜20分のお話〜10分休憩〜40分の質疑・討論
●参加費   各回500円
●申込方法  下記アドレスへお名前とご連絡先をお知らせください。
       attac-jp@jca.apc.org  
       千代田区神田淡路町1-21-7静和ビル1階A・スペース御茶ノ水
posted by attaction at 09:09 | 気候変動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月10日

★另类(リンレイ)中国研究会@ttac(仮称:第2回)

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1960年代に使われていた中国人民元紙幣(五元札)

★另类(リンレイ)中国研究会@ttac(仮称:第2回)★

日 時:2020年10月19日(月)19時〜21時
場 所:attac首都圏事務所&リモート(JitsiMeet)
参加費:500円(会員200円)
主 催:ATTAC Japan(首都圏)
申 込:attac-jp@jca.apc.org

次回の中国研究会では2015年までの中国の改革開放・グローバル化とそれに伴う労働者の抵抗(2000年代の反民営化闘争、2010年代の賃上げスト、組合民主化の要求など)をさらっと紹介し、その反動で2015年以降に強まった労働NGOに対する弾圧と2018年夏のJASIC労働争議とそれを巡る論争をチョロっと紹介します。また2015年以降の公式の労働組合の側の取り組み(主に深圳)も紹介できればと思っていますけど、時間的に無理かなぁ〜。

2018年の労働争議ではマオイスト左派を中心とする学生たちの献身的な取り組みがありましたが、それらがすべて弾圧された後に運動の戦術や戦略を巡る論争がありました。最近でも「毛沢東の大衆路線へ帰れ」という提起がされるなど、少しマニアな話になりますが、その辺もあわせて議論ができればと思いますが、厳しいかなぁ〜。

それに関連して、支配の正当性としてたびたび持ち出される「革命の伝統」の一大発信基地となっている「革命の聖地・延安」を訪れた方からのフォトレポートなども予定しています。

場所が狭いので申込制です。リモートも予定してます。参加希望の方は、会場参加かリモート参加かを明記のうえ、ご一報ください。定員オーバーの場合はごめんなさい。
タグ:中国
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2020年09月20日

ATTAC首都圏 小倉利丸さん連続講座:「経済」の呪縛からの解放――コロナ・パンデミックのなかのパラレルワールド

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ATTAC首都圏 小倉利丸さん連続講座
テーマ :「経済」の呪縛からの解放――コロナ・パンデミックのなかのパラレルワールド


政府やエコノミスト、財界から経済学者に至るまで、彼らが前提している「経済」の背景にある資本主義理解の基本的枠組みの問題を、浮き彫りにします。「経済」の言葉に込められた意味の罠に気付き、彼らのいう「経済」からの解放なくして、生存の権利も獲得できないということを、そもそもの支配的「経済学」のはじまりに立ち帰り、マルクスの資本主義批判の経済理解と比較しながらながら考えます。

■日時 10月6日(火) 19時から
■開催方法
オンライン(18時30分にATTACのメーリングリストに会議室アクセス情報を流します)
■参加費
500円(カンパも歓迎)
■振込先
郵便振替口座 00150-9-251494
加入者名:「アタック・ジャパン」
■事前にレクチャーの音声データを公開します
講座の数日前には、話しの内容をネットに公開し、若干の文章を掲載します。(下記)
https://archive.org/search.php?query=creator%3A"ATTAC首都圏連続講座"

あらかじめご自分の都合のよい時間に聞いていただけるようにします。6日には、その概要や補足の話をした上で、参加された皆さんからの質問や意見などの時間をなるべく多くとれるようにします。

(内容の説明)
自分たちが生きている世界の他にも世界がある....という「パラレルワールド」は、SFの物語の定番のひとつですが、実際に、私たちが暮しているこの社会そのものがパラレルワールドといっても過言ではないというと、まるで陰謀論のようないかがわしい匂いがしてしまいます。このいかがわしいパラレルワールドが今回の講座のテーマです。

ここでいうパラレルワールドとは「経済」と呼ばれる世界でのこと。ほぼ毎日、コロナ対策と経済とのバランスをどのようにとるのかがニュースになっていますが、政府やメディア、あるいは主要な経済学者たちが口にする「経済」の世界は、実は、私(たち)が生きている「経済」の世界とは同じではないのです。一方に、人類の未来を資本主義市場経済の繁栄として描くことが可能だとみなす経済の世界があります。そして、他方に、資本主義市場経済に人類の未来を委ねることはできないと考える経済の世界があり(私はこちらの世界に住んでいます)、この二つの世界は決して重なることのない世界でありながら、この二つがともに、今現在の「経済」の世界を形成しています。後者の世界を体系的に提示した最初の人がカール・マルクスになります。

政府やエコノミスト、財界から経済学者の大半までが前提にしている資本主義経済理解の基本的な枠組みと、マルクスが描き出した資本主義経済に対する批判的な考え方との間には、和解しがたい理論的対立があります。この対立は、マルスクが『資本論』を書いた19世紀後半の時代から現在に至るまで、すっと続いているものです。マルクスも支配的経済学も市場、商品、貨幣、資本、労働、価値、価格、金融などなどの概念を用いて理論を構築します。しかし、これらの概念のどれひとつをとっても、その定義は全く異なるのです。商品の価格が決まるメカニズムの説明も最初から最後まで異なります。たとえば、その典型的な例が、商品の価値(価格)決定メカニズムの説明でしょう。マルクスは労働価値説をとりますが、支配的経済学はこの考え方を根底から否定します。だから支配的経済学では、階級という観点は重視されませんし、資本の利潤の源泉は、労働に根拠があるとも考えません。こうした支配的な考え方を前提にして、政府の経済統計データや政策が策定され、財界の価値観が構築され、証券市場の売買行動があり、メディアの経済報道があるのです。

支配的経済学の理論には、労働に対するイデオロギー的な否定を科学的な装いで正当化しようとする無意識の傾向があります。労働者の労働の意義を認めてしまうと労働運動を正当化してしまい、資本の労働者への支配の正統性がゆらぐからです。やっかいなのは、支配的経済学が荒唐無稽なでフェイクなわけではなく、科学や学問の体裁をとって多くの人々がこれを信じて、なおかつ行動しているというところにあります。数千年にわたり神という虚構を真実とみなしてきたように、あるいは人種や性などの偏見を正しい態度だとみなしてきたように、社会は、人々の間違った理解に基く行動を正すことなく受け入れることができてしまいます。これが自然科学の世界と異なるところです。そして、「経済」もまた、これらと同様に、科学や学問の体裁をとりながら、虚偽意識を正当化する世界を構築してきたのです。他方で、社会に批判的な人々は、支配的な世界が構築する虚構や虚偽意識とは別の理解をとり、別の理解に基づいて行動します。支配的な世界と、これとは相容れない世界の、この二つの世界のぶつかりあいのなかで社会が軋むことになります。(実は、ジェンダーやエスニシティという条件から生み出される世界のようにパラレルな世界はもっと他にもいくつもあり、世界の軋みはもっと複雑です)

今回の講座では、このパラレルワールドの一端をのぞいてみることにします。具体的な素材として、かの有名なノーベル経済学者で、元世銀副総裁、IMF批判でも知られるスティーグリッツの経済学の教科書の冒頭を紹介して、マルクスの考え方と何がどう違うのかを話します。支配的な経済学の考え方を知ることは、まさに敵を知ることであって、これなくして資本主義批判はありえないといえます。そして、この支配的な経済の世界の支配がもたらす憂慮すべき事態について考えます。

もうひとつは、実証主義の問題です。支配的な経済学は、統計データを使って、あたかも事実によって理論の正しさを証明できるかのように振る舞ったり、逆に、理論を現実の政策に応用してみせたりしながら、経済の世界を支配しています。理論の正しさがデータで実証されるという考え方が根強くあります。社会をありのままに理論として写しとることが可能であるという考え方は、分かり易い反面、間違ってもいます。社会の本質や社会がかかえる問題の本質がどのようなものかは、実証可能なデータの世界のなかにはありません。たとえば、マルクスの搾取の理論は実証主義では証明することは不可能な仕組みをとっています。搾取理論の基本をなすマルスクの労働概念、たとえば抽象的人間労働とか剰余労働といった概念は、実証とは別の次元で構築されています。マルクスは意識的に実証主義的ではない方法で資本主義を批判したのです。この19世紀後半の時代は、同時に、写実主義とは真逆な表現が芸術の世界に登場したり、フロイトのように、実証しえない「無意識」(今にいたるまで「無意識」が人間の脳のどこから生み出されるのかは実証されていない。だからこれを認めない精神医学が支配的でもある)を見出したり、という時代でもあり、これ以降、社会に対する批判的な理論が果すべき課題は、現実を忠実に表現することとは別の次元で、現実の本質を明かにする行為となったのです。

では、マルスクの考え方で十分なのかどうか。私はそうは思っていません。とくに、資本が生み出す「欲望」や将来の理想を資本主義のなかに抑え込む仕掛けや労働者をナショナリズムの価値観に縛って階級意識を剥奪するイデオロギーのメカニズムとかは体系的には分析されていません。ジェンダーとか家事労働、エスニシティや環境の問題もそうです。資本主義における「搾取」という課題をこうした領域に拡げることなしに、資本主義を否定した次の社会が基本的に実現すべき枠組みも十分とはいえないだろうと考えています。このことを最後にお話します。
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『共産党宣言』と現代世界──疫病、グローバリゼーション、永続革命(森田成也さん講演録)

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「8・18attacウェビナー:妖怪が世界を徘徊している ――― コロナ危機という妖怪が」の講演録に森田成也先生が大幅に加筆した『共産党宣言』と現代世界──疫病、グローバリゼーション、永続革命──の全文をこちらにPDFファイルで掲載しました。以下は各章のタイトルと見出しのみです。「おわりに──ユートピアの復権」のみ全文掲載しました。(注は省略)


『共産党宣言』と現代世界
――疫病、グローバリゼーション、永続革命――

森田成也


【解題】本稿は、2020年8月18日にATTAC Japanの主催で行なわれた学習会で行なった講演に加筆修正をしたものである。当初は対面式で4月に開催する予定だったが、コロナパンデミックのせいで開催できなくなり、8月になってからオンラインで行なった。当初、「4」は単なる補論として話さない予定だったが、改めて「4」の部分を書き下ろして収録しておいた。

 なお、この講演の「1、マルクス&エンゲルスと疫病の政治経済学」は、後に、独立論文の体裁に修正したうえで、『科学的社会主義』2020年10月号の「エンゲルス生誕200周年」特集に「マルクスの先導者としてのエンゲルス――疫病、都市、住宅」として寄稿した。

はじめに――4つのテーマ、2つのポイント
1、マルクス&エンゲルスと疫病の政治経済学
  近代的疫病の3つの条件と「原理」と『宣言』
  エンゲルス『労働者階級の状態』における都市、住宅、伝染病
  エンゲルスから学んだマルクスの『資本論』
  第1次世界大戦におけるスペイン風邪の蔓延
  新自由主義的グローバリゼーションと現代の感染症


2、『共産党宣言』と資本のグローバリゼーション
  『共産党宣言』における資本の世界的拡張過程の記述
  「原理」と『宣言』における世界市場と大工業
  ローザ・ルクセンブルクの『資本蓄積論』における継承と発展
  「帝国主義の最も弱い環」で起こったロシア革命
  第2次グローバリゼーションから第3次グローバリゼーションへ
  冷戦崩壊後の新自由主義的グローバリゼーションと中国経済


3、『共産党宣言』と3つの永続革命論
  3つの永続革命論
  『共産党宣言』は単線発展史観か?
  「原理」と『宣言』における差異
  1848年革命におけるマルクスとエンゲルスの急進化
  1849〜50年前半における三重の意味での永続革命論の成立
  ルイ・ボナパルトのクーデターと戦術的永続革命論の克服
  1905年革命における2つの永続革命論の再生
  1917年革命の教訓
  グラムシ「獄中ノート」における2つの永続革命論
  ソ連東欧崩壊後における永続革命論の意義


4、『共産党宣言』とプロレタリアートの変革能力
  『共産党宣言』と階級闘争
  歴史が示した産業労働者階級の変革能力
  ロシア革命から戦後へ
  現代における展望


おわりに――ユートピアの復権

 ATTACは「もう一つの世界は可能だ」というものを重要なスローガンに掲げて結成された国際組織ですから、そこに絡めて、最後のまとめの話をしたいと思います。

 マルクスもエンゲルスも未来社会の青写真を具体的に描き出すことを禁欲したというのはよく言われる話ですが、しかしながら、「共産主義の原理」をよく読むと、エンゲルスはかなり未来社会について具体的に書いていることがわかります。それに対して『共産党宣言』では、そうした未来社会にかかわる部分はことごとく省かれており、かろうじて、「諸階級と階級対立をともなう古いブルジョア社会に代わって、各人の自由な発展が万人の自由な発展の一条件である協同社会(アソシエーション)が登場する」(92頁)とあるだけであって、それが具体的にいかなるものなのかについては何も書かれていません。「共産主義の原理」と『共産党宣言』との差異はいろいろとありますが、未来社会の具体性についての記述の有無という点も差異の一つです。この点からしても、マルクスの特徴ないし独自性をその「アソシエーション」論に求めるのが的外れであることがわかります。

 いわゆる空想的社会主義は未来社会像についてできるだけ詳しく描き出し、それを実際に小コロニーや共産主義的アソシエーションとしてどこかの空間に建設することを通じて実践することに重きを置いていました。マルクスとエンゲルスは、そうではなく、資本主義の現存秩序をそのままにして、その隙間に共産主義コロニーを実験室的につくってもあまり意味はないのであって、労働者階級自身がその団結と階級闘争を通じて、そして最終的には国家権力の獲得と社会革命を通じて、資本主義システムそのものを廃絶しなければ、そしてそれを通じて階級そのものを廃絶しなければ、共産主義的な「協同社会」は実現しえないということを強調したわけです。

 とはいえ、エンゲルスは未来社会についてもある程度具体的に(もちろん観念的な理想像としてではなく、現在の資本主義が作り出しつつある物質的諸条件にもとづいて予想可能な範囲において)描き出すことは、労働者を共産主義的な方向へと導く上で有益であると考えて、「共産主義の原理」ではそれなりにその点についても論じています。しかし、マルクスはもっと徹底していて、『共産党宣言』では先の「各人の自由が……」云々に見られるようなごく原則的で抽象的な一句を除いては、未来社会について語ることを禁欲しました。

 というのも、どんなに想像力豊かな人でも、結局はその人の個性や環境、その人が生きている時代の技術や文化によって根本的に制約されていて、何十年もすればまったく凡庸で的外れなものに見えてしまいます。たとえば今日、インターネットがこれほど発達して、世界中の情報にアクセスしたり、あるいはまったく別の場所にいて会議をしたり、ある情報が瞬時に何百万人もの人に共有されたりということは、インターネットのない時代にはまったく予想不可能でした。古いSF映画などを観ますと、火星に基地を作ったり、空中を車が「走る」ことは想像できても、インターネットはまったく登場しないわけです。ですから、未来社会についてあれこれ具体的に思い描いても、あまり意味はないということになります。

 しかし、にもかかわらず、あるべき未来社会、「もう一つの世界」について、創造的想像力をめぐらせること、そして場合によっては一定の範囲内でそれを部分的に実現することは、歴史においてしばしば重要な変革力を発揮してきましたし、今後もなるだろうと思います。共産主義的コロニーではなく、むしろ資本主義の真っただ中でつくり出された労働組合や民主主義的結社や協同組合等々は、未来社会の萌芽であるし、その中で人々が経験する同志的で友愛的な人間関係がもたらす感動は、労働者の変革能力を陶冶するものでもありました。何より、若きマルクス自身が――「経済学・哲学草稿」で少し触れているように――フランスの共産主義的労働者が作り出していた人間関係(結社、団結)に感動し、労働者の自己解放能力に確信を持つようになったのです。また、実際には内実は官僚化されていたとはいえ、ソヴィエト労働者国家がこの世界に実在していたことは、世界の多くの人々を鼓舞する役割を果たしました。このように、歴史的な想像力と地理的なその(部分的)実現形態とはともに、社会の進歩的変革に寄与するものです。

 実を言うと、私はいま国学院大学で経済原論を教えていますが、コロナ禍のせいで対面式授業がなくなったので、授業のために私が作った教材を読んでもらい、私が教材の最後に出した課題についてレポートを書いてもらうというパターンで授業をやっているのですが、いちばん最後の授業で出した課題は、資本主義は持続可能なシステムと思うかというものでした。そうすると、意外なことに、資本主義は持続可能なシステムだとは思わないという回答が多かったのです。もっとも、これはマルクス経済学の授業ですし、授業の中でさんざん資本主義の問題性について語ってきたわけですから、ある程度、教師の望む回答を学生の側がするのはわかります。しかし、それでも、現在の社会的雰囲気の中で、資本主義を結局は肯定する意見が多いのかと思いきや(もちろんそういう意見もありましたが)、資本主義の持続可能性を否定するレポートがかなり多かったわけです。

 しかし、資本主義が持続可能ではないとしたら、ではどのような社会システムがそれに代わらなければならないのかとなると、それについて書いている人はほぼ皆無でした。そこにはやはり、いわゆる「現存社会主義」の堕落と崩壊という負の歴史という問題もあるでしょうが、同時に、ユートピアの不足という問題も痛感しました。搾取と略奪のシステムに代わる「もう一つの世界」とは具体的にどのようなものなのかについて語るのをわれわれが禁欲しすぎたために、人々は資本主義に代わる別の社会、「もう一つの世界」をいっこうに想像できないわけです。いくら『共産党宣言』を読んでも、いくら『資本論』を読んでも、いくつかの抽象的な文言以外には、未来社会に関する話はまったく出てこないのです。経済原論の授業でいくら資本主義の犯罪性について力説されようと、その持続不可能性についていくら説明されようと、じゃあ、資本主義に代わる社会システムとはいったいどういうものなのかがわからないかぎり、資本主義を変えようという意欲も、そうした努力の現実性も出てきません。人は、目の前にあるもの(それがどれほどひどいものであれ)に代わる何かを想像できないかぎり、目の前にある既成秩序に従うものです。資本主義がどれほどひどくても、それに代わるシステムが思いつかないのであれば、資本主義の枠内で何とかやっていくしかないとなってしまうわけです。

 たとえ現在の技術手段や文化的偏見に制約されながらも、われわれは資本主義に代わる社会システムについて、その基本原理だけでなく、その実体的様相についてももう少し具体的かつ魅力的な形で描き出す努力を、みんなが知恵を出し合ってする必要があるだろうと今は思っています。

(2020年8月18日講演)
(2020年8〜9月加筆修正)

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2020年08月01日

【8・18attacウェビナー】妖怪が世界を徘徊している――コロナ危機という妖怪が(森田成也さん講演会)

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【8・18attacウェビナー】 
妖怪が世界を徘徊している ――― コロナ危機という妖怪が

おはなし 森田成也さん
    『共産党宣言』(光文社古典新訳文庫)訳者

日 時 :18日(火)19:00〜21:00
参加費 :500円
主 催 :ATTAC Japan(首都圏)
申し込み:attac-jp@jca.apc.org (8/17までにご連絡ください)

※JitsiMeetを使ったウェビナーになります。パソコン、スマホからの参加になります。事務局から折り返しのメールで参加費の振込先、参加方法などをご連絡します。


妖怪が世界を徘徊している ――― コロナ危機という妖怪が。

このコロナ危機は資本主義の二つの大国をはじめ世界中に襲いかかり、いまも危機を拡大しています。

グローバル化がもたらした世界規模の開発や交通や流通を通じてコロナは拡散しましたが、このような形でグローバル経済がストップするとは誰が予想できたでしょうか。コロナ危機はさまざまな矛盾を明らかにしました。利潤最優先の経済システムは自然と命の尊厳と対立すること、労働者が働かなければ経済がストップすること、資本主義の活動が気候変動を悪化させてきたこと、労働力を再生産するホーム(家庭)がシェルターにも監獄にもなること……。

日本政府の「コロナ対策と経済回復の両輪」という無茶ぶりを横目に、世界では「グリーンリカバリー(緑の回復)」や「ビルドバックベター(より良い復興)」が叫ばれています。不名誉な化石賞を受賞した日本政府と経済界ですらコロナ危機をきっかけに顕在化した化石燃料への依存からの転換に踏み出しています。

新自由主義グローバリゼーションに抗うattac運動が始まってから20年以上が経過しました。「反グローバリゼーション運動」と呼ばれたこの運動は「もうひとつの世界は可能だ!」というスローガンを掲げる「オルタ(別な)グローバリゼーション運動」を目指してきました。

しかしウィルスという古くて新しい「妖怪」の登場によって、人種や人権、環境問題における「排外的反グローバリゼーション」がさらに変異して生命と尊厳をも排除する「スーパーウィルス」という、とんでもない「妖怪」となって世界を徘徊しています。世界的金融緩和で危機は先送りされているだけで、コロナ後には経済停滞の巨大なツケを人々に押し付ける動きが加速するでしょう。

いまこそ、鉄鎖以外に失うもののない、世界を獲得しようとした元祖「妖怪」の出番です。命を犠牲して経済回復を図るソーシャル・ディスタンスに対して、まったく異なった価値に基づいたソーシャリズム・ディスタンスが必要です。

資本主義グローバーリゼ―ションを解き明かし、その後の世界を震撼させた『共産党宣言』(1848年)。その新訳を今年2月に光文社古典新訳文庫から出版された森田成也さんを迎えてお話を聞きます。

◎『共産党宣言』マルクス・エンゲルス著、森田成也訳、光文社古典新訳文庫
https://www.kotensinyaku.jp/books/book319/
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